餃子で知られる街には宇都宮市、静岡市、浜松市、神戸市、福島市などがあり、特に宇都宮市が有名である。
宇都宮市の餃子の始まりは補充担任を宇都宮師管区とする陸軍第14師団が、1940年(昭和15年)8月以降、衛戍地を満州としたことから宇都宮出身の将兵が帰国に際して本場の餃子の製法を持ち込んだのが始まりといわれる。市内には餃子専門店と餃子を扱う料理店が合わせて約200軒あり、一般的な販売価格は1人前150 - 200円程度と低廉で学生がおやつ代わりに食べることが出来る価格帯である。タレは酢だけで食するのが宇都宮スタイルといわれることもあるが、水餃子・揚餃子・焼餃子・スープ餃子など、店舗によりさまざまなスタイルの食べ方が存在する。
1990年(平成2年)、町興しにつながるキーワードを探していた市の職員が、総務省統計局の「家計調査年報」において「餃子購入額」で同市は常に上位に挙がっている[1]ことに注目し、餃子による町興しを提案したのがきっかけで、観光PRに力を入れてきた。
1991年(平成3年)には業者団体として「宇都宮餃子会」が発足し、行政と民間で協力して様々な企画を仕掛けたことが功を奏し、かつて国際観光都市「日光・鬼怒川」への通過点だった宇都宮が、餃子という大きな観光資源を得ることに成功した。任意団体として発足した宇都宮餃子会は2001年(平成13年)に協同組合となり、登録商標「宇都宮餃子」の管理や組合直営店「来らっせ」3店舗(宇都宮2店、東京1店)の運営管理なども行っており、現在の組合加盟店舗数は70軒を超えている。こうした市内の餃子専門店の中には、市外に支店を進出させている店もあり、餃子ブームは宇都宮市内に留まらず栃木県内への広がりも見せている。
またJR宇都宮駅東口広場には、市がテレビ東京の番組『おまかせ!山田商会』とタイアップしPR作戦を行った際、山田邦子がデザインし地元産出「大谷石」の業者によって無償で制作されたオブジェ『餃子像』が設置されている。ビーナスが餃子の皮に包まれた姿を表現したユニークなもので、観光客の人気撮影スポットとなっている。同時に、宇都宮駅が駅弁発祥の地であることから「宇都宮餃子駅弁」も企画・販売され、現在も地元業者が数量限定で販売している。宇都宮駅構内の立ち喰いそば屋には餃子そばというメニューがあった。2005年(平成17年)3月に廃止され、翌2006年(平成18年)の同月に閉場となった宇都宮競馬場には、「宇都宮餃子会長賞」という冠レースがあった(廃止直前は「宇都宮餃子会長賞リーディングジョッキー賞典」、赤字経営だった同競馬場を支援する目的)。
秋には宇都宮餃子会を中心とする市民手作りのイベント「宇都宮餃子祭り」が定例化している。協賛餃子店(みんみんやシンフー、青源など)が市街で屋台を開き、1人前1皿100円の餃子が振る舞われ、また宇都宮はジャズの町でもあることから街角の特設会場では同日にジャズ演奏が行われ、その中で一般市民や観光客が餃子を食す。「宇都宮餃子祭り」は毎年10月下旬 - 11月初旬の土日に行われている。
静岡市は「隠れ・餃子の街」であり宇都宮と餃子消費量日本一をここ数年間争っているが、市民には余り意識されていない模様である。歴史的経緯から静岡の餃子は満州経由ではなく、朝鮮半島から伝わった物ではないかという説があるが正確な情報かどうかは不明。1960年代後半から静岡市内のいくつかの製麺業者が、家庭向けに餃子の具と皮を分けたパックを製造し販売している。
浜松市は餃子専門店が約80軒あり、餃子を取り扱う飲食店数を含めると約300軒に上るとされる。浜松の餃子はキャベツをたっぷりと使った甘味が特色で、モヤシを必ず添える独特のスタイルを持つ。これは家庭用のフライパンで丸く並べて焼くためにできた中央の空間に、店のサービスで茹でたモヤシを添えた事が始まりといわれる[2]。また、1955年頃に、満州などで餃子の製法を会得した復員兵が、餃子を出す屋台を浜松駅周辺で始めたことが、浜