H-IIAロケット
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ロケット打ち上げ費用実績

金額には、ロケット製造費用の他に、輸送・点検・保安費用等の打ち上げに関わる費用全般が含まれている。ただし、搭載する人工衛星・探査機等の費用は含まない。

打ち上げ費用実績一覧機体モデル衛星質量軌道打上費用備考
1H2A2023.3t(VEP-2)
90kg(LRE)GTO
GTO96億円
2H2A2024480kg(つばさ)
90+33kg(サブペイロード)GTO
GTO106億円SRB-A点検費用4億円を含む
3H2A20242.8t(こだま)
1.7t(USERS宇宙機)GTO
LEO102億円
4H2A2023.68t(みどり2)
58+50+53kg(サブペイロード)SSO
SSO93億円
5H2A2024非公開(情報収集衛星IGS-1A)
非公開(情報収集衛星IGS-1B)LEO
LEO98億円
6H2A2024非公開(情報収集衛星IGS-2A)
非公開(情報収集衛星IGS-2B)LEO
LEO108億円63日間の打ち上げ延期費用10億を含む
打ち上げ失敗
7H2A20223.3t(ひまわり6号)GTO120億円6号機失敗を受けての機体改修費用を含む
8H2A20224.0t(だいち)SSO101億円
9H2A20244.65t(ひまわり7号)GTO104億円
10H2A202非公開(情報収集衛星K2)LEO96億円
11H2A2045.8t(きく8号)GTO119億円
12H2A2024非公開(情報収集衛星R2)
非公開(情報収集衛星K3)LEO
LEO112億円9日間の打ち上げ延期費用約4.4億円を含む
13H2A20223.02t(かぐや)月遷移軌道110億円質量は子衛星2基を含む。
14H2A20244.85t(きずな)GTO109億円

15 ?H2A202 ?1.75t(GOSAT)SSO


今後の予定

以下はH-IIAロケットでの打ち上げが決定している衛星である。あくまで予定であり、状況に応じて変更がある事が予想される。
2008年(平成20年)度


温室効果ガス観測技術衛星GOSAT 他、小型衛星7機

SDS-1 ⇒[4] 開発:JAXA

SOHLA-1 ⇒[5](打ち上げ成功後、「まいど1号」と命名予定) 開発:東大阪宇宙開発協同組合

スプライト観測衛星(SPRITE-SAT) ⇒[6] 開発:東北大学

かがやき(SORUNSAT-1) ⇒[7] 開発:ソラン株式会社

PRISM ⇒[8] 開発:東京大学

STARS ⇒[9] 開発:香川大学

航空高専衛星(KKS-1) ⇒[10] 開発:東京都立産業技術高等専門学校


2009年(平成21年)度


情報収集衛星光学3号機

準天頂衛星(QZSS)

2010年(平成22年)度


金星探査機(PLANET-C) 2010年5月打ち上げ予定

水循環変動観測衛星(GCOM-W)

2011年(平成23年)度


情報収集衛星レーダー3号機

情報収集衛星光学4号機


技術的課題

H-IIAロケットの運用開始後に発生・解決された、主な技術的課題を挙げる。


解決済みのもの
第1段エンジン(LE-7A)の液体水素ターボポンプ用インデューサの改良

H-IIロケット8号機の失敗の原因となった、液体水素ターボポンプ用インデューサの改良。1号機の物では低速動作時に不安定だったため、形状を変更し、作動領域の拡大・耐久性の向上・旋回キャビテーションの抑制を行った。2号機以降で適用済み。
第1段エンジン(LE-7A)のノズルスカートの長ノズル化

