浮上可能な自動車である「エアカー」は実現していない。だが、もともと、転がり装置で車重を支える現状の自動車の形態に対して、わざわざ浮上に大出力機関を用いる方式は、理論的に非効率で、環境問題が重視されるようになったこともあり、実現性は低いと思われる。しかし、化石燃料を燃料とする内燃機関により駆動される現在の形態は、今後、大幅に変化していくと思われる。現に原油価格は消費量の増大に伴って値上がりしており、軽自動車などの低排気量車両、ハイブリッドカー・低公害ディーゼル車などの燃費に優れた内燃機関車の高性能化とその普及が期待されるが、水素自動車、燃料電池車を含む電気自動車の普及については現状ではまだコスト高なのが課題である。
情報化の波は自動車も例外でなく、高知能自動車(スマートカー)の開発・実用化が進んでいる。「高度道路情報システム」(ITS)と連動して、車間距離を保ったり、道路交通情報がリアルタイムで取得可能になると言われている。また、自動車の「自動運転システム」についても現在実験が進んでおり、2015年を目処に実用化を目指している。まずは高速道路など自動車専用道路で実用化されていくであろう。
「超高速鉄道」は、リニアモーターカーではなく、従来の鉄輪式による新幹線において、すでに20世紀末の1997年、山陽新幹線500系の登場により、300km/hでの営業運転を開始している。しかし、その形態は20世紀日本の象徴ともいえる0系、200系とは、まったく異質のデザインとなっている。
なお、2005年には中速式のHSSTではあるが、愛知高速交通東部丘陵線で磁気浮上式リニアモーターカーの運転が始まった。また、高速鉄道としての磁気浮上式リニアモーターカーについては、JR東海が2025年をめどにジェイアール式マグレブによる東京?名古屋間の営業運転開始を目指すと発表している。
日本の「街並み」は20世紀後期に高層化が進み、都市部においては中高層のオフィスビルや集合住宅が林立するようになった。もっとも、建築物のデザインの多くは,合理性・機能性・コスト削減の追求によりモダニズム建築から派生した無個性なものばかりになってしまっている。20世紀後期にはハイテク建築・ポストモダン建築など新奇なデザインへの試みは多数なされたものの、結局はモダニズムへの回帰がすすんだこともあって、現実に存在する21世紀の建築物のほとんどは、過去のSFに登場するような建築物とは程遠いのが現状である。
宇宙開発の分野は20世紀のフィクションと比べて著しく遅れている。これは、冷戦下における超大国同士の競争として莫大な資金をつぎ込まれていた宇宙開発が、米ソ両国の財政状況により1970年代以降鈍化し、冷戦の終結とともに停滞したことや、宇宙速度を振り切って大量の資材を搬送するという宇宙開発の原理的困難が解決される見通しがついていないことが要因に挙げられよう。
一方で、資材の搬送を容易にするために、赤道上に軌道エレベータを建設するプロジェクトが全米宇宙協会などにより進められている。材料にカーボンナノチューブを使用し、2018年4月12日の開通を目指しているが、当面の実現可能性は薄い。また、アメリカ航空宇宙局(NASA)は2020年までに再度月面の有人探査を行い、その後に火星の有人探査も実現する計画である。同時に月面基地建設の構想もあり、2024年頃には長期滞在を可能にするとしている。
宇宙旅行については、21世紀初頭の現在において未だ気軽にできるものではないが、複数の民間企業が企画・開発しており近い将来には数日以上の滞在が可能になるであろう。
21世紀は、20世紀においてはまさに"夢"の時代であった。実際に21世紀に入ってみると、コンピュータと情報通信技術に限って言えば予想を超える爆発的な進化を遂げているが、そのほかの分野ではその夢の多くは未だに実現していない。人工知能や家庭用ロボットはごく限定的な応用に限られており、一般的な宇宙旅行もほとんど実現していない。むしろ、20世紀において顕在化した環境問題や先進国の高齢化社会など夢より現実に起こっている諸問題への解決が21世紀では強く求められている。
フィクション
2001年
月で1999年に発見されたモノリスの信号を元に、HAL 9000に操作されたディスカバリー号が木星へ向かう(『2001年宇宙の旅』)。
謎の存在『アンノウン』が現れ人々を襲い始める。時を同じくして、謎の戦士『アギト』出現(『仮面ライダーアギト』)。
ゴジラとメガギラスがお台場で激突(『ゴジラ×メガギラス G消滅作戦』)
2003年
4月7日、東京でアトム誕生(『鉄腕アトム』)。
10月13日15:34、陸上自衛隊第三特別実験中隊が人工磁場シールドの暴走事故により、演習場ごと1547年へ飛ばされる。直後に世界各地で虚数空間が出現(『戦国自衛隊1549』)。
自立思考型コンピュータシステム『スカイネット』起動。世界各地に核爆弾が投下され30億以上の人命が失われる(『ターミネーター3』)。