ネットワークの仕組みにピュアP2Pを採用し、匿名性を保ったままファイルの共有を行うソフトである。 2ちゃんねるを発祥としている。 事前にファイルをキャッシュと呼ばれるデータに変換を行い、それを事前に確保したキャッシュ領域に保存しておき、各ノードのキャッシュ同士を交換することで効率の良いファイル共有を実現させている。 現在はキャッシュからファイルをアップロードしているいわゆる一次放流者のIPを特定することができるようになっている。 類似のソフトウェアにWinnyとperfect darkがある。
現在Shareには、通信にTCP/IPを使用した通常版と、UDP/IPを使用したUDP版が存在する。両者は基本的に同じであるが、ネットワーク・設定ファイルに互換性は無い。UDP版は若干古い通常版をベースにしているためプラグインの互換性に難がある。
多言語に対応しており言語ファイルの交換も容易であるため、海外の有志により各国語の言語ファイルが作成されている。
基本的に最新版はShareネットワーク内でのみ公開されるが、Winny等の他のP2Pネットワークにも存在し、また一部のウェブサイトでも配布されていた。
Winnyと同様、ウイルス感染者によるShareネットワークへの情報漏洩が社会問題となりつつある。 詳細については、Winnyの項も参照。
アイコンは攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXの笑い男を使用している。
主要ファイル共有ソフトとの比較ShareWinnyLimeWire
バージョン1.0 ex2
(2006/4/1)2.0 β7.1
(2003/11/11)4.12.11
(2007/2/2 ?)
動作プラットフォームWindows2000/XP/VistaWindows95 以降Java が動作するシステム
シェア [1]11.8%33.3%19.8%
最大ファイルサイズ32GiB2GiB4GiB?
NAT, Firewall越え難 (要ポート開放設定)易 (ポート0モード)易
匿名性の確保拡散アップロード転送の中継無し
開発作者(村長)金子 勇(47氏)Lime Wire LLC
開発開始2003/11/282002/4/12001/1 以前
開発方針Winnyの後継匿名性と効率の両立効率的な共有
ネットワークプロトコル独自独自Gnutella
概要ファイル検索用接続とファイル転送用接続に分かれている。
検索用接続は常時、転送用接続は必要に応じて行われる。
トポロジーメッシュ階層付メッシュメッシュ
繋ぎ換え頻度頻繁時々かなり少なめ
クラスタ構築キーワード(最大5つ)
ノード優先度キーワード(最大3つ)
ノード優先度無し
暗号方式RSA+RC6RC4無し
検索ファイル情報の収集・拡散隣接ノードと交換・選別上流ノードに集約何もしない。
ファイル情報の検索自身のノード内から検索上流ノードにクエリを送信周辺ノードにクエリを送信
不完全なファイルの情報公開非公開非公開
転送概要ファイルからキャッシュに変換しながら、
あるいはキャッシュをそのまま転送。ファイルをそのまま転送。
接続保持側から要求側に接続要求側から保持側に接続要求側から保持側に接続
最小単位1MiB64KiB1B
Winnyを意識して作られている為、Winnyと同様ないし酷似している部分が多い。一方Winnyに対して主に以下の改良点・変更点がある。
拡散アップロード機能
ファイル保持ノードが適当に選んだ相手に対して能動的にアップロードを行うため、監視ノードがファイル保持ノードと狙って接続しにくくする効果があり、匿名性を確保している。Shareは拡散アップロードに関しては一定確率で中継も行い、流通能力の向上と匿名性の強化を図っている。また、充分な拡散アップロードを行った後であれば、一次配布ノードがShareネットワークに接続していなくてもファイルは流通するため、一次配布ノードの負担を減らす効果がある。一次配布は基本的に拡散アップロードで行われる。
専用プラグインによる拡張性
多数のプラグインが開発されているため、さまざまな機能を追加することができる。Shareが抱える欠点や問題点をカバーするために少なくともDiffusionProClone, RegExpFilter, NoSpam等の導入が推奨される。プラグインの開発はSharePDKと呼ばれるプラグイン開発キットを使用しDelphiで開発する。
クラスタの簡易切り替え機能
最大5個のクラスタ・キーワードを使用可能で、専用メニューを利用して事前に登録した最大255個のキーワードから選択できる。クラスタ・キーワードの一括切り替えを行うプラグイン(ClusterChanger)も存在する。
キャッシュ領域の容量制限に対応
任意の容量(但し最低4GiB以上)に制限できるためHDDを使い切る心配が無い。また、必要性の少ないファイルから自動的に削除されるため、管理の手間が省ける。手動で管理したい場合は密告を利用する。
大容量のファイルに対応
最大32GiBまでのファイルに対応している。
Unicodeに対応している
内部では文字列をUTF-16で管理している。そのため、異なる言語が混ざったファイル名も問題なく扱え、またローカライズのしやすさに繋がっている。ただし、Share本体はUnicodeに対応しているが、プラグインがUnicodeに対応しているとは限らない点は注意を要する。
暗号・署名の強化
暗号・署名に関する処理についてはWinnyより丁寧に実装されている。ShareのIDは、IDシステムを現在のものに一新して以来、今のところ偽装の被害は報告されていない。尚、通信の暗号化は本質的には匿名性の向上の効果が無いことが後に示されている。
バージョンアップ告知
新しいバージョンのノードは古いバージョンのノードに対してバージョンアップ告知を送ることができる。Shareでは加えて、指定より古いバージョンのノードを一定時間後に終了させることができ、古いバージョンのノードがいつまでもShareネットワークに残ることを防いでいる。この機能はクラックされるとP2Pネットワークが壊滅させられる恐れがあるため、Winnyではあえて搭載されなかった。
クラック対策
クラック対策の一環としてメモリ上のプログラム本体及びデータを検査しており、ハードウェアの異常でメモリ上のデータが化けた場合でも終了してしまう。そのため、Shareを動作させるパソコンは安定性が高いことが求められる一方、潜在的な不具合を発見できる利点もある。
フィルタ機能
条件に当てはまるファイルを表示しないようにするだけではなく、Shareでは加えて、条件に当てはまるクラスタ・キーワードを持つノードとの接続を拒否する。また、条件に当てはまるファイルについて、他のノードからの拡散アップロードも拒否する。Winnyより弱体化している点もあり、「捏造警告」は他のノードに知らせるだけで該当ファイルの流通に影響を与えない他、「キーを削除」や「捏造警告を追加」を指定してフィルタを行っても該当ファイルのキャッシュは削除されない、そもそも「キーを削除」や「捏造警告を追加」は自身がキャッシュを持っているファイルに対しては無効、という違いがある。
BBS機能を持たない
Winnyでは重点が置かれていたが、ShareではBBS機能を持たない。過去にプラグイン(ShareNNTP)でShareにニュースグループ機能を追加する試みはあった。
ポート0モードを持たない
ルーターの設定変更が必須であるため敷居は高い。UPnPで自動設定を行うプラグイン(UPnP)は存在するが確実ではない。ポート0モードの実装は多くの手間が掛かる割に、共有効率や匿名性に貢献せず足を引っ張る傾向にあるためサポートされなかったと見られる。