NAND型フラッシュメモリ
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NAND型フラッシュメモリ(ナンドがたフラッシュメモリ)は、不揮発性を持つ記憶素子のフラッシュメモリの一種である。1987年東芝が開発した。NOR型フラッシュメモリなどと比べ、回路規模を小さくすることが可能であり、大容量化に向いている。また書き込み速度や消去速度も比較的高速であるが、データへのランダムアクセス性は劣る。近年ではデジタルカメラ用のストレージカードやメモリ内蔵型の携帯音楽プレイヤー、携帯電話などのファイルストレージデバイスとして内蔵されることが多くなった。
目次

1 基本原理

2 ブロックとページ

3 不良ブロック

4 誤り訂正

5 ウェアレベリング

6 NAND型フラッシュメモリ市場規模

7 関連項目

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基本原理

1ビットの情報を蓄積するのに必要な回路構成をメモリセル(または単にセル)と呼ぶ。NAND型の場合、セルは基板上にP層を挟みこむようにN層を作り、そのP層の上に浮遊ゲートがあり、さらにその上に制御ゲートがある。浮遊ゲートは絶縁体(一般的には酸化膜)で遮断されており、このゲートとGND (±0V) との電位差を利用してbit情報を記憶させる。浮遊ゲートにある一定量の余剰電子がある場合を'0'の情報 (ソース - ドレイン間に電流が流れない)、電子のない状態を'1'の情報に相当させる。

NAND型フラッシュメモリへのデータの書き込みは、N層をグランドに、制御ゲートに駆動電圧をかけて、FNトンネリングにより電子を浮遊ゲート内に引き込み、注入することで行われる。またデータの消去は、P層に駆動電圧をかけて、浮遊ゲートから電子を引き抜くことで行われる。

この浮遊ゲート内の電子は、浮遊ゲートを覆う絶縁体により保持されるため、電源を供給することなくデータを保持することができる。

ここで説明したように、1つのメモリセルに1ビットの情報を記録できるのが一般的であるが、1つのセルに多ビットのデータを記録可能にする技術が開発されたことにより、近年の大容量化に拍車がかかっている。


ブロックとページ

NAND型では、セルを駆動するのに必要な導線を複数のセルで共有している。このためデータの書き込み、読み込みはページと呼ばれる複数ビット単位で、消去はブロックとよばれる前述のページを複数で一まとめにした単位で一括して行われる。従って、NAND型フラッシュメモリの動作は以下の3つが基本となる。

ページ読み出し

ページ書き込み

ブロック消去

NAND型初期では、1ページ当たり512バイト(ユーザデータ・ランド)+16冗長バイト、1ブロック当たり32ページが一般的。しかしデータ容量の急拡大に伴い、1ページ当たり2048バイト(ユーザデータ・ランド)+64冗長バイト、1ブロック当たり64ページの大ブロック品が主流となりつつある。


不良ブロック

浮遊ゲートへ電子の注入、引き抜きを繰り返すと、絶縁の働きをしている酸化膜に強制的に電子を通す結果となり、これにより酸化膜が劣化して、データの記録ができない不良ブロックが発生する。不良ブロックは再起することはなく、このため不良ブロックを使用しないように管理をする必要がある。

一般的なデータ書き込みおよび消去後、不良ブロックの検知処理を行い、不良ブロックを管理するロジックが組み込まれている。不良ブロックと検知されたブロックは冗長バイト内に不良ブロックを示すフラグ情報が書き込まれる。

不良ブロックの発生頻度は製造メーカにとっても最重要機密事項であり、なかなか表に出ることはないが、平均して数万回の書き込み消去で寿命に達するといわれている。


誤り訂正

NAND型の欠点として、データ書き込み時のエラービットの発生が比較的多いことが挙げられる。これは、データ書き込み時に過剰な電子が浮遊ゲート内に注入されてしまうことにより、データ読み出し時にセルからの出力電圧異常が発生することに起因する。このためNAND型では、データ書き込み時にページ内の誤り訂正コード(パリティ)を演算し、冗長バイト部分にこの誤り訂正コードを書き込む。

また、データの読み出し時に実際にアクセスのあったアドレスに該当するデータとその冗長バイトを読み出し、誤り訂正処理を行う。


ウェアレベリング

NAND型ではデータの書き換えおよび消去を繰り返すとセルが劣化し、データを書き込むことができなくなる。このため特定のブロックのみにデータの書き込み消去が集中するとそのブロックだけ早く寿命を迎えてしまう結果をもたらす。

この現象を回避するのがウェアレベリングである。ウェアレベリングにはいくつかの手法があるが、NAND型フラッシュメモリを使った記憶媒体では、メモリチップ外部からのアドレス信号をチップ内部的に異なるアドレスに変換して、各ブロックの書き込み消去回数が平均化するようにする手法が広く用いられている。またこのアドレス変換情報もNAND型フラッシュメモリ内に書き込まれて保存される。なお、この変換アルゴリズムは複数存在し、記憶媒体のメーカの特許等になっている。


NAND型フラッシュメモリ市場規模

2001年ごろまでは、フラッシュメモリの市場規模全体からみてもNAND型は約10%程度を占めるに過ぎなかった。2003年頃より、NAND型フラッシュメモリが成長し、金額ベースで2001年には全世界約8億ドルだったものが、2004年には約72億ドル規模となった。

NAND型の市場規模拡大に伴い、ビット当たりの単価も大幅に下落した。2006年にはワンチップに2Gバイトの容量を持つものも登場し、小型のハードディスクと競合するようになってきている。

また2007年10月にはSamsungが30nmクラスの64Gb NAND型フラッシュメモリを発表。 チップの大量生産が2009年になる予定。

(データ引用 - 日経マーケット・アクセス)


関連項目

フラッシュメモリ

フラッシュディスク

USBメモリ
カテゴリ: 半導体メモリ

更新日時:2008年4月7日(月)05:52
取得日時:2008/09/06 17:49


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki