M240_(機関銃)
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初期の歴史


試験と派生

M240の採用にあたっては、1960年代後期から1970年代初期にわたって検討された7.62mm同軸機銃(およびM85 50口径 (12.7mm) 同軸機銃)更新プロジェクトが発端となっている。この計画は1980年代から運用する同軸機銃を選定することが主目的であったが、同時に歩兵用途・車輌搭載用途としても転用できるように考慮したものであった。さらに1990年代から2000年代にかけて、別の用途にも応用できるように見越してあった。

この計画が進行している間、1970年代に陸軍は装甲車・車輌搭載用の新しい7.62mm機関銃を探していた。1950年代のM73はトラブルが多く、これを元に開発されたM73E1・M219(注:MINIMIはM249)は大して改善されなかった。このため、他国のいくつかの機関銃を採用することも検討され、最終的にはM60E2とFN MAGに絞られた。M219を含め、これらは大規模な射撃試験にかけられた。

採用経緯から、特に二つの重要な要因が重点的に試験された。

射撃停止発生平均間隔弾数 MRBS (Mean Rounds Between Stoppages、数分以内に解決するジャム)

動作不良発生平均間隔弾数 MRBF (Mean Rounds Between Failure、例えば部品の破損)

この試験の評価結果は下記の通り。

形式発射弾数MRBSMRBF
FN MAG 5850,0002,9626,442
M60E250,0008461,669
M21919,0002151,090
基準最低値 8502,675
要求最低値 1,7505,500

注意すべき点は、このリザルトは1970年代に製造されたものの試験結果であるということである。M240自体もFN MAGに対して幾分かの改良を施され、M60E2も同軸機銃版に特化された。M60の性能は派生形により異なり、改良された派生形、例えばM60E4やM60Cでは結果が異なることが予想される。

テストの結果、FN MAGのみが完全に要求を満たし、満足できる結果を出して陸軍のコンペに勝利し、1977年に「M240」と制式化された。1980年代の間に同軸機銃と車輌搭載用機銃を置き換えた。後に歩兵部隊用にM240B・M240Gとして採用された。1991年から陸軍の作戦で運用され、また海兵隊においては摩耗したM60E3を置き換えるために配備された。ただし、必ずしもM60のすべての用途をM240が置き換えるという訳ではない。


派生形

M240の元となった7.62mm NATO弾使用のFN MAGは、MAG 58などの異名を持つ。アメリカで製造されたM240とその派生形はMAG 58と基本的に同じ性能を持ち、内部機構も同一であるため、NATO加盟国間で消耗品や交換部品を相互に使うことができる。これは、訓練・兵站・戦術的な融通・共同作戦を行うにあたって重要な利点となる。例えば、車輌が攻撃を受けるか行動不能に陥り、車輌を放棄せざるを得なくなった場合、持ち運んで使用することができるように、車輌にM240Bの予備の銃床二脚を搭載しておくといったことが可能となる。


M240

1977年に基本型として陸軍により採用された同軸機銃で、1980年代を通してM73・M219 7.62mm同軸機銃とM85 12.7mm同軸機銃を置き換えた。海兵隊はまずM240やM240E1をLAV-25装甲車の同軸機銃として搭載した。同軸機銃・搭載機銃用の派生モデルにM240Cがある。


M240E4 / M240BイラクでM240Bを連射する海軍建設大隊の兵士(2004年4月)

M240Bは陸軍における標準的な中量級機関銃であり、地上戦に使用される。しばしば「240ブラボー 240 Bravo」と呼ばれる。

旧式のM60を置き換えるため、1991年に行われた陸軍の新歩兵部隊用機関銃コンペにおいて、M60E4 (海軍名 Mk 43) と競い、1991年にM240Bとして制式採用された。このことは、1,000挺近い既存のM240基本型を、オーバーホールを行った上で地上戦用改修キット(銃床ピカティニー・レール含む)を取り付けるためにFN社に送ることに結びついた。このことは、1990年後半に新しいM240Bを調達する契約に結びついた。ただし、後期に調達されたものは、M60にも採り入れ居られた油圧式反動バッファの取り付けが行われている。M240Bは信頼性においてM60を凌駕したが、M60E4よりも2.5kg重いため、前述の通り新しい軽量機関銃が計画されている。陸軍のM240からM240Bへの改修と、海兵隊の多数のM240/M240E1からM240Gへの改修とは混同されやすいが、別のものである。


M240C

M240Cは、M240同軸機銃を逆側(左側)から給弾するようにしたバージョン。


M240E1 / M240D海兵隊のLAV-25装甲車、M240同軸機銃とは別に、砲塔にM240E1を搭載している

M240Dは2通りの使用法を想定している。航空機搭載用と車載機銃用である。航空機版に用意されたM240Dは、前部照準と後部照準、引き金まわりがスペードグリップ仕様(銃床の代わりにハンドルと引き金が付いている)になっている。車載機銃版は「歩兵携行キット Infantry modification kit」が用意され、車輌が行動不能になった際に、機銃を取り下ろしキットを装着することで携行し、脱出時・緊急時の火力を上げられるように設計されている。

M240DそのものはM240E1の改修版で、主に機関部カバーへのピカティニー・レールの取り付けが特徴になっている。M240DとM240E1はスペードグリップにより、柔軟な運用ができる。


M240G沖縄のキャンプ・ハンセンで三脚装着のM240G汎用機関銃を使用して射撃訓練を行う海兵隊の兵士

M240Gはは、海兵隊が採用したM240の派生形の一つであり、しばしば"240 Golf"と呼ばれる。海兵隊ではM60E3をM240Gで置き換えている。海兵隊でのM240Gの運用は、歩兵用、車載用、ヘリ搭載用と幅広い。

M240G自体は、車載機銃として最初に採用されたオリジナルのM240 / M240E1同軸機銃と同一設計である。M240G付属の「歩兵携行キット」は、フラッシュハイダー、前部照準、銃身用キャリングハンドル、銃床、歩兵型ピストルグリップ、二脚、後部照準ASSY)からなる。これらを全て装着しても、M240Bよりも1kgほど軽くなる。

製造者:FNマニュファクチュアリング(FN社のアメリカ子会社)

全長:1246.6mm

重量:11.6kg

口径:7.62mm

最大有効射程:1,800m(三脚使用時)

最大射程:3,725m

発射速度:

間欠的:650-950発/分(調整可能)

急速射撃:200発/分

持続射撃:100発/分


調達価格:6,600ドル


M240E5 / M240H

M240HはM240Dの改修型であり、しばしば"240 Hotel"と呼ばれる。機関部にピカティニー・レールを取り付け、また予めフラッシュハイダーが取り付けられ、歩兵携行キットの取り付けが簡単になっている。


M240E6

M240E6は現在テスト中の次世代バージョンである。基本的な歩兵用モデルのうち、特に問題になっている重さの問題を解決するために、機関部にチタン合金を使用して軽量化を図っている。


操作方法


発射手順

発射可能にするには、まず装填ハンドルを手前に引いて遊底(ボルト)を後部に固定し、武器を安全な場所に置いた後で装填ハンドルを前に押し出す。その後で給弾カバーを開き、給弾トレイに弾薬ベルトを載せる。給弾カバーを閉じれば発射可能となる。

射撃が終わったあと、携行のため武器をクリアにするためには、遊底を後部に固定し、武器を安全な場所に置く。給弾カバーを開け、もし給弾ベルトが残っていれば給弾トレイから外し、弾薬が薬室に残っていないかどうか、給弾トレイと遊底の前面を目視で確認する。トレイ上に給弾リンクや空薬莢が残っていれば撤去する。

もし不幸にも遊底の先端に実包が見えた場合は、清掃用ロッドか堅いものでゆっくり叩きながら実包を取り外す。もし薬室に実包が残っている場合、かつ、銃身が加熱している場合には、射手はすぐに銃から離れ、実包を取り出すことができるかどうか検討しなければならない。銃身がじゅうぶんに冷えるのを待ってから実包を取り外す。この手順を省いた場合、給弾カバーを開けたまま銃身を交換しようとすれば、弾薬がすぐに撃発する原因となり得る。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki