Il-76(イリューシン76;ロシア語:Ил-76イール・スィェーミヂスャト・シェースチ)は、ソ連のイリューシン設計局の開発した大型ジェット輸送機である。北大西洋条約機構(NATO)が用いたNATOコードネームでは「キャンディッド」(Candid)と呼称されていた。
目次
1 概要
2 派生型
3 使用者
3.1 民間
3.2 軍事
4 性能(Il-76D)
5 そのほか
6 外部リンク
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Il-76は1967年に開発が始まった機体で、6時間以内に5,000kmの距離を40000kgのペイロードを運ぶことができて、滑走路が未整備で短距離であっても活動することができて、さらに飛行機が飛ぶ気象条件でも最も悪い冬季のシベリアとソ連の北極地域でも運用できるという条件を満たすことが求められていた。
イリューシンの構想の基本的なレイアウトはアメリカ合衆国のロッキードC-141輸送機と酷似していたが、それよりもはるかに機体サイズも大きくエンジンも強力であった。1971年3月25日に初飛行が行われ、現在もウズベキスタンのタシュケントで生産中である。
また機体は高翼構造である。また4発のジェットエンジンを主翼にパイロンで吊るす方式をソ連の大型航空機では最初に導入した機体でもある。
南極でも物資輸送に運用されている。南極で運用されるロシア機としては他にもAn-2などがある。
Il-76には、輸送機型をはじめ空中早期警戒機や空中給油機など汎用的な派生型が存在する。また尾翼付近に銃座を設置した軍事型のほか、貨物輸送用の民間型も存在する。
Il-76 最初の基本生産型
Il-76T - 1978年11月4日に初飛行した最初の派生型。「キャンデットA」
Il-76D - 空挺師団向けに製作された軍用輸送機。尾翼付近に23mm砲を装備
Il-76M - 軍用輸送機
Il-76MD - 軍用輸送機
Il-76TD - MDの民間向け改良版。1982年初飛行
Il-76MF - エンジンをPS-90( ⇒:en:PS-90)に換装し、機体をストレッチして搭載量を増やした改良版軍用輸送機
Il-76TF - MFの民間向け かつての西側諸国での騒音規制もクリアしている。
Il-76P - 消火航空機で消化剤タンクキットを装備し、約40トンの水を搭載して火災現場に投下可能。TベースのTPのほか、TDベースのTDPが最新バージョン
Il-76PP - MDベースの電波妨害機
Il-76-SKIP - Kh-55ミサイルのテストヘッド機
空中給油機はIl-78と別途呼ばれているが基本形はほぼ同じである。
民間
アエロフロート・ロシア航空, イラク航空, リビアン・アラブ航空, シリアン・アラブ航空, Reem Air, ヴォルガ・ドニエプル航空, AirBridge Cargo、 Silk Way Airlines,UNHAS, Kosmas Air.高麗航空、
軍事
アルジェリア, アルメニア, アゼルバイジャン, ベラルーシ, 中華人民共和国, インド, イラン, イラク, リビア, 朝鮮民主主義人民共和国, ロシア, シリア, ウクライナ, ヨルダン.
性能(Il-76D)
操縦乗員=5名
ペイロード=40,000 kg (88,000 lb)
全幅=50.5 m
全長=46.59 m
高さ=14.76 m
機体重量=72,000 kg
最大離陸重量=157,000 kg
エンジン=ソロヴィヨーフ( ⇒:en:Soloviev) D-30KP( ⇒:en:D-30KP)ターボファン
推力=118kN
最大速度=900 km/h
最大上昇高度=13,000 m(42,700 ft)
武装=23 mm機関砲2門(オプション)
日本へのIl-76の飛来は、ロシアなどの貨物航空会社などが多い。また北朝鮮の高麗航空のIl-76も秋季になるとマツタケ輸送のために名古屋空港へ飛来することがあったが、高麗航空が保有しているIl-76が旧式で環境基準に適合しなくなったため2002年以降は行われなくなった。
外部リンク
⇒日本周辺国の軍事兵器
⇒http://www.fire.uni-freiburg.de/media/2003/news_03172003_aus.htm
⇒http://www.thedenverchannel.com/news/3319268/detail.html