2008年中華民国総統選挙
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謝長廷候補の主張した政治姿勢


政治路線

法哲学を専攻したことから、哲学的思考に立脚した政治路線や原則を打ち出してきた。 また内心では強固な台湾主体性哲学を持ちつつも、国民党や中国など民進党が伝統的に対立してきた勢力とも「和解と共生」を打ち出し、対話を求めるスタンスで、「現実的な理想主義者」ともいわれる。


基本哲学


6つの基本政策理念

1つの国家:台湾は一つの主権が独立し、社会が共生する国家

2大原則:主体性(独自性)と開放性の両立

黄金の三角:経済発展、社会正義、生態環境の3つを共に実現

4つの優先:台湾優先、環境優先、文化優先、弱者優先

台湾維新5つの方向性:価値維新、文化維新、教育維新、経済維新、政治維新

6星計画:台湾を6大地域(北北基、桃竹苗、中彰投、雲嘉南、高高屏、宜花東)に分けて、それぞれが相互に計画を立てて競争することで台湾全体の競争力を高める


台湾維新

日本が明治維新によって開国し近代化したことにならって、戦後中華民国政府の支配によって内向きで閉鎖的な傾向が出てきた台湾を開放し、多元的で寛容な開かれた海洋国家として建設しようというスローガンおよび目標。


幸福経済

準先進国レベルで、グローバル経済の真っ只中にある台湾は、単にGDPなどマクロ指標の高さを目標にするのではなく、国民の生活の質、満足度、幸福度の向上を目標とすべきだという主張。


台湾運命共同体

「台湾運命共同体」とは、エスニックグループの違いを乗り越えて、台湾住民の運命は一つだという考え方で、謝長廷が1987年に打ち出し、現在台湾社会では共通認識になっている。次の三つの次元からなる:
政治的に、台湾の2300万人は中国の脅威と圧力を受けているという運命を共にしている。

経済について、短期的な利益を考えるのではなく、生態・環境・司法・法治・教育制度に配慮した発展を目指すということ。

社会的弱者に対する思いやりと関心を持ち、適切な制度を作っていくこと。それによって社会を安定させる基盤づくりができ、台湾の一体性が強まる。


和解と共生

2005年行政院院長に就任した際、激しい政党対立の緩和が国民から要請されていた。そこで、異なる立場や思想を持った集団とも敵対ではなく、和解共生が必要だと主張した。自著では、共生とは単なる共存ではなく、積極的に異なるものどうしが交わり、対話する状態を指すと説明している。具体的には、陳水扁政権になってから敵対状態が続いてきた国民党との対話と協力であり、国内の不毛な対立を止揚してこそ国際的に困難な状況を克服できると主張する。また台湾にとって最大の脅威である中国とも恒久平和を目標に対話を打ち出した。


主体性と開放性

台湾の内政改革や対中国政策に関する原則。台湾は改革と建設、対中交流を進めるべきであるが、それは台湾の主体性を基盤にするとともに、かたくなに殻に閉じこもるのではなく、海洋国家としての特性を生かして、異なる他者への寛容と開放性を 持ち合わせなければならないという主張。台湾の主体性を守ってこそ、中国を 含めた諸外国との国際協力が可能であり、それこそが台湾の生存発展によって最高の条件を生み出す。


黄金の三角

すでに準先進国レベルにある台湾がさらに発展する(経済繁栄)には、生態環境を犠牲にしない持続的発展(環境保護)、経済的な財を適切に配分できる社会政策(社会正義)とのバランスと均衡発展が必要だという考え。


4つの優先

1989年に打ち出された原則。「台湾優先、文化優先、環境優先、弱者優先」をいう。


コミュニティ主義

コミュニティとは公共管理の最小単位であり、民主主義が永続的に運営されるための基本でもある。台湾のエスニシティ対立、党派間の対立の問題は、健全なコミュニティをボトムアップで作っていくことで、解消されるという意味である。


愛と信頼

高雄市市長となってから打ち出された理念。激しい政党対立が展開される台湾社会では、人間間の信頼関係が徐々に失われつつある一方で、盲導犬と人との関係には愛と信頼が存在していることを発見、ここに信頼回復の鍵があると考えた。


外交・両岸政策

台湾にとって伝統的な友好国である日本と米国との信頼関係の発展と強化を目指し、中国とも対話を進める現実穏健路線。 日米を軸に、韓国、欧州、国交があるアフリカ・中南米・太平洋諸国との関係発展も重視している。


日本に対する態度

特に日本については、「日本統治時代にインフラ建設が進み、私も日本教育を受けて日本に親近感を持つ父親の影響を受けた」という背景に加え、京大大学院留学時代の印象も良好だったことから、愛着が深い。今でも日本語の書籍も読み、理念や政策提示に日本の経験を参考にしている。 2007年12月16日から19日まで京都と東京を訪問した際には、「親日派」であることを明言、さらに京都では円山公園の坂本竜馬像を見学して、自身が打ち出している「台湾維新」のヒントが明治維新から得られたことを強調した。


馬英九候補の主張した政治姿勢


台湾を愛する12の建設

12項目の優先公共事業を設け政府支出を増加させ、経済成長を促進する。


5つの基本理念

区域均衡発展:各区域発展につながる空港都市等の大規模開発計画

イノベーションのための基礎環境建設:科学技術の発展と技術者の育成

都市の再生:各都市の活性化と地域間格差の是正

知的資本の蓄積:教育・文化産業・IT産業の振興

永続発展の重視:造林・治水建設・下水道整備・交通整備を中心とした環境保護基礎工事の推進


5つの効果と利益

台湾経済の活性化

民間投資の促進

国民所得と雇用の増加

国民生活の向上

所得格差の是正


執行の説明

予算配合:予算の割り当ての支持を立法院から受け、政策実現のために地方政府と協力する。また、地域間格差の是正のために中南部・東部に多くの予算を配分する。

国土計画と関連する法律の改正:国土利用の枠組みと土地関連法の改革を推進する。

健全な制度:公共事業の透明性と公正性を確保。

執行力の展開:政策を実現させる能力があることの強調。


産業再建345

3大主軸:イノベーション・新興産業・規制緩和

4兆台湾回帰:国民が外国に貯蓄している約4兆台湾ドルを国内の投資に向かわせる

5万就業:5万個の就業機会を創出


貿易政策

各国との自由貿易協定(FTA)・包括的経済提携協定(CECA)を推進し、国際通貨基金(IMF)・世界銀行(WB)・経済協力開発機構(OECD)の活動に積極的に参加する。


両岸政策

両岸政策は「独立せず・統一せず・武力行使せず」の「3つのノー」を掲げた。また中国とは「92年合意」(「一つの中国」を原則とするが双方が独自に解釈する)に基づいて協議する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki