香港
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行政区分

香港には、18の行政上の下部地域(区(繁体字表記では「區」))がある。1982年区議会が設置されたのが、区の由来である。その後、九龍地区から新界への人口移動に伴い、区の再編が行われている。1985年に、?湾区から葵青区が分離した。1994年には、油尖区と旺角区が合併し、現在の油尖旺区となった。

香港島

中西区 (Central & Western District)

湾仔区 (Wanchai District)

東区 (Eastern District)

南区 (Southern District)


九龍

九龍城区 (Kowloon City District)

油尖旺区 (Yau Tsim Mong District) (油麻地・尖沙咀・旺角から成る区)

深水?区 (Sham Shui Po District)

観塘区 (Kwun Tong District)

黄大仙区 (Wong Tai Sin District)


新界

北区 (North District)

西貢区 (Sai Kung District)

沙田区 (Sha Tin District)

大埔区 (Tai Po District)

元朗区 (Yuen Long District)

屯門区 (Tuen Mun District)

?湾区 (Tsuen Wan District)

葵青区 (Kwai Tsing District)

離島区 (Islands District)


政治

詳細は香港の政治を参照

香港の政治は今日、イギリス植民地時代の行政府官僚主導の政治から、中国共産党率いる中華人民共和国へ返還、移譲された後の一国二制度(香港行政区基本法)下においての民主化および政党政治への移行期にある。香港は、1997年に中華人民共和国に返還され、香港特別行政区および同政府が成立した。香港特別行政区は中華人民共和国において、省や直轄市と同等で並ぶ地方行政区とされる。ただし、中華人民共和国憲法31条および1990年に制定された香港特別行政区基本法に基づき、返還後50年間、自治権の付与と本土と異なる行政・法・経済制度の維持が認められている。また、「中国香港」の名義により、経済社会分野における国際組織や会議への参加も認められている。

しかし、香港は「高度な自治権」を享受しているが、「完全な自治権」を認められているわけではない。首長である行政長官は職域組織や業界団体の代表による間接選挙で選出されることになっており、その任命は中央政府(国務院)が行う。

現在、行政長官ならびに立法会議員の「直接選挙(普通選挙)による選出を何時からにするか」が議論の焦点になっており、民主派は2012年からを、親中派2024年からを主張している。長官選については、2007年12月29日に全国人民代表大会(全人代)常務委員会が2017年に実施される選挙において「直接選挙を先行実施してよい」と容認姿勢を表明、一方で立法会議員の直接選挙については時期は定めていない。

司長や局長(英語ではいずれもSecretary、閣僚に相当する)は、行政長官の指名を受けて、中央政府が任命する。行政長官と司長局長クラスのみは中国籍の人物でなければ就任できないが、それ以外の高級官僚(部長クラスなど)にはイギリス人英連邦諸国出身も少なくなく、新規の採用も妨げられていない。一例を挙げると主要地区の警察署長には現在もイギリス人が多い。

また、香港行政区基本法の改正には全人代の批准が必要であり、香港特区内では手続きを完了できない。同基本法の解釈権も、全人代常務委員会が持っている。このように全人代が基本法の制定権と解釈権を併せ持っているために、2007年の完全民主化を事実上阻んだ2004年4月の全人代による基本法解釈のように、恣意的な拡大解釈すら可能である。香港の司法府たる終審法院は香港特区内の事柄について限定的にしか行うことができない。これは、香港が独立という選択肢をもたない従属領域であり、また中国当局がそれを防ぐため香港に完全な自治権を与えないとの方針を持っているためである[2]

このように香港の政治は、中国共産党の一党独裁の下にある中華人民共和国当局の制限の元に運営されている。だが、香港の社会は植民地時代から民主主義がないまま、言論や結社の自由を享受してきた。また、香港は中華人民共和国本土経済にとっても、企業の株式上場や資金調達、諸外国との貿易、投資の中継地として重要である。そのため、中華人民共和国当局も香港の民主主義や自由そのものを否定すれば、諸外国の香港に対する法治や経済制度に対する信頼まで失う恐れがある。さらに香港における民主化の試みには、中華人民共和国本土での民主化の実験として、近代の中華人民共和国の政治の文脈においても大きな意義がある。


司法

中華人民共和国内とは異なり、『香港特別行政区基本法』に基づき、英米法(コモン・ロー)体系が施行されている。基本法の規定により、中華人民共和国内の法律は「別段の定め」がない限り香港では施行されない。よって、基本法の解釈問題以外の法体系はイギリス領時代と全く同一である。したがって、死刑制度も存在しない。

さらに、返還によりイギリス領ではなくなったためにロンドンに終審法廷を求めることはできなくなった。そのために1997年7月の返還と同時に裁判も原則として、香港域内で完結する必要性が生じた。そのため、返還後、最高裁判所に相当する終審法院が設置された。この時点で新たに設置の終審法院判事のために5名以上のベテラン裁判官がイギリスから招聘された。返還後の司法体制のために旧宗主国から高官にあたるイギリス人の人材を新たに招くという「珍事」は中華人民共和国が英米法を厳格に適用するための人材について不足していることを率直に認めたことを現しており、意外な「柔軟性」あるいは「現実適応性」を持つ面を確認する事象であったといえる。

終審法院の下には高等法院(高裁)、区域法院(地裁)、裁判法院(刑事裁判所)などがある。裁判は三審制である。ただし、基本法の「中央に関する規定」および「中央と香港の関係にかかわる規定」につき、条文の解釈が判決に影響を及ぼす場合、終審法院が判決を下す前に全人代常務委員会に該当条文の解釈を求めることとされる。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki