BAE ニムロッド MR.1
用途:
分類:対潜哨戒機
製造者:ホーカー・シドレー社、BAEシステムズ社
運用者:イギリス空軍
初飛行:1967年5月
生産数:49機(試作機 2機)
運用開始:1969年10月
運用状況:現役
表示
BAE ニムロッド(ビーエーイー ? , BAE Nimrod)は、イギリス空軍の対潜哨戒機である。ホーカー・シドレー社で設計されたのでホーカー・シドレー ニムロッドとも呼ばれるが、現在はBAEシステムズが販売を請け負っており、ニムロッドは旅客機のデハビランド DH.106 コメットが原型になっている。対潜哨戒機は低速で長時間飛行することが多いためレシプロエンジンやターボプロップエンジンを採用することが多いが、ニムロッドはターボファンエンジンを装備しているのが特徴である。
ニムロッドは2種のバリエーションが実用化されている。R.1型は電子偵察機として使用され MR 型が対潜哨戒機の用途に用いられる。外観上の差異として、MR型には尾部に突き出している磁気探知装置(MAD)があることが挙げられる。
目次
1 派生型
1.1 MR.1
1.2 R.1
1.3 MR.2
1.4 AEW.3
1.5 MRA.4
2 要目(MR.1)
3 トラブル
4 外部リンク
//
1964年、商品寿命の終わった旅客機コメット4型を改造して、アブロ・シャクルトンの後継機の開発がはじまった。最初の2機は、未完成のコメット4を改造した。燃料消費率を改善するために、エンジンをターボジェットエンジンからロールス・ロイス「スペイ」ターボファンエンジンに換装している。主な改造点は胴体下部を拡張し、兵装スペースを設け、機首をレーダー収容のために延長、さらにはESMなど電子装備のため尾翼を改造し、尾部にMADブームも追加された。1967年に初飛行しイギリス空軍から、38機(後に8機追加)の発注をうけ、1969年10月から、運用が開始された。
3機のニムロッドが電子信号偵察(SIGINT)用に改造された。1974年5月に第51飛行隊のコメットC2とキャンベラの後継機になった。長期の使用により老朽化したが、任務の特性上飛行回数が限られていたため、MR.2がMRA4に更新した後も使用されている。冷戦中は機体の存在自体が極秘扱いであり、冷戦終結後に初めて機体の存在が公表された。
1975年より、MR.1から32機が電子装備を更新した改良型MR.2へ改装が開始された。フォークランド戦争時に、空中給油装置とサイドワインダー空対空ミサイルが装備できるように改修された。
1980年代なかばに、ニムロッドを早期警戒機として用いるためのプロジェクトがあった。機首と尾部に大型レーダーを搭載し、前後のレーダーが連動して周囲の警戒を行う仕組みであった。しかし、開発費用の面よりアメリカ製ボーイングE-3早期警戒管制機の導入が決定され、採用にはいたらなかった。
11機が試験的に改装されたが、これらの機体は既存の機体の部品取りに使われ、再度通常任務に戻されることは無かった。
1990年代後半にイギリス空軍はニムロッドの後継機として、ロッキード P-3Cまたはダッソー アトランティックの導入を検討したが、1997年7月、BAeによるニムロッドMRA.4の生産が決定された。MRA.4は新世代のターボファンエンジン、ロールス・ロイス BR700を搭載、主翼を拡大し、エアバス社の旅客機技術を応用する等基本的に別の機体になった。当初の採用予定は21機であったが、コストの問題などから18機まで採用数が削減された。
要目(MR.1)ウィキメディア・コモンズには、 ⇒BAE ニムロッド に関連するマルチメディアがあります。
全幅:35.00m
全長:38.63m
全高:9.08m
エンジン:ロールスロイス スペイ Mk.250(推力5,510kg) 4基
最大巡航速度:880km
フェリー航続距離:9,270km
乗員:12名
武装:サイドワインダー空対空ミサイル(自衛用)、ハープーン対艦ミサイル、魚雷、爆雷
2006年9月2日、アフガニスタンで作戦飛行中のMR2が、空中給油を受けた直後に火災が発生して墜落する事故が発生した。当初ターリバーンによる攻撃の可能性も報道されたが、同11月にも別機で空中給油にともなう燃料漏れが生じている。
2007年12月4日、イギリス国防省は調査報告を発表し、墜落した機体は、給油後タンクから燃料漏れが生じており、高温空気パイプの熱によって発火、拡大して墜落に至った。