生成されたページ本体のHTMLソース中には、ソースの比較的末尾にHTMLコメントによってカウンターの数値が描き込まれています。そこで、ブラウザのHTMLソースを表示する機能を利用してHTMLソースを確認することで、そのページのカウンターの数値を知る事ができます。
例えば、沖縄県(2008年4月23日 (水) 09:39 (UTC) の版)のページの生成されたHTMLソースにはつぎのコメントが含まれています。<!-- NewPP limit reportPreprocessor node count: 1941/1000000Post-expand include size: 61082/2048000 bytesTemplate argument size: 14804/2048000 bytesExpensive parser function count: 2/500-->
/の前の数値が計上された数値、/の後の数値が制限値です。カウンターの仕様により、表示される数値は常に制限値よりも小さくなります。もし/の前の数値が制限値(/の後の数値)に近ければ、読み込まれなかったテンプレートがある可能性があります。呼び込まれなかったテンプレートがある場合、この旨を伝えるエラーメッセージがHTMLソース中に表示されます。
解析の過程で使われる制限には、「プリプロセッサ・ノード数」、「展開後読み込み量」、「テンプレート引数量」、「高負荷条件文関数使用回数」の4種があります。
「プリプロセッサ・ノード数」(Preprocessor node count)のカウンターは新プリプロセッサから採用されました。これは、データの量ではなく、ページの複雑性を計測しています。解析によってページが展開される時には、HTMLの構造に対応する「ツリー」と呼ばれるデータ構造を生成しますが、このツリーのノードの数を計るものです。このカウンターが制限値を越えると、解析が中止され、生成HTMLページ中に "Node-count limit exceeded" のエラーメッセージを生成します。ノード数にはテンプレートだけでなく、リンク、セクション見出し、HTML要素などがすべて計上されています。
ソフトウェアはページ内のソースコードに従って構文解析を行い、テンプレートを展開します。この時、テンプレートによって生成されるHTMLソースコードの長さ(「展開後読み込み量」(post-expand include size))が、「展開後カウンター」に計上されます。もし計上後の数値が「展開後読み込み制限値」を越えていれば、テンプレートはページ内に読み込まれず、生成されたHTMLソース中にエラーメッセージが出力されます。数値が「展開後読み込み制限値」内であれば、テンプレートによって生成されたHTMLコードがページ本体のHTMLの中に組み込まれ、「展開後カウンター」の数値が新しい値に設定されます。
テンプレートは再帰的に展開されるため、もし読み込まれているテンプレート自体に他のテンプレートが呼び出されている場合、呼び出されている下位のテンプレートの値も、最終的に呼び出されているページのカウンターの数値に影響します。そのため、下位のテンプレートを呼び出している途中に制限値を超過した場合、テンプレートの展開が途中でとまってしまうこともありえます。
例えば、テンプレート {{A}} に {{B}}{{B}}{{B}}{{B}}{{B}} が含まれており、テンプレート {{B}} のソースには、100バイトのプレインテキストが含まれているとします。テンプレート {{A}} を呼び出す前の段階で、展開後カウンターに余裕が150バイトしかなかったと仮定します。この時、テンプレート {{B}} の展開が2回行われた後のテンプレート {{A}} が生成するHTMLソースは200バイトを越えますので、結果としてテンプレート {{A}} は呼び出し先のページに表示されません。
また、カウンターはテンプレートがページに読み込まれるたびに増加しますので、1ページ内に何度も使用されているテンプレートがあった場合、読み込まれている回数分、カウンターの数値が増加することになります。
新プリプロセッサの導入前は、テンプレートの展開前のデータ量も計測しており、これがテンプレートの制限でもっとも問題になっていました。特別:ParserDiffTestは古いプリプロセッサと新しいプリプロセッサの出力結果の違いを差分表示する特別ページです。/を使って直接解析ページを指定したリンクも作れます(例:特別:ParserDiffTest/皇室の系図一覧。リンク先は非常に重いページとなっていますので、クリックする際にはご注意下さい)。
また、新プリプロセッサでは、条件文を用いたテンプレートの実行されない部分を展開しません。例えば、{{#if:yes|{{bar}}|{{foo}} }}というコードがあったとすると、テンプレート {{bar}} は展開され、テンプレート {{foo}} は展開されません。ただし、最終的な出力結果には表れないテンプレートの引数が展開後読み込み量に計上されることがあります。例えば {{#if:{{foo}}|yes|no}} というコードがあったとすると、解析の際に条件文の決定のためにテンプレート {{foo}} の展開が必要なため、 {{foo}} の展開量が展開後カウンターに計上されます。
「テンプレート引数量」(template argument size)カウンターは、代入されるテンプレート変数の引数を計上します。
「高負荷条件文関数使用回数」(expensive parser function count)は、条件文中の負荷の高い関数の使用回数を500以下に制限するものです。対象となるのは次の2つです。
#ifexist:この関数は、指定されたページが存在するかどうかで出力を切り替えるのに使用されます。使用回数が制限値を超えると、それより後の #ifexist では、ページの存在はすべてないものとして返されます。
PAGESINCATEGORY:与えられたカテゴリに含まれるページ数を返します。
カウンタが500を越えているページはCategory:条件文関数の呼び出しが高負荷となっているページへ自動的にカテゴライズされます。
ページがテンプレートの制限に達した場合、もっとも一般的な解決法は、下記の方法を用いてテンプレートを短くすることです。これでも解決しない場合、テンプレート呼び出しではなく、ページ本体に直接記述するデータを増やすことを考えてみてください。その際には特別ページのテンプレートを展開が利用できます。
noinclude と onlyinclude タグおよびコメントの使用
テンプレートの展開時には <noinclude> タグに囲まれている部分、もしくは <onlyinclude> タグの外にある部分は呼び出し先に展開されません。またHTMLコメントも展開されません。したがって、これらの部分は「展開後カウンター」の数値には一切影響を与えませんが、新プリプロセッサ導入前に用いられていた、「展開前カウンター」には計上されていました。このカウンターの制限によりテンプレートが展開されない場合が少なくなかったため、テンプレートの説明文を /doc というサブページに切り離し、<noinclude> タグで囲んでテンプレート本体に読み込むようにすることで、テンプレートの読み込みサイズを小さくすることが行われています。新プリプロセッサでは展開前カウンターを使用しないので、説明文が切り離されているかどうかは読み込み制限にほとんど影響がなくなります。詳しくはHelp:テンプレートの説明文を参照してください。
テンプレートAを何度も呼び出す代りに、Aを引数にとるテンプレートBを呼び出すということが可能な場合があります。
参考文献
⇒開発者による wikipedia-l への制限値導入のアナウンス
Village pump technical 英語版における制限値などを巡っての議論
⇒en:Wikipedia talk:Template limits 英語版における制限値などを巡っての議論
カテゴリ: ヘルプ | ウィキペディアのテンプレート
更新日時:2008年4月27日(日)03:45
取得日時:2008/07/26 05:02