元々H-IIAロケットでは、搭載する衛星・探査機に応じて長ノズル・短ノズルを使い分けての運用を想定していた。より打ち上げ能力が要求される場合には、再生冷却型の上部ノズルにフィルム冷却方式の下部ノズルスカートを追加してエンジンの能力を上げる予定だったが、エンジン始動および停止時に上部と下部との境目で起きる燃焼ガスの流れの乱れ(剥離)のため、過大な横方向の振動がおき、エンジンの向きを変えるためのアクチュエータに大きな負荷が掛かる問題が発生した。 このため、1号機以降のしばらくの間は短ノズルのみで運用を行っていた。8号機以降は、これらの問題を解決するために開発された新たな一体型の完全再生冷却型長ノズルの適用が開始されている。
第2段エンジン(LE-5B)の振動問題

LE-5Bは燃焼時の機軸方向(ロケットの長手方向)の振動が当初の想定より過大であった。原因は、第2段機体の固有振動に起因するLE-5Bエンジンの燃焼圧の変動であるとされている。10号機以降は、第2段推進薬タンクの加圧を若干増加させることで振動を軽減している。より抜本的な対策として、燃焼圧の変動を抑えた改良型LE-5BエンジンLE-5B-2の開発が進められ、14号機から適用されている。
SRB-Aのノズル形状変更と能力回復

元々SRB-Aにおけるノズルの局所エロージョン(侵食)問題は深刻であり、当初からノズルの外周を補強するなどの対策を取っていたが、とうとう6号機でノズルに穴が開き、ロケット打ち上げ失敗の原因となった。 7号機から13号機まではノズル形状をそれまでのコーン型(円錐型)から局所エロージョンの起きにくいベル型(釣鐘型)に変更し、さらに燃焼パターンを変更して燃焼圧を抑える事によって安全を確保していた。 この対策により低下したSRB-Aの能力を回復させるためSRB-A3の開発が行われ、2007年10月に認定型モータの燃焼試験を終えた。14号機に適用されたものは、安全性に余裕を持たせるため、7号機?13号機と同様の厚肉型のノズルになっている。


対策中のもの
第1段エンジン(LE-7A)の液体酸素用ターボポンプの改良

吸い込み性能の向上と、旋回キャビテーションによるインデューサの軸振動抑制のための改良が進められている。


状況H-IIA打上げ (11号機)上昇するH-IIA (11号機)

H-Iロケット以前はアメリカからの技術導入によって打ち上げていた。しかし、純国産技術で作られた H-II、その技術を用いて発展した H-IIA が打ち上げられるまでになった。

H-IIAロケットは、第1段・第2段に液体酸素・液体水素ロケットエンジンを用いている。これは酸素と水素を反応させ、燃焼後に水だけを生成する。このエンジン技術については、アメリカの企業からもデルタIIIの上段用としてLE-5Bの引き合いが来たが、軍事に利用される恐れがあるとの理由から日本政府は許可を出していない。

6号機の事故の原因は、ロケットの両脇にある固体ロケットブースター(SRB-A)のノズルが熱で破損したことである。この失敗から、以降のSRB-Aのノズルはベル型に変更された。しかし、元はロケット開発に十分な開発資金が与えられなかった事がその原因であり、「技術を知らない人間が金を出す」というような役人主導の科学技術政策の弱さが出た結果だとの批判もある(JAXAの予算規模および関連文献1参照)。

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、H-IIA 6号機の失敗を受け、SRB-A の改良に着手した。燃焼試験を繰り返して信頼性を確認し、失敗から約1年3ヶ月ぶりの2005年2月26日に7号機を打ち上げた。

打ち上げは無事成功したが、H-IIAロケットへの信頼を取り戻すにためには、今後継続して打ち上げを成功させて実績を積む必要がある。打ち上げ後の記者会見で、井口宇宙開発委員会委員長は「今後13回連続で成功すると成功率95%に達するが、安定したといえるためにはこれくらいの成功率が必要であり、それを目指したい」という考えを示した。


民間への移管


これまでの経緯

H-IIAロケットの前身であるH-IIロケットは日本で初めての純国産大型液体燃料ロケットであり、H-IIロケットの登場により、それまで米国との契約によって制約されてきた数々の独自事業を行うことができるようになった。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki