QF_25ポンド砲
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マズルブレーキのあるQF 25ポンド砲

オードナンス QF 25ポンド砲(: Ordnance QF 25 Pounder)とは、第一次世界大戦第二次世界大戦の戦間期にイギリスが開発した野砲/榴弾砲兼用の野戦砲であり、一般には25ポンド野砲とも呼ばれる。
目次

1 開発

2 砲弾

3 実戦

4 派生形

4.1 Mk.I

4.2 Mk.II

4.3 Mk.III

4.4 Short Mk.I


5 スペック(Mk.II)

6 関連項目

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開発

イギリス陸軍第一次世界大戦終結後、直射野砲であるQF 18ポンド砲の84mm榴弾と、曲射榴弾砲であるQF 4.5インチ榴弾砲の114mm榴弾を更新・統合する新型榴弾の開発を開始したが、戦後の財政難のため開発条件に改造した18ポンド野砲の砲身から発射可能であることが追加され、その条件を満たした口径87.6mm、重量25ポンドの新型榴弾は1935年に完成した。

QF 25ポンド砲Mk.IはQF 18ポンド砲後期型のMk.IV砲身を内側から1.8mm分削って製造され、照準器以外の部品はそのまま流用された。このため安定性に欠け25ポンド榴弾の性能を十分に発揮しているとは言い難かったので、新規に設計された砲身と砲架を使用するQF 25ポンド砲Mk.IIが開発された。


砲弾QF 25ポンド砲の砲弾と薬莢。

QF 25ポンド砲の砲弾には一般的な榴弾以外にも徹甲弾煙幕弾照明弾毒ガス弾が用意されていたが、後には成形炸薬弾粘着榴弾も開発された。

25ポンド砲は金属製の薬莢を使用する薬莢砲であるが弾頭と薬莢が分離された分離薬莢式の火砲である。火薬量は少ない順に1号装薬から3号装薬までの3段階で調節されたが、Mk.Iでは仰角が37°に制限されていたうえに3号装薬の使用が制限されていたため十分な射程を確保できなかった。

1942年からは対戦車戦闘用の徹甲弾を高初速で発射するためのスーパーチャージと呼ばれる強装火薬も供給されたがこれはMk.Iでは使用不可能であり、Mk.IIでも砲口にマズルブレーキを装着する必要があった。


実戦エル・アラメインの戦いにおいて使用されるQF 25ポンド砲Mk.IIQF 25ポンド砲の垂直鎖栓式尾栓QF 25ポンド砲の照準器

第二次世界大戦において、QF 25ポンド砲はイギリス以外にもカナダオーストラリアニュージーランド南アフリカ連邦などのイギリス連邦加盟国の師団砲兵用主力野戦砲として生産配備され、野砲式の直接照準砲撃も榴弾砲式の間接照準砲撃もそつなくこなす使い勝手の良い砲であった。他の主だった参戦国の師団砲兵は野砲と軽榴弾砲の混成配備(大日本帝国やソビエト連邦など)か、軽榴弾砲と150mm級榴弾砲の混成配備(ナチス・ドイツやアメリカ合衆国など)となっていたことを考えれば、これは特筆に値する。

エル・アラメインの戦いにおいてはドイツ戦車の装甲強化に伴って効果が低下したQF 2ポンド砲に代わって徹甲弾を使用してドイツ戦車を攻撃し、対戦車砲としても優秀であることを示した。その後対戦車戦闘はQF 6ポンド砲QF 17ポンド砲が担うようになり、QF 25ポンド砲は歩兵や戦車部隊の火力支援に専念するようになった。

機甲師団向けには、バレンタイン歩兵戦車の車体に25ポンド砲Mk.IIを装備した大型砲塔を搭載したビショップ自走砲( ⇒en)や、カナダ製のラム巡航戦車の車体に25ポンド砲Mk,IIIを搭載したセクストン自走砲( ⇒en)が開発されている。

イギリス軍では戦後も朝鮮戦争第二次中東戦争などで使用したが、1960年代にはNATO標準の105mm砲弾を使用するL5榴弾砲(M56 105mmパックハウザー)に更新されて退役した。

海外ではアイルランドキプロスインドスリランカローデシアジンバブエ)などイギリス連邦加盟国や旧イギリス植民地だった国が主に使用しており、印パ戦争トルコのキプロス侵攻、ローデシア紛争、南アフリカのアンゴラ侵攻、スリランカ内戦などで実戦投入され、1980年代まで現役であった。現在でもアイルランドやキプロスなどでは予備兵器として保管されているほか、各種儀式時の礼砲射撃用に少数を保有する国も多い。


派生形


Mk.I

QF 18ポンド砲の後期型に採用されていたMk.IV砲身の内側を削って口径を84mmから87.6mmに拡大した改修型で、QF 18/25ポンド砲とも呼ばれる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki