H-IIAロケット
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打上げ能力H-IIAロケット ラインナップ

現在、H2A202型・H2A2022型・H2A2024型・H2A204型の4つのモデルが運用中である。H2A212型・H2A222型は開発が中止されている。2007年度にH-IIAが移管される三菱重工では、ラインナップ整理のため、SSBを用いる2022型と2024型の廃止を予定している。詳細はラインナップの変遷参照のこと。

形式名と打ち上げ能力型式名※4H2A202型H2A2022型
(廃止予定)H2A2024型
(廃止予定)H2A204型H2A212型
(開発中止)H2A222型
(開発せず)H-IIBロケット
(参考)
ロケット質量289t321t351t445t410t520t551t
第1段LE-7ALE-7ALE-7ALE-7A 2基
第2段LE-5BLE-5BLE-5BLE-5B
LRBN/A1基
LE-7A 2基2基
LE-7A 4基N/A
SRB2基4基2基2基4基
SSB024N/AN/AN/AN/A
地球重力脱出
月・惑星探査等2,500kg−−−−−−
静止トランスファ軌道
(GTO)※1 ⇒[2]
遠地点高度36,226km
近地点高度250km
軌道傾斜角28.5度4,100kg
(3,800kg)※34,500kg
(4,200kg)※35,000kg
(4,700kg)※36,000kg
(5,800kg)※37,500kg9,500kg8,000kg
太陽同期軌道(SSO)
高度800km
軌道傾斜角98.6度3,600kg(夏)
4,400kg(夏以外)−−−−−−
低軌道(LEO)
高度300km
軌道傾斜角30.4度10,000kg−−15,000kg17,000kg20,000kg−
HTV軌道※2
平均高度約250km
軌道傾斜角51.6度−−−12,000kg
15,000kg−16,500kg

※1:静止衛星打ち上げの際は、GTOからGSO(静止軌道)へ軌道遷移は衛星側に搭載するアポジエンジンの動力で行う。
※2:HTV軌道とは、宇宙ステーション補給機(HTV)が自力で国際宇宙ステーション軌道へ移行する前に投入される、低高度の楕円軌道。
※3:7号機以降は、燃焼パターンを調整し安定性を高めたSRB-A改良型を装着しているため、GTOへの投入能力がおよそ200〜300Kg少なくなっている。
※4:H2Aabcd形式 a=段数(2固定) b=LRB数(現在は0固定) c=SRB数 d=SSB数(0は省略)


ラインナップの変遷

H-IIAロケットには、当初の計画では現在とは若干異なる4つのラインナップ(H2A202型/H2A2022型/H2A2024型/H2A212型)と、将来発展型としてH2A222型が存在した。標準型のH2A202/2022/2024は人工衛星打ち上げ用として、増強型のH2A212型はHTV打ち上げ用に使用される予定であった。しかし、このうちH2A212型は開発途中でキャンセルされ、将来発展型とされていたH2A222型においては机上プランのみに終わった。

H2A212型の開発中止の理由は、世界でも稀な左右非対称型ロケットであり、その制御に困難が予想されるためであった。

H2A222型においては、メインエンジンのLE-7Aを5基も使用する大規模なクラスタロケットであり、各エンジンの出力などの精密な制御が困難であるということ、高価で実績のないLE-7Aエンジンを多数使用する事になり、製造費用と信頼性確保において難があったため、実際の開発が行われる事はなかった。

これらの問題点に加え、最も大きかったのはH-IIロケットの相次ぐ失敗に伴う、開発リソースの「選択と集中」であった。安価で信頼性向上を目指したH-IIAロケットの早期立ち上げのため、製造済みであったH-IIロケット7号機の打ち上げはキャンセルされ、H-IIAロケットの標準型である20xx型の開発のみに注力した。

当初、静止トランスファ軌道に7.5tの打ち上げ能力を持つH2A212型を前提として開発が進められていた5.8tの衛星ETS-VIII(きく8号)は、そのままでは打ち上げられるロケットが無いため、SRB-Aを4本配し静止トランスファ軌道6t級の能力を持つH2A204型が新たに開発された。

HTV打ち上げ用には、H2A212型に代わって、技術的・コスト的な課題を出来るだけ抑えるため、標準型からの変更箇所がより少ないH-IIA+ロケットの構想が提案された。 ⇒[3] 1段目機体の直径を4mから5.2mに拡張してメインエンジンのLE-7Aを2台配し、その周りにSRB-Aを4基装着されている。H2A212型と比べ、静止トランスファ軌道投入能力が7.5tから8tへ、HTV打ち上げ能力が15tから16.5tへと向上するとされる。これにより、HTVによる国際宇宙ステーション(ISS)への物資輸送回数を減らして打ち上げコストを削減する事ができるとされる。この構想は、H-IIBロケットへと名前を変えて、2005年秋に開発フェーズへと移行した。

H-IIAロケットは2007年度から民間企業である三菱重工へ移管された。三菱重工では生産ラインをシンプルにするため、SSBを使用するH2A2022型・H2A2024型の廃止を予定している。これにより、H-IIAロケットのラインアップはH2A202型とH2A204型の2つに集約される事になる。


打ち上げ実績

全て種子島宇宙センターから打上げ。


衛星打ち上げ実績

衛星打ち上げ実績一覧機体番号
(型式)打上げ日時
(日本時間)衛星軌道備考
試験機
1号機
H2A202型2001年8月29日
16時00分VEP-2GTOロケット性能確認用ペイロード2型
LREGTOレーザ測距装置
試験機
2号機
H2A2024型2002年2月4日
11時45分つばさ
(MDS-1)GTO民生部品・コンポーネント実証衛星
民生部品の放射線被曝特性試験のため、ヴァン・アレン帯を通過するGTO(軌道傾斜角約 28.5 度)に投入。
DASHGTO
失敗高速再突入実験機
ISAS委託。ロケット側は分離コマンドを発行したが、衛星の製作ミスで分離機構が不動作、2段目からの分離に失敗。
VEP-3ロケット性能確認用ペイロード3型
3号機
H2A2024型2002年9月10日
17時20分こだま
(DRTS)GTO
GSOデータ中継技術衛星
USERS宇宙機
(USERS)LEO次世代型無人宇宙実験システム
財団法人無人宇宙実験システム研究開発機構から委託。
4号機
H2A202型2002年12月14日
10時31分みどり2号
(ADEOS-II)SSO環境観測技術衛星II型
FedSatSSOオーストラリア小型衛星
観太くん
(WEOS)SSO鯨生態観測衛星
マイクロラブサット
(μ-LabSat)SSO小型衛星技術の研究開発のため旧NASDA技術研究本部の開発した小型衛星
5号機
H2A2024型2003年3月28日
10時27分IGS-1ALEO情報収集衛星1号A レーダー衛星
IGS-1BLEO情報収集衛星1号B 光学衛星
6号機
H2A2024型2003年11月29日
13時33分IGS-2A失敗情報収集衛星2号A レーダー衛星


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen