Bフレッツ
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この項目では、NTT東西のインターネット回線サービスについて説明しています。

ギターの機構については「フレット」をご覧ください。

100円ショップ「FLET'S」については「ワッツ (企業)」をご覧ください。

フレッツ(FLET'S)は、NTT東日本およびNTT西日本のフレッツへのアクセスを提供するサービスである。
概要

フレッツ網とは、NTT東日本・NTT西日本のIP基幹ネットワークを利用したサービスの総称。「地域IP網」としての展開から始まり、2016年現在はNGNへのマイグレーションが進行中である[1]

フレッツ網はインターネットサービスプロバイダ(ISP)とPOI(Point of interface)で相互接続しているため、ユーザーはフレッツ網を通してインターネットに接続することになる。この場合、フレッツは(ISPとの対比における)回線事業者に相当する。

また、NTT東日本・NTT西日本のフレッツ網内の独自サービスも利用可能となっている。これらは、一般的にはフレッツ網とその相互接続網内で閉じたサービスである。
歴史

地域IP網は当初は「都道府県」[注 1]単位で閉じたネットワークであり、各単位都道府県毎に地域IP網に各利用者とISPが接続され、ISPは長距離バックボーンをサポートする事により全国レベルでのインターネットへのアクセスが可能となっている。

地域IP網はNTTの内部ネットワークであり都道府県内の電話局間通信に利用されていたが、インターネット接続用として外部接続(ISPの接続装置設置)を許可した経緯があり、その際にサービス名称へ「フレッツ」を冠した。そのため、地域IP網を(NTT自己利用以外の)インターネット回線として利用する形態を指し「フレッツ網」と呼んだ。

フレッツ網はフレッツ・ISDNの展開から始まり、フレッツ・ADSLにおけるPPPoE[注 2]の導入に伴い、フレッツ網独自の閉域網IPネットワークサービスをも提供するようになった。それに伴い、県間通信への参入規制を受けていたNTT東日本・NTT西日本に対し、IP接続サービスに限って東日本と西日本とで別々に独立したフレッツ網内での閉域IPサービス通信サービスが認可された(さらに、「フレッツ・VPN ワイド」サービスには「東西接続サービス」が適用可能であり、この場合に限りNTT東西境界を超えた通信が可能となった)。

そして、次世代ネットワークとして、電話サービスや映像通信サービスなどを、SIP over IPv6を基盤として統合的に実現する、NGNの整備が2008年より本格的に開始され、従来の地域IP網はNGNの整備拡大に伴いNGNにマイグレーションされている。

なお、NGNの整備とほぼ並行し、整備済みエリアではIPv6対応サービスである「フレッツ 光ネクスト」が提供される事になるが、2016年現在、僻地・離島エリアや、NTT西日本の山間部エリアに未整備エリアが残存している。

2015年2月からは光コラボレーション(通称:光コラボ)を開始し、NTTドコモOCNNTTコミュニケーションズ)といったNTTグループ各社やソフトバンクBIGLOBEKDDI)といったNTTグループの競合企業などにフレッツ回線を開放[2][3]。現在では多数の携帯電話事業者インターネットサービスプロバイダ事業者が光回線事業に参入している[3]。詳細は「光コラボ」を参照
名称

「フレッツ」の名称は、Flat(定額)/Friendly/FlexibleのFとLet'sを組み合わせたものとされている[4]

現在のフレッツシリーズの先駆けとなる「ISDN網によるIP接続サービス」の開始に当たり、当初検討されていた名称は「フレッシュI(アイ)」であったが[要出典]、当時は検索サイトとして名を馳せていたポータルサイトの「フレッシュアイ」と紛らわしいため、「フレッツ・アイ(ロゴ表記はFLET’S・Isdn)」と造語したのが初出である(→後項参照)。サービス開始後しばらくはADSLやFTTH等のフレッツ系サービスがまだ存在しなかったため、フレッツ・ISDNを単に「フレッツ」と略称することもあった。
アクセスサービス

フレッツのいずれのアクセスサービスも定額制常時接続で提供される。またフレッツ光とフレッツ・ADSLについてはPPPoE[注 2]を利用し複数のISPへの接続(切り替え)を含む複数セッションの接続が可能という特徴がある。
フレッツ光フレッツ光の主な通信機器「左からCTUONU、光ネクスト用ONU、OG810Xi(情報機器)」

NTT東日本においてはフレッツ光ライト、フレッツ 光ネクストおよびBフレッツを総称して、NTT西日本においては同社により提供される光ブロードバンド回線サービスを、「フレッツ光」と呼ぶ[5][6]光ファイバー光ケーブル)の引き込み方法により数タイプある。公称速度はユーザ端末側で最大10Gbps。多くのサービス品目では、アクセス回線の帯域を他の複数の契約ユーザと共有する。

2014年3月14日の総務省の発表[7]によれば2013年末の段階で、フレッツ光によるFTTHの契約件数は日本国内のFTTHの契約件数2,502万件のうち71.4%のシェアがある。FTTHのNTTによる寡占化が問題視されているものの、実際にはNTT西日本営業地域[注 3]では、30府県中2県でNTT西日本のシェアが50%を下回っており、滋賀県に至っては関西電力系通信事業者のケイ・オプティコム(現・オプテージ)の後塵を拝している。2016年前後になると、スマートフォンそのものの伸長、モバイルWiMAXなどの無線系通信サービスの伸長、競合FTTH事業者のサービス拡大により、契約件数が伸び悩んでいる[8]

なおサービスの名称に【東】【西】と記したものは、それぞれNTT東日本、NTT西日本のサービスエリアだけで提供されていることを示す。特記ない場合は両地域で提供されている。

以下ではBフレッツ、フレッツ・光プレミアム、フレッツ 光ネクスト、フレッツ 光クロスとサービスごとに節を設けるがマンションタイプについては複雑な形態を持つため別節で扱う。
フレッツ 光クロス

10G-EPONを採用することにより[9]、通信速度が上り/下り最大概ね10Gbpsに高速化したFTTHアクセスサービスが2020年(令和2年)2月18日に発表され、4月1日に提供開始される[10][11]
フレッツ 光ネクスト

2008年(平成20年)3月28日に発表され、3月31日に申し込み受け付けとサービスの提供が開始された[12][13]

次世代ネットワーク(Next Generation Network、NGN)を用いたサービスであり、これまでのBフレッツに加えて高品質で安定性を確保したひかり電話や、一部の地域およびサービス品目上では、フレッツ・テレビ伝送サービスによる地上デジタルテレビ衛星放送FMラジオ局の再送信が提供されている[注 4]

技術面ではQuality of Service(QoS)を設けることにより、テレビ電話やテレビ再送信などに対して優先度を上げて通信を行うことで高品質でかつ安定した通信を行うことができる。逆に言うと、優先度が低い一般のインターネットアクセスでは、優先度が高い通信が増えれば増えるほど、安定した通信をすることが難しくなる。

2011年より、インターネットサービスプロバイダが提供するIPv6ブロードバンドインターネット接続サービスを、インターネット(IPv6 IPoE)接続および、インターネット(IPv6 PPPoE)接続により、提供する。

サービス名概要
ビジネスタイプ主に企業向け。Bフレッツのビジネスタイプと同様、収容局までのファイバーおよび地域IP網までの回線を専有するが、最大通信速度は1Gbpsとなっている。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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