幻覚性植物を聖なる植物とし、信仰の対象にしている宗教もある。米国ネイティブアメリカンチャーチのペヨーテや、ブラジルのアヤワスカを使うカトリック系教会、ジャマイカのラスタファリズムにおける大麻、西アフリカ、ガボンのブウィティ教、瞑想のために大麻樹脂を吸うシバ派のヒンドゥー教修行者などがある。宗教儀式における幻覚性植物の使用は、コミュニティ内の連帯を高める役割もはたしている。
コロンビアやペルー、ボリビアに住む先住民インディオや労働者は、コカインの原料であるコカの葉を興奮剤として日常的に噛んだり、お茶にして飲んでいる。東南アジア、東アフリカ、中東においても、興奮作用のある植物を嗜好品として摂取する習慣がある。ケシ栽培をするタイ北部やラオスに住む少数民族の中には、あへん中毒に陥っている者も少なくない。
アヘン(阿片)の原料であるケシ(芥子)がタイ・ラオス・ミャンマーの山岳地帯で多く栽培されていることから、この地域は「ゴールデントライアングル(黄金の三角地帯)」と言われている。
日本では麻薬の原料となりうる特定種のケシの栽培については、医薬品の原材料(総合感冒薬や鎮痛剤の成分である)とするため厚生労働省の委託を受けた特定農家での栽培、ならびに ⇒都立薬用植物園(東京都小平市)での展示目的の栽培以外は違法である(市販されている観賞用のヒナゲシは麻薬成分を産生しない種類である)。
アヘン戦争は清の林則徐がイギリスのアヘン密輸を禁じ、アヘンを没収し、廃棄処分したことを口実に起こされた戦争。1840年より二年間。
コロンビアで1970年代後半から、アメリカ向けに密輸するコカイン栽培が急増した。アメリカで1960年代後半からコカイン摂取がブームになったことがきっかけだった。コロンビアでコカイン生産を行ったのは、アンデス山中の大都市で動いていた犯罪組織メデジン・カルテルだった。その後犯罪組織はコロンビア国家の政治・経済も支配するようになり、コカイン栽培が国家産業の一つにまで発展した。
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は、1990年代から国家の重要な資金源として覚せい剤とアヘンの製造・密輸を行っている。
少量の生産販売で多額の利益が得られる事から、多くの国の反政府ゲリラや民兵組織が資金源として麻薬産業を保有する事が多い。また、同様の理由で、かつ、中央政府の支配力が及ばない事から貧しい農家が「究極の換金作物」として麻薬植物を栽培するケースも多く、アフガニスタンや内戦当時のレバノン・ベッカー高原などでは盛んに麻薬植物が栽培されている。
麻薬の人体への摂取方法は、血液を経由して脳内へ薬物成分を送り込む方法がほとんどである。その手段として、そのまま飲む経口摂取のほか、舌下する、粉末状の麻薬を歯茎に塗布する、粉末状の麻薬を鼻孔へ吸引し鼻腔粘膜から吸収する、直腸粘膜から吸収する、性器粘膜から吸収する、喫煙する、蒸気を吸引する、注射器による静脈注射・筋肉注射、などがある。
経口摂取の場合、主に小腸から吸収され、肝臓で一旦解毒された後血液に混じるため、肝臓で分解される物質で直接脳内で作用させたい場合は、経口摂取以外の方法を採られる。
覚せい剤は戦時中の日本軍やドイツ軍で、士気を高めるため兵士や特攻機の乗組員へ、また夜間の生産効率を上げるため軍事工場の従業員等に用いられたことがある。 アメリカがベトナム戦争当時、アメリカ軍兵士に対して士気を高めるためにコカイン摂取を極秘に認めていた。当時ベトナムに駐留していたアメリカ軍兵士の40%がコカイン摂取をしていたとされる。
種類
日本において麻薬及び向精神薬取締法で麻薬に指定されているもの
ヘロイン
コカイン
LSD(リゼルグ酸ジエチルアミド、通称エル、紙)
MDMA(3,4-メチレンジオキシメタンフェタミン、通称エクスタシー、X(エックス)、バツ、罰、玉)
MDEA(通称イブ)
マジックマッシュルーム(成分:シロシビン、シロシン、通称MM(エムエム))
2C-B(4-ブロモ-2,5-ジメトキシフェネチルアミン、通称イル、電池)
GHB(ガンマヒドロキシ酪酸)
BZP(1-ベンジルピペラジン)
5-MeO-DIPT(5-メトキシ−N,N-ジイソプロピルトリプタミン、通称ゴメオ、フォクシー)
AMT(3-(2-アミノプロピル)インドール)
2C-T-7
2C-I( ⇒知事指定薬物から麻薬に変更)
2C-T-2 同上
2C-T-4 同上
ケタミン(ケタラール)
モルヒネ
ジヒドロコデイン
その他
( ⇒麻薬及び向精神薬取締法の別表第一)