ファイルシステムであるFATを拡張し、VFATとしてWindows 3.1では不可能であった長いファイル名(最大255バイト)が利用可能になった。
プラグアンドプレイによる周辺機器の容易な増設など、分かりやすさを狙った設計となっていた。そのため、それまで専門的な知識を必要としたパソコンは、誰でも手軽に使えるものになったと謳われた。
インターネットを使ってソフトの修正モジュールが配布されるようになったのも大きな特徴であった(初期版は特に修正モジュールが多かった)。
ゲームはWindows 3.1にもあったマインスイーパ・ソリティアのほか、新たに(Win32sの付属サンプルでもあった)フリーセル・ハーツと、ホバーが付属する(なお、ホバーはその後のWindowsには付属していない)。また、マルチメディア機能が強化され、後にDirectXが提供された。
DOSプロンプトから複数のDOSアプリケーションを同時に実行できるだけでなく、Windows 95を終了せずにリアルモードのMS-DOSを実行できた。Win16アプリケーションも実行でき、その場合は以前のバージョンのWindowsと同様の動作であった。VFATによる長いファイル名、ファイルの拡張子によるアプリケーションの関連付けは、不完全ながら下方互換性があり、Windows 95のファイルシステムをMS-DOSからアクセスできた。また、プロテクトモードのドライバを持たないデバイスを、リアルモードのドライバを使用してWindows 95よりアクセスできた。
Windows 95のパッケージ内容はMS-DOS 7.0/7.1とWindows 4.0のセットであり、MS-DOS 7.xを単独で起動したり、Windows 3.1以前と同様にMS-DOS用のメニューソフト(ランチャーソフト)やコマンドラインからWindows 4.0を起動することも可能である。また、PC-9801シリーズにおいては、MOディスクへのインストール及びMOディスクからの起動が可能であり、ハードディスクを持たないWindowsマシンを構築することが可能である(PC/AT互換機及び、Windows 98以降では不可能)。
ちなみに、Windows 95のコンピュータの終了時のサウンド曲は、Windows 3.1以前のコンピュータの起動時のサウンド曲と同じ曲が使用されている。
1995年8月25日、英語版が12ヶ国で先行して発売され、日本語のベータ版もリリースされていたことから日本でもある程度の情報が広まっていたが、日本語版の発売された1995年11月23日(祝日(勤労感謝の日))の秋葉原などでは、深夜11月23日になった瞬間に販売を始める店が多く、業界関係者や、報道陣を中心に、一種のお祭り騒ぎの様相を呈した。この様子はテレビなどで報道され、売り上げに貢献した。なお、その後のWindowsの新バージョンの発売開始日はWindows 95の時ほどの賑わいは起こっていない。このあとWindows 95は20世紀最大のヒット商品と言われた。
Windows 95の成功は、このようにWindows 3.1ではなかった新技術・新機能の導入もさることながら、ユーザー・市場のニーズをよく読み、それに応えたというマーケティングの成功といえた。これによりWindows 95はデスクトップOSの事実上の標準となり、ライバルのGUI機であるMacintoshにも衝撃を与えた。
リリースとしてはCD-ROM版とフロッピーディスク版がリリースされた。
直接的な後継OSとしては、以下のものが存在する。
Windows 98
Windows 98 SE
Windows Me
現在では、さまざまな問題点を解決するためにまったく新しく設計されたWindows NT系のOSが主流となっている。
Windows 95は、カーネルモードのモジュールとユーザーモードのモジュールから構成されている。80x86アーキテクチャのリングプロテクションを利用することによって、前者はリング0、後者はリング3で実行される。
カーネルモードのモジュールには以下のものがある。
Virtual Machine Manager (VMM)
Virtual Device Driver
Installable File System
これらのモジュールは32ビットプロテクトモードで実行され、Windows 95の動作中にはリアルモードのMS-DOSと置き換わる形となる。このような構造の基本は以前のバージョンのWindowsより引き継いだものであり、Windows 95でにわかに実現したものではない。なお、Windows 95の構造として「リアルモードのMS-DOS上で、プロテクトモードのWindowsが動作している」と説明されることもあるようだが、正確な表現ではない。
ユーザーモードのモジュールには以下のものがある。
Kernel
User
GDI
これらのモジュールの一部(特にUserとGDI)は、以前のバージョンのWindowsより引き継いだ16ビットコードで記述されており、Win32 APIが使用された時も16ビットコードが実行されることがある。これにより、以前のバージョンのWindowsとの互換性を高め、メモリの使用量を減少させているが、16ビットコードの問題がWin32アプリケーションに影響を与え、性能を低下させることもあった。
Windows 95のVMMは、Win32アプリケーション、DOSアプリケーションに対して、各プロセスに固有のアドレス空間を与え、プリエンプティブ・マルチタスクとして実行する。このため、特定のアプリケーションの問題により、CPUが占有されるトラブルはなくなった。
一方、Win16アプリケーションに対しては、以前のバージョンのWindowsと同様に、すべてのプロセスに共有アドレス空間を与え、ノンプリエンプティブ・マルチタスクとして実行する。これにより、以前のバージョンのWindowsと互換性を保っているが、Win16アプリケーションを使用した場合、以前のバージョンのWindowsと同様にシステムリソースの制限やCPUの占有によるトラブルが発生する。ただし、Win16アプリケーション同士のプリエンプションに制限はあるが、Win16アプリケーションとWin32アプリケーションとのプリエンプションは可能であるため、Win16アプリケーションの問題によりWin32アプリケーションにCPUが与えられなくなることはない。
なお、DLLは、上記のKernel、User、GDIも含め、Win16アプリケーションと同じアドレス空間を共有する。
マイナーバージョンは次の4つに分かれる。
初期版 - 内部バージョン4.0
OSR (OEM Service Release) 1 - 内部バージョンは4.0a。初期版にサービスパック1を適用したものと、当初からOSR1のものがある。※この2つのバージョンのみ単体パッケージとして販売された。