Firefox
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歴史


ソースコードの公開

1998年当時、WebブラウザNetscapeはまだ9割程度のシェアをもっていたが、Microsoft社Internet Explorerが無料でかつWindowsシリーズにバンドルされていたために、すさまじい勢いでシェアを獲得しつつあった。

そのような背景の中で1998年1月22日、Netscape社Netscape Communicator 5.0のソースコードを公開し、オープンソース製品化することを発表。1998年2月23日、Netscape社が公開するオープンソースコードを共同開発するためにmozilla.orgが立ち上げられた。 そして1998年3月31日、Netscape Communicator 5.0 のソースコードが公開される[42][43]


Phoenix - ブラウザの分離

オープンソースとして開発された Mozillaスイートは、Netscape Communicator と同様に Webブラウザ機能やメール・ニュース機能、Webページ作成機能など多くの機能を含んだインターネットアプリケーションスイートであったが、動作が重くソースコードも複雑であった。 そこで2002年中頃から、Webブラウザ部分(後のMozilla Firefox)とメール・ニュース部分(後のMozilla Thunderbird)を切り出して個別に開発されることになった(Mozillaスイートも開発を継続)。

そのようにして誕生した軽量なブラウザは Phoenix と名付けられ、2002年9月にリリースされた最初のバージョン0.1から0.5まで用いられた。 しかし、この名称は Phoenix Technologies 社の商標権を侵害することが判明したため、変更せざるを得ない状況に追い込まれた。

こうして次項にも述べられる名称、Firebird という名称が採用されることとなった。プロダクト名としての Phoenix は放棄されるも、開発ロードマップ上は、継続的に Phoenix という名称が使用された。


Firebird - ブランディング戦略の発表

ユーザからどのような名称がよいかなどを投票で集め、かつ商標権に抵触しない名称を考慮した結果、2003年4月に Firebird という新名称が決定した。しかしこの名称が新たな問題を引き起こしてしまうこととなる。Firebird という名前が、Mozilla と同じくオープンソースで開発されているリレーショナルデータベースプロジェクトの名称であることが判明し、同データベース Firebird プロジェクトからMozilla Organization に攻撃的な形で強い苦情があった。これを受けて Mozilla Organization は Mozilla Branding というブランディング戦略を発表した。

この戦略には、Apple Computer が同年1月に発表したブラウザ、Safari が Mozilla Organization の開発している Mac OS X 用のブラウザ Camino ではなく、KDE プロジェクトが開発しているレンダリングエンジン、KHTML を採用したことが同じく絡んでいるとされる。「軽量・高速性」への需要は、アプリケーションスイートとして開発されていたMozilla には満たせないものであったのだ。

Mozilla Branding で述べられていたことは次のようなものである。

Mozilla プロジェクトはメインで開発している Mozilla を 1.4 まで開発する。その後は Firebird 及び同じく Mozilla 派生のスタンドアロンメーラ、Thunderbird をメインに開発していく。

開発体制がシフトしたあとは、Firebird、Thunderbird はそれぞれ Mozilla Browser、Mozilla Mail と名称を変えて開発していく。

それまでの措置として Firebird、Thunderbird を Mozilla Firebird、Mozilla Thunderbird と呼ぶ。

このブランディング戦略によりデータベース Firebird プロジェクトとの名称問題は沈静化した。2003年5月には、Firebird として初のリリースとなる 0.6 が登場した。

その後、Mozilla Firefox 1.0 系列のプロダクトは、Mozilla 1.7 系列の基盤に即すものとする方針となった。


Mozilla Firefox

ブランディング戦略により、Firebird という名前は一時的なものとなった。しかし Mozilla 1.4 がリリースされたあとも依然として Mozilla Browser という名称変更が行われる気配がなかった。Firebird の完成度がメインプロダクトとして機能するほど充分な状態になかったことが原因であったが、さらに Firebird という名称が使われ続ける原因となる「事件」が起こった。Mozilla Foundation の設立である。

2003年5月末に起こった AOLMicrosoft の和解により、AOL 傘下であった Netscape と Microsoft 間で起こっていた反トラスト法訴訟などがすべて取り下げられた。また同時に、Microsoft のウェブブラウザ、Internet Explorer を数年に渡りロイヤリティフリーで使うという契約を結んだことにより、ブラウザを提供する Netscape の存在価値が危ういものとなった。これは Netscape のコードベースにもなっている Mozilla の存在価値をも揺るがす問題であった。こうした事態を受けて 2003年7月、Mozilla Organization は、 AOL から資金提供を受け、Mozilla の開発を支援する団体である Mozilla Foundation を設立した。

Mozilla Foundation の設立により、Netscape が担っていた「エンドユーザへのソフトウェア提供及びサポート」という目標が Mozilla Foundation にも覆い被さることとなった。それまで Netscape がリリースしたもののサポートを含め、Mozilla Foundation は Mozilla を今後もリリースしていかざるを得ない状況となってしまった。これにより4月に発表されたブランディングにおける「Mozilla Firebird/Thunderbird への開発体制移行」が閉ざされてしまうこととなった。

これにより、一時的とされていた Firebird という名称を使い続けることに対する懸念が生まれた。そのため同年11月ごろから、Firebird 開発チームが新たな名称への変更をするための動きが水面下で行われた。商標に関するトラブルはもちろん、他のプロジェクトで使われている名称との衝突を避けるため、念入りにリサーチが行われた結果、Mozilla Firefox という名称がこのブラウザの正式名称となることが決定し、2004年2月にはMozilla Firefox 0.8 がリリースされた。

このブラウザの名称にまつわる問題は、Mozilla Firefox という名前に落ち着くことで解決となった。名称の由来はレッサーパンダ (Red Panda) の別名からきている[44]


表記・略称など

Firefox は FireFox, FireFOX, FIREFOX, Fire fox, Fire Fox などと表記されることが多いが、これらはすべて誤表記である。正式には最初の文字だけが大文字であり、分かち書きもしない。また FF と略記されることも少なくないが、好ましくない。 Fx あるいは fx が略称として推奨されている[45]

上記のようにFirefoxの語源はレッサーパンダだが、公式のアイコンでは炎を纏った狐が地球を抱きかかえているなど、Fire foxとしても解されている。特に、漢字圏である日本と中国においては「火狐」や「狐」と省略されることも多い。さらにMozilla Japanは「フォクすけ」という狐をモチーフとしたマスコットをプロモーション活動に使用しており、Firefox3公開時に山手線中央線内で流されたCMでも「今度のキツネは」と表示されていた[46]


ライセンスCVSデフォルトのロゴ

ソースは全てMPL/GPL/LGPLトリプルライセンスライセンスすることが定められている(改訂以前の古いコードではMPL単独やMPLでライセンスされているものもある)。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki