高等専門学校
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教科書

低学年次の文系一般教科では、高等学校用の教科書が使用されている。

高学年次の一般教養科目(4・5年次)及び専門教科(3年次以降)では、大学レベルの専門書やテキストが使用される。教員独自作成の資料も併用しながら、講義が行われるのが普通である。

また、数学・物理・化学などの理系一般教養科目においては、高等学校+大学一般教養に相当する内容を概ね3年次までに教授する必要性から、高専用の教科書が発行され、使用されている。 同様に、低学年時の専門教科でも、高専用の教科書が使用されている。


資格取得

高等専門学校では、公的資格の取得も奨励されており、資格によっては単位認定している学科もある[23]

また、資格の所管官庁から認定を受けている学科では、所定科目の単位を取得することにより、資格を取得することが出来る(試験の科目免除や実務年数要件の緩和も含む)[24]

取得できる(または奨励されている)資格:危険物取扱者、情報処理技術者、無線従事者、電気主任技術者、電気工事士 等


学生寮

多くの高等専門学校は、学校内に学生寮を設置している。以前は全寮制を敷く学校もあったが、そういったところでも1990年代以降は、自宅からの通学を広範に認める学校も多い。また、都市部の高専の中には学生寮を持たない高専もある。


卒業後の進路

就職率の高さが特長である。各高専によって若干異なるが基本的に理工系大学生と同じように学校が学生と話し合って受験企業を一社に絞って受けさせる「一人一社制」によって就職活動を行う場合が多いが、文科系大学生と同じように企業が高専卒採用枠を設けてインターネットなどで採用情報を公開し、全国の高専生を対象とした選考をすることもある。また大学卒と同一の採用枠、試験枠となる場合や、企業によっては現役生として考えると同じ年齢である短大・専門学校卒業対象となることもある。国家公務員の場合はII種採用となる。

また、高専を卒業すると技術科学大学を始めとする大学の3年次に編入学することができ、高等専門学校に設けられた専攻科への進学とあわせて進学の幅も増えている。

高等専門学校の専攻科(2年制)を修了または修了見込みの者が、大学評価・学位授与機構に課題論文を提出し審査に合格すると、学士の学位を取得することができ、大学院修士課程への入学資格を得ることが出来る。

なお、これは卒業ではないが、高専の第3学年までに規定の単位を取得または取得見込みの者には高校卒相当の資格が生じ、大学や専門学校を受験することが出来る。文系や芸術系へ進路変更する場合など、第3学年を修了した後に高等専門学校を退学して大学に入学する人もいる。但し、高専のカリキュラム上、大学受験は全く考慮されないため、第3学年次受験は高校生よりも不利である。


就職

大学進学率が急増する中で、技術者供給源としての高専の価値は相対的に低下している。ただし、そのことで、就職試験を受ける機会が減っているということはない。

工業高専卒業者は、基礎学力から大学工学部レベルの工業技術を学び、若年次から実践的な専門教育を受けているため、産業界からは即戦力として高い評価をうけている。また、大学工学部卒業者よりも2歳若い。このことは、採用する側・される側の双方にとって、大きな利点と言える。

平成17年度(2005年度)の本科卒業者に占める就職者の割合は53.0%であり、有効求人倍率は、本科:16.3倍、専攻科:20.8倍となっている[25]

就職先は、上場クラスの企業である場合も多いが、地方の高専では地場志向も見られる。

また、有名大学卒業者の確保が難しい中小企業やベンチャー企業からも、高専卒業者に対する引き合いは強い。

配属先は、メーカーであれば、製造技術や生産技術、試作や評価検証、量産設計など、特に実践的な技術者を必要とする職場が多い。商社に就職して技術営業やFAEとして働く人も居り、進路の多様性は大学工学部等と変わるところは無い。

なお最近、上場クラスのメーカーでは、もの造りに関する機能を分社化している場合も多く、その様な企業に就職する場合は、その分社(子会社)側の採用となる場合が多い様である。


進学

卒業後、進学する者が増えており、学校によっては本科の卒業生に占める就職者が20%を割り込む例も見られる。この現状については、高専の設置目的と照らし合わせて、揶揄される場合もある。 しかし、メーカーや研究機関の開発設計職や研究職を目指す場合は、大学院修了が要件とされている場合も多く、高専生でその様な職に就きたいと考える者が、大学に編入学し、大学院を目指すのは必然であるとも言える。

進学を希望する高専生は、その大多数が高専専攻科か、大学の3学年への編入学を選択する。(但し、専攻分野が異なったり教養学部が独立している場合など、大学のカリキュラム編成によっては2年次編入学になる場合がある [26])。 さらに、学部や高専専攻科を卒業後、大学院修士課程(または博士前期課程)へ進学する学生も多い。

平成17年度(2005年度)の本科卒業者に占める進学者の割合は42.9%であり、進学者のうち大学へ編入学した者は65.2%、専攻科に進んだ者は34.8%となっている[27]

ほぼすべての国公立大学で定員を設けて高専からの編入学を実施しており、高専卒業生の受け入れを主目的の一つとして創設された国立大学である豊橋技術科学大学長岡技術科学大学をはじめ、その他の国公立大学工学部に編入学する場合が多い。また、少子化などによる学生不足から、理工系に限らず編入学定員を設ける私立大学も多くなっている。 最近では工学部に限らず理学部編入学する場合や、文系の学部に編入学する場合もある。また、医学部への編入学は学士編入学に限られていたが、東海大学医学部においては2005年度から一般編入学(2年次)に転換され、高専からの医学部編入学に道が開かれることになった。

工学系の学部で高専に同様の専攻が有る場合は、高専卒業見込者を対象に推薦編入学制度を持つ大学も多く(最大のケースで編入学定員の50%)、一説に、通常の高校→大学(一般受験)コースよりも高専→編入学コースの方が国公立大学に入りやすいと言われる所以にもなっている。 

推薦編入学の場合は、成績が上位であって(概ね1クラス上位の10-20%)学校長推薦を受けられる事が必要条件で、調査書及び志望論文の選考と面接試験(口頭試問)によって合否判定される。(不合格の場合は筆記による編入学試験も受験可能である。) 学校長推薦を受けるためには、特に3・4学年次の成績が重要である。なお、長岡技術科学大学と豊橋技術科学大学は、面接を行わず書類のみで推薦編入学の合否判定を行う[要出典]。 

また、筆記による編入学試験では、選考日程さえ重ならなければ、同年度中に複数の国公立大学を受験することが可能である。


専門分野

高等専門学校のうち、工業高等専門学校(工業高専)の数が最も多く、工業高等専門学校には、機械電気電子、制御情報、物質(化学系)、材料、環境都市、建築デザイン等の学科がある。工業高等専門学校(工業高専)は、工専と略されることもあるが、旧制の工専(工業専門学校)と混同される可能性があり、一般的には高専と略す。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki