H-IIAロケット
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ロケットシステム(RSC)

RSCは衛星打ち上げサービスの受注から打ち上げロケットの製造管理・輸送・射場の安全確保等の打ち上げサービス全般を実施することとして設立された。RSCは試験的にH-IIロケット試験3号機の受注を行うものの、NASDA(当時)によるH-IIロケットの打ち上げが安定したら正式に移管実施される予定であった。1996年にRSCは、衛星メーカーであるヒューズ(現ボーイング)と20機、スペースシステムズロラールと10機の商業衛星打ち上げ仮契約を行ったが、H-IIロケットの打ち上げは8機で終了するため、これらの衛星はH-IIAロケットで打ち上げることになる。こうして、ようやく日本のロケットが商業市場参入を果たしたかに思われた。

しかしH-IIロケット5号機および8号機の連続打ち上げ失敗により、H-IIロケットを即座に廃止し、円高の進展により既に開発中であった低コストなH-IIAに開発リソースを集中する事となった。このためRSCへの正式移管はH-IIAロケットの打ち上げが安定するまでさらに見送られた。信頼を失ったRSCは、2000年にはヒューズから契約解除を通告され、ロラールもH-IIAの開発遅れで打ち上げが間に合わなくなった2機を解約した。2003年にはロラールが倒産し、ついにRSCは全ての商業打ち上げ契約を失った。

RSCによるH-IIAロケットの打ち上げは7号機から行われたが、法律上の制約により打ち上げ作業そのものはJAXAに業務委託した。しかしながら、この頃には国際的な衛星打ち上げ需要が減少しつつあり、また、アリアンスペースだけでなく、中国ロシアなどがより低価格でのビジネスを展開するようになったため、今後RSCが安定的にビジネスを継続できる見込みがなくなり、RSCはH-IIロケット試験3号機、H-IIAロケット7号機および9号機の打ち上げを履行した後、解散した。


三菱重工

三菱重工(MHI)は以前よりH-IIAの製造を行っているが、2007年の13号機から、打ち上げ作業を含めてH-IIAロケット打ち上げ関連業務のほとんどが民間企業である三菱重工に移管された。また、かつてRSCが行っていたような商業打ち上げの受注活動も、三菱重工が行うことになった。

ロケットの開発も含めて移管されるため、H-IIAで使用される機器や構成についてもある程度三菱重工自身の判断で変更できるようになる。このため三菱重工は今後打ち上げるH-IIAロケットの構成をH2A202とH2A204の二つの形式に絞ると発表している。

また、打ち上げ費用を70?80億円に抑えて商用衛星の打ち上げ市場で受注を獲得するため、従来は打ち上げ費用に含まれていた射場の点検費や修繕費、ロケットの飛行データの提供費などとして、1回当たり20?30億円程の公的負担を、JAXAを通じて国に求めている。

移管後の初めての打ち上げとなる13号機では、以下の点が変更された。

ロケット打ち上げ前の極低温点検の省略
これまでのH-IIAロケットの打ち上げでは、必ず極低温試験が実施されていた。これにより、数億円単位での費用が節約できる。

第1段上部に、三菱重工のスリーダイヤのマークが入る。
これまでは、RSCが打ち上げサービスを行った7号機および9号機はRSCのロゴが、それ以外の機体にはNASDAまたはJAXAのロゴが、SRB-Aの側面に入っていた。13号機のSRB-Aには何もかかれていない。

天候判断を含む打ち上げ作業そのものが、三菱重工によって行われる。
ただし、最終的な打ち上げ実行・中止の判断や、安全管理業務は、JAXAによって行われる。これは、国際法[2]により、ロケット打ち上げに関する責任は国家が負うと定められており、万一他国に損害を与えた場合は、JAXA法[3]により、国の機関であるJAXAが全責任を負うこととなっているためである。


脚注^ JAXA職員のブログ「JAXAいはもとの宇宙を語ろう!いはもと版今日の話題(ブログ)」の2005年12月2日の記事 ⇒[1]
^ 宇宙条約第6条・第7条および宇宙損害責任条約第2条
^ 独立行政法人宇宙航空研究開発機構法第22条


関連文献
『国産ロケットはなぜ墜ちるのか』 松浦晋也著(日経BP社 ISBN 4822243834


関連項目

宇宙開発

種子島宇宙センター

ロケット

人工衛星

人工衛星の軌道


外部リンク

宇宙航空研究開発機構(JAXA) トップページ

H-IIAロケットのページ


H-IIA LAUNCH SERVICES (三菱重工)

株式会社ロケットシステム

・話・編・歴日本の衛星打ち上げロケット

先代: H-IIロケット - 当代: H-IIAロケット - 次代: H-IIBロケット

NASDAN-I - N-II - H-I - H-II - H-IIA

ISASラムダ4S) - ミュー4S - 3C - 3H - 3S - 3SII - V

JAXAH-IIB - 次期固体

共同・他J-I - GX

斜字体は計画中

カテゴリ: 日本のロケット | JAXA

更新日時:2008年9月29日(月)13:50
取得日時:2008/10/11 21:56


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki