IPアドレス
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アドレスクラス

IPアドレスは、次の5つのアドレスクラスに分かれている。

クラスアドレス範囲用途
クラスA0.0.0.0-127.255.255.255ネットワークアドレス長は8ビット、ホストアドレス長は24ビット(01-で始まる)
クラスB128.0.0.0-191.255.255.255ネットワークアドレス長は16ビット、ホストアドレス長も16ビット(10-で始まる)
クラスC192.0.0.0-223.255.255.255ネットワークアドレス長は24ビット、ホストアドレス長は8ビット(110-で始まる)
クラスD224.0.0.0-239.255.255.255IPマルチキャスト専用(1110-で始まる)
クラスE240.0.0.0-255.255.255.255特に割り当ては決まっていない(1111 0-で始まる)

クラスAからクラスCまでは、ネットワーク部とホスト部の境界が8ビット単位で区分けされている。クラスAはネットワーク部が短く(8ビット)、ホスト部が長い(24ビット)。すなわち、多くの機器を保有する大組織や、多くの顧客を有する大規模なインターネットサービスプロバイダ (ISP) に割り当てるのに適している。クラスCはその逆である。これは、日本の電話番号において、東京などの人口が多い地域には03のような短い市外局番が割り当てられ、人口の少ない地域には長い市外局番が割り当てられているのと似ている。クラスAが約1,677万台、クラスBが65,534台、クラスCが254台のホストを接続できる。

しかし、アドレスクラスを用いたIPアドレス割り当てには問題が生じた。ほとんどのネットワーク(たとえばインターネットサービスプロバイダ)では、クラスAでは大きすぎ、クラスCでは小さすぎたため、割り当ての要求がクラスBに集中したのである。クラスBの割り当てを受けたネットワークの中には65,534台のホスト(インターネットサービスプロバイダであれば接続ユーザー数)をフルに接続することがまれであるネットワークも存在し、IPアドレスが無駄に消費されることになった。そこで現在ではアドレスクラスを使わず、ネットワーク部とホスト部の境界を8ビット単位に固定せずに細分化する可変長サブネットマスクや、CIDR(Classless Inter-Domain Routing)が一般化している。

IPアドレスの割り当て範囲を示すために、IPアドレスの末尾に「/(スラッシュ)」とともにネットワークアドレス長を付記して表わすことも多い。IPv4の場合、MSB側からのビット数でネットワークアドレス長を表す。例えば192.168.0.0/24の表記の場合、ネットワーク部はMSBから24ビットで、残り8ビットがホスト部となる。アドレスクラスでなくサブネットマスクの場合、ネットワークアドレス長の数字は8の倍数にはならないことになる。


CIDR表

「CIDR」は、「サイダー」と読む。

w:Classless Inter-Domain Routingを用いることで、192.168.1.0-192.168.1.255という複数のIPアドレスを範囲指定させることができる。活用方法としては、ウィキペディアで行われている広域ブロックといった特定の範囲内のIPアドレスを持つ利用者の読み書きの許可及び拒否などがある。

たとえば、69.208で始まるIPアドレス群の場合、CIDRと開始アドレス及び終了アドレスは以下のようになる。

CIDR開始アドレス終了アドレス含まれるアドレス数二進法表記したアドレス数
69.208.0.0/00.0.0.0255.255.255.2554,294,967,296********.********.********.********
69.208.0.0/10.0.0.0127.255.255.2552,147,483,6480*******.********.********.********
69.208.0.0/464.0.0.079.255.255.255268,435,4560100****.********.********.********
69.208.0.0/869.0.0.069.255.255.25516,777,21601000101.********.********.********
69.208.0.0/1169.192.0.069.223.255.2552,097,15201000101.110*****.********.********
69.208.0.0/1269.208.0.069.223.255.2551,048,57601000101.1101****.********.********
69.208.0.0/1369.208.0.069.215.255.255524,28801000101.11010***.********.********
69.208.0.0/1469.208.0.069.211.255.255262,14401000101.110100**.********.********
69.208.0.0/1569.208.0.069.209.255.255131,07201000101.1101000*.********.********
69.208.0.0/1669.208.0.069.208.255.25565,53601000101.11010000.********.********
69.208.0.0/1769.208.0.069.208.127.25532,76801000101.11010000.0*******.********
69.208.0.0/1869.208.0.069.208.63.25516,38401000101.11010000.00******.********
69.208.0.0/1969.208.0.069.208.31.2558,19201000101.11010000.000*****.********
69.208.0.0/2069.208.0.069.208.15.2554,09601000101.11010000.0000****.********
69.208.0.0/2169.208.0.069.208.7.2552,04801000101.11010000.00000***.********
69.208.0.0/2269.208.0.069.208.3.2551,02401000101.11010000.000000**.********
69.208.0.0/2369.208.0.069.208.1.25551201000101.11010000.0000000*.********
69.208.0.0/2469.208.0.069.208.0.25525601000101.11010000.00000000.********
69.208.0.0/2569.208.0.069.208.0.12712801000101.11010000.00000000.0*******
69.208.0.0/2669.208.0.069.208.0.636401000101.11010000.00000000.00******
69.208.0.0/2769.208.0.069.208.0.313201000101.11010000.00000000.000*****
69.208.0.0/2869.208.0.069.208.0.151601000101.11010000.00000000.0000****
69.208.0.0/2969.208.0.069.208.0.7801000101.11010000.00000000.00000***
69.208.0.0/3069.208.0.069.208.0.3401000101.11010000.00000000.000000**
69.208.0.0/3169.208.0.069.208.0.1201000101.11010000.00000000.0000000*
69.208.0.0/3269.208.0.069.208.0.0101000101.11010000.00000000.00000000

表の見方の例

69.208.0.0/16 は、69.208.0.0 から 69.208.255.255 までの65,536アドレス範囲を含む。

69.208.0.0/24 は、69.208.0.0 から 69.208.0.255 までの256アドレス範囲を含む。


スコープ

通信可能な範囲のことをスコープという。 IPアドレスは、それぞれにスコープが決められている。(→一覧


グローバルIPアドレス

後述するプライベートIPアドレス、リンクローカルアドレス、特殊用途のIPアドレスなどを除いたIPアドレスは、「グローバルIPアドレス」と呼び、インターネットの接続用に利用される。そのため、ICANNを頂点とした階層的な委譲関係によって世界的な管理が行われている。日本では日本ネットワークインフォメーションセンター(通称JPNIC)にて管理されている。

通常、パソコンやルータなどをインターネットに接続すると、ISPに割り振られているグローバルIPアドレスの中の一つがパソコンなどに割り当てられる。


プライベートIPアドレス

プライベートIPアドレス(ローカルIPアドレス)は、プライベートネットワーク(外部から利用できない社内LANなど)のアドレスとして使うことができる。異なるプライベートネットワークを相互接続してルーティングすることも可能である。

プライベートIPアドレスとして、次のアドレス空間が予約されている。ネットワークの規模に応じて、使い分ける必要がある。

クラス範囲サブネットマスクアドレス数
クラスA10.0.0.0-10.255.255.255255.0.0.016,777,216 (16,777,216x1subnet)
クラスB x 16172.16.0.0-172.31.255.255255.240.0.02,097,152 (65,536x16subnet)
クラスC192.168.0.0-192.168.255.255255.255.0.065,536 (256x256subnet)


リンクローカルアドレス

Windowsなどでは、IPアドレスが設定されておらず、DHCPサーバも見つからない場合には、自動的に169.254で始まるクラスBのIPアドレスが振られる(APIPAという機能)。 これはリンクローカルアドレスと呼ばれ、単一のLAN内での通信に使うことができるが、ルーティングができないなどプライベートアドレスとは異なるものである。


プライベートIPアドレスとインターネット

プライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスを相互変換することにより、インターネットに接続することができる。その方法として、NAPT(実装としてはIPマスカレードやipfwなど)やプロキシサーバがある。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki