2008年中華民国総統選挙
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公民投票

総統選挙に併せて2件の公民投票(日本では「住民投票」と呼ぶことが多い)も行われた。2件の公民投票は、国連あるいは国連を含めた国際組織への加盟に関するものであったが、いずれも投票率が50%に満たず否決された[2]


公民投票案

公民投票に付されたのは、以下の2案である。民主進歩党の游錫?元党主席を代表として提案された「台湾名義による国連新規加盟」(第5案)と、中国国民党の副総統候補者であった蕭萬長が提案した「中華民国またはその他尊厳ある名称による国連復帰」(第6案)である。これらは、1971年国連総会採択されたいわゆるアルバニア決議によって中華民国が国際連合における中国としての代表権を失い、後に国連を脱退したことに起因している。1990年代以降、中華民国政府は「中華民国」あるいは「台湾」の名称で国連への加盟を申請していたがいずれも受理されてこなかった。
台湾名義による国連新規加盟(第5案) 
1971年に中華人民共和国が中華民国に代わって国連に加盟し、台湾は国際社会の孤児となりました。台湾の国民意志を強烈に表明し、台湾の国際社会での地位および参加を高めるため、政府が『台湾』の名義で国連に加盟することに同意しますか?[3]
中華民国またはその他尊厳ある名称による国連復帰(第6案) 
わが国の国連への復帰およびその他国際組織の加盟申請の際、実務的、弾力的な戦術で、中華民国名義または台湾名義、あるいはその他の参加可能かつ尊厳ある名称で、国連の復帰およびその他国際組織の加盟を申請することに同意しますか?[3]

中国政府は特に新規加盟案を「台湾独立につながるもの」と警戒し、アメリカロシアなどを含む多くの国が反対を唱えた。新規加盟案を支持したのは、中華民国と国交のある国々に留まった。日本の対応としては、2007年12月28日に中国を訪問した福田康夫首相温家宝首相との会談の中で、「台湾の公民投票を巡って両岸に緊張が高まるようなことは望んでおらず、また、これが一方的な現状変更につながっていくのであれば、支持できない」と述べ[4]、明確な反対を避けている。

国民党の呉伯雄主席は2008年3月12日、公民投票に対する国民党の立場を発表し、「新規加盟案の投票をボイコットする」「復帰案への投票を支持する」「両方をボイコットする者に対しては、その意思を理解し十分尊重する」「立法院での決議案通過を支持する」という4点を発表した。また、公民投票の実施は、総統選挙を有利に進めようとするものだとして陳水扁総統を批判した[5]。一方民進党は、公民投票が否決されれば「台湾はいかなる形であれ国連に加盟する意思を持たない」というメッセージを発信することにつながると考え、投票を呼びかけた。


投票結果

同意得票率不同意得票率無効票投票率結果
新規加盟案
(第5案)5,529,23094.01%352,3595.99%320,08835.82%否決
復帰案
(第6案)4,962,30987.27%724,06012.73%500,74935.74%否決

3月22日の総統選挙と同時に投開票が行われ、2案とも投票率が過半数に達せずに否決される結果となった。

この結果について行政院新聞局は、両案とも有権者の過半数(約866万人)が投票した場合に必要な同意票数(約433万票)を超える同意票が投じられているとして、不成立となったのは国連加盟の名義および方法に異なった意見があったためであり、国連加盟の意思は示されているという内容の声明を発表した[6]

一方中国では、台湾独立をもくろんだ策略が失敗に終わったと報じられている[7]


脚注^新聞稿:中選會表示有3個政黨可推薦候選人參加第12任總統副總統選舉(Word)
^ 公民投票法第30条では「公民投票の結果は、投票人数が全有権者総数の1/2以上となり、かつ有効投票の1/2を超える同意があれば通過する。投票人数が満たなかった場合や、有効投票の1/2を超える同意が無かった場合は否決される」と定められている。
^ a b 和訳は ⇒国民投票第5案、第6案は総統選挙と同日に予定通り実施 行政院新聞局発行「台湾週報」による。
^温家宝総理との会談・昼食会(概要) 外務省
^国民党:国民投票「国連復帰案」は支持、「国連加盟案」はボイコット 行政院新聞局発行「台湾週報」
^新聞局:台湾の国民は政府が推進する国連加盟案を支持 行政院新聞局発行「台湾週報」
^国連加盟のための住民投票が不成立に 台湾 人民日報日本語版


関連項目

中華民国総統選挙

・話・編・歴中華民国総統選挙

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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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