Dr.コトー診療所
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この項目では、山田貴敏の漫画作品について説明しています。ドラマ化作品については「Dr.コトー診療所 (テレビドラマ)」をご覧ください。

Dr.コトー診療所
ジャンル青年漫画医療漫画
漫画:Dr.コトー診療所
作者山田貴敏
出版社小学館
掲載誌週刊ヤングサンデー(YS)
ビッグコミックオリジナル(BCO)
レーベルヤングサンデーコミックス[1]
発表号YS:2000年29号 - 2008年35号
BCO:2008年23号 - 2010年20号
(以後長期休載)
巻数既刊25巻
漫画:Dr.コトー診療所 島の子供達
作者山田貴敏
出版社小学館
掲載誌小学五年生
GAKUMANplus
レーベルヤングサンデーコミックス
発表期間小学五年生:2005年
GAKUMANplus:2010年
巻数全1巻
テンプレート - ノート
プロジェクト漫画
ポータル漫画

『Dr.コトー診療所』(ドクターコトーしんりょうじょ)は、山田貴敏による漫画
概要主人公のモデルとなった瀬戸上健二郎が勤務していた下甑手打診療所

2000年から『週刊ヤングサンデー』(小学館)で連載を開始、2008年に同誌が休刊した後は『ビッグコミックオリジナル』(同)へ移籍し、2008年12月5日号から話数をリセットして連載を再開した。2022年6月時点で単行本の累計発行部数は1200万部を超えている[2]2004年、第49回小学館漫画賞一般向け部門を受賞している。

『ヤングサンデー』での連載は、2002年頃から徐々に掲載ペースが下がり、2007年には作者の目の病気を理由に長期休載した時期もあった。『ビッグコミックオリジナル』は月2回刊であるが、ここでも徐々に掲載ペースが下がり、2010年10月20日号を最後に掲載が途絶えている。本人のブログによると病気療養のため[3] ということであり、2011年12月28日付で「快方に向かっているので再開できそうです。読者には迷惑かけた。」とコメント、また6年後の2017年10月1日付の本人Facebook上で近いうちの再開をコメントしている[4][5]

2005年に、小学館の学年誌小学五年生』で派生作品「Dr.コトー診療所 島の子供達」を隔月で連載した。同作は2010年にも『GAKUMANplus』で連載され、2011年に単行本化された。

2003年には、フジテレビ系列でドラマ化された。そして2004年にスペシャル版、2006年には新シリーズが放送された。

主人公のモデルは鹿児島県下甑島にある「下甑手打診療所」(薩摩川内市下甑町手打(旧薩摩郡下甑村))にて、30年間離島医療に携わってきた医師・瀬戸上健二郎である[6][7]。瀬戸上は、僻地医療への貢献により2000年に藍綬褒章を受けている[8]。医療監修は茨木保

長いブランクを経て、2022年12月16日(金)には映画が公開された[9]
あらすじ

五島健助は優秀な医師で、東京の大学附属病院に勤めていたが、とある理由から離島の古志木島の診療所に赴任する。島は3ヶ月の間無医村状態で、過去に良い医師が来たことがなかったからか、あまり歓迎されなかった。また、4ヶ月前から来ていた看護師の星野彩佳から、診療所に来る患者は少なく、来ても応急処置だけを受けた後、船で6時間かけて本土の病院へ行くことを聞かされる。

実際になかなか患者が来ない中、島に来るときに運んでもらった漁師・原剛利の息子が最初の患者となり、これを見事な手術で助ける。原は、お礼として診療所に看板を贈るが、名前を間違えられていて、看板は「Dr.コトー診療所」となっていた。

それ以後、五島は多くの患者の治療とその人柄により、島民の信頼を得ていくことになる。
主な登場人物
古志木島
五島健助(ごとう けんすけ)
主人公。医師。天津堂大学
医学部医学科卒業(一説によると2浪)。専門は外科。東京の天津堂大学附属病院に勤めていたが、医療ミスの責任をとって古志木島にやって来る(ミスで病院を追われてから島に来るまで3年間の空白期間がある。過去にアメリカに滞在していたかのような台詞があったが、空白期間に渡米していたかどうかは、今の所は不明である)。性格は柔和で真面目だが、自分の身の回りのことには無頓着。あてがわれた住まいには帰らず(赴任期間中ずっと放置した結果廃屋となった)診療所でもっぱら寝起きしている。陸海空の全ての乗り物に弱く、すぐに乗り物酔いして嘔吐する。また、暑がり・寒がりであるがクーラーは苦手、カナヅチでもある。また、大の運動嫌いで歩くことさえ嫌がる。さらにはカップ麺好きが祟って隠れ肥満と、まさに「医者の不養生」というに相応しい人物である。原には「あれで腕が悪かったら、最高に情けねえ人間だな」とまで言われた。テレビも見ないせいで芸能人にも疎い。ただ野球観戦が趣味なようで好きな選手は福岡ダイエーホークス(現:福岡ソフトバンクホークス)の秋山幸二選手である。しかし、医師としては天才的な腕を持ち、手術道具や設備も不十分だった古志木島診療所で、数々の難手術をこなす。島民からは「コトー先生」と呼ばれ、親しまれている。特に患者を気遣って治療方針を決めるため、口の悪い安藤重男も「すごい(立派な医師である)ヤブ」と照れ隠しながらも賞賛している。赴任当初は頼りなさげな風貌やとぼけた言動もあり、また、かつて島にいた医者が揃いも揃って「僻地に飛ばされてくるようなロクでも無い医者」であったことから島民らの医者不信が根強く、周囲との関係もギクシャクしていた。しかし、徐々にその人となりに触れられ、信頼・理解を深めて行くことで絶大な信頼を受けるようになる。怪我や病気を治すだけでは無く、精神的なケアも同時に行う為、星野等には「癒師」とも言われており、本人もそれを目指している。しかし、そんな五島も島民の信頼を失いかけたことが2度ある。1度目は本土から来た巽が五島の過去を暴露したこと、2度目は内(うち)の手術を差し置いて江葉都の招きに応じて島外へ手術に行った際のこと。このため島民との信頼関係については常に気にかけている(ただし、マスコミに関してはまったく気にしていない)。祖父の良庵も医師で、ハワイ在住。祖父は五島にとって目標とする存在の一人である。父親も医療に関連する仕事をしていると思われるが、折り合いは悪いらしい。また、妹を拡張型心筋症で亡くした過去があり、移植された妹の腎臓を巡って江葉都に騙された事もあった。この時点で現在の年齢が30歳と判明する。当初は星野彩佳に対しては信頼・尊敬するナースという意識しかなかったようだが、いつの頃からか大切な存在になっていた。星野が乳癌であることが分かった後、それがはっきりするようになる。手術後、星野にプロポーズするが、承諾の返事を貰えぬまま、翌日島を出て行く星野を黙って送り出すことになる。劇場版では星野と結婚している[10]
星野彩佳(ほしの あやか)
五島と同じ古志木島の診療所に勤務する看護師。古志木島の出身で、五島よりも4ヶ月早く赴任した。初登場時点で看護師歴3年の22歳。非常に気が強く誰にでも思ったことをズケズケ言う性格。かわいい顔に似合わず怒りっぽく、しげとよくケンカする。普段グータラな五島の尻を叩くことが多い。反面、家庭的で炊事・洗濯・掃除と家事においても五島を支えているが、わざわざ作った弁当を腐らせられるなど、報われないことが多い。五島に好意を持つようになるが、第1部ではいずれ本土に帰ってしまうだろうと考えており、恋愛対象としては意識すまいと決め込んでいた。村長らは五島に島で医師を続けてもらうため2人の結婚を望んでおり、夜に自宅に押しかけて頼み込まれたことがある。島民の希望も同じで、よく2人の仲を冷やかされている。将来は看護以上の仕事をしたいため、医師免許をとろうと考えていた。中日ドラゴンズのファン(作者の山田貴敏も大のドラゴンズファンである)。何度か乗物酔いした五島に、頭からあらぬものを浴びせられるという不幸に見舞われている。五島の治療の仕方に最初は戸惑いながらも次第に優秀さを発揮し、時には無茶な手術をする五島を見事にサポートしていく。第2部では乳癌であることが発覚。手術は成功し、現在療養中だが、今後5年間での生存率は50?70%。五島から婚約指輪を受け取るも返上し、医師になるために島を出て行った。しかし、学業が思うように伸びず、また病後の後遺症により生命に不安を感じるようになり、あの出来事をきっかけとして、医大進学を断念して島に戻る。亡き母親も看護師だった。父親の正一は星野と母をおいて別の女性と島を出て行ってしまったが、後に大病を患って戻ってくる。古志木島診療所復帰後は、二人を結婚を応援するミナの期待を裏切るかのように、第1部のような雰囲気に戻った。劇場版では五島と結婚し、妊娠している[10]


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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