地上波では、TVBとATVの2局があり、広東語と英語による放送が各2チャンネルずつ、合計4チャンネルである。広東語放送はマカオや広東省各地で受信されているだけでなく、マレーシアやシンガポール、オーストラリアでも一部番組が放送されており、香港文化伝搬のメディアとなっている。
鳳凰衛視などの香港系の衛星放送チャンネルもあるが、法規制を受けて、英語または国語で放送している。中国国内の衛星放送もおおむね受信可能であるが、個人で受信する例は多くない。
主なホテルでは、客室で日本の民放やNHKの国際放送や欧米、中華人民共和国本土を含むアジア各国の番組を見られるようにしている例が多い。
ちなみに香港の多くの芸能人はTVBまたはATVの専属となっており、TVB専属のタレントはATVに出演できない(その逆もできない)。
九龍の尖沙咀にある香港藝術館 (Hong Kong Museum of Art) や、新界の沙田にある香港文化博物館 (Hong Kong Heritage Museum) などの美術館や博物館では、新旧の作家の作品を鑑賞することができる。また、香港の各地にも個人や法人の経営などによるギャラリーが点在しており、灣仔の香港藝術中心 (Hong Kong Arts Centre) では最近の作家を中心とした作品の展示が行われている。
2年に一度、香港の美術の祭典である『香港ビエンナーレ』が開かれる。また、イタリアのヴェネツィアで2年に一度開かれる『ヴェネツィア・ビエンナーレ』にも、香港出身のアーティストによる作品が香港代表として出展がされる。
香港の著名な作家としては、トリコロールのシートを使用した作品で知られるスタンレー・ウォン(又一山人)や、グラフィックデザイナーのアラン・チャン(陳幼堅)などが挙げられる。特にアラン・チャンは日本の三井住友銀行のロゴなど、香港以外での企業CIやインテリアをデザインしていることでも知られる。
また香港発のデザイン情報誌『Idn』が発行されるなど、香港はアジアの中でも美術に関する意識は比較的高い位置にあると考えられる。香港は広告産業が盛んである土地柄、香港の美術は各種コマーシャルと密接に関わりがあることも多い。近年では造形作家のマイケル・ラウ(劉建文)やエリック・ソー(蘇勲)、鐵人兄弟 (brothersfree) などを筆頭としたフィギュアなどの立体造形作品、『時空冒険記ゼントリックス』(時空冒險記ZENTRIX)や『春田花花幼稚園』シリーズに代表される香港製アニメーションなどの製作も盛んになっている。
香港の生活や歴史、文化などからインスパイアされた作品が多いが、ヨーロッパや日本、アメリカなどの文化から受けた印象を作品に反映させる例も多く見られ、貿易都市ならではの一面も伺わせる。
その中で、特に香港での日本からの影響は大きい。これは香港で放映される番組などで、日本のアニメーションやドラマなどのコンテンツが数多く提供されていることが考えられる。これは若年層の中では既に文化の中心のひとつともなり、しばしば若手作家による作品の題材となることもある。
台湾に並ぶ中国語、広東語圏内のポピュラー音楽の流行発信地の一つとして、アジア圏内で人気が高い多くの歌手を多数輩出している。また、粤劇や国楽の演奏団や、イギリスから伝わったバグパイプの楽団などの特徴ある音楽団体も多い。なお、アメリカやイギリスのポピュラー音楽の人気も高いが、平井堅や浜崎あゆみなどの日本人歌手、アーティストも安定した人気を保っており、CDショップにはJ-POPのコーナーもある。
2006年7月10日〜7月13日にかけて、香港文化中心 (Hong Kong Cultural Centre) と香港市民大会堂 (City Hall) で、国際青少年合唱祭がアジアでは初めて開催された。
東京と並ぶアジアにおけるファッションの発信地として君臨しており、上海灘、ジョルダーノ、ジョイスなどの有名ブランドやセレクトショップの他、アラン・チャンやジョアンナ・ホーなどの世界的に著名なデザイナーやクリエイターを多数輩出している。地元デザイナーやブランドが多数いる上、中華人民共和国本土やアジア諸国など広大なマーケットを持つことから、香港ファッションウイーク(香港時装節春夏系列/秋冬系列)や香港国際毛皮時装展覧会(香港ファーファッションフェア)などのファッション関連のフェアやトレードショーなども定期的に行なわれている。
スポーツ香港ジョッキークラブ
詳細は香港のスポーツを参照
香港の国内オリンピック委員会(NOC)である香港体育協会及びオリンピック委員会は大陸のNOCである中国オリンピック委員会とは別個に国際オリンピック委員会の承認を得ている。このため香港のスポーツは1997年に香港が中国に復帰してからも、大陸のスポーツから完全に独立しており、国際大会には「チャイナホンコン」として出場する。大陸で盛んなスポーツでは選手選抜が大陸より容易であるため卓球選手など、本土から香港へ移住して出場する選手も少なくない。なお、香港出身のオリンピック金メダリストはヨットミストラル級のリー・ライ・シャン(李麗?)選手だけである。
近年に香港で行われる大規模なスポーツイベントとしては、「香港セブンス」と呼ばれる7人制ラグビーの大会や、市民約3万人が参加するスタンダード・チャータード香港マラソンなどがある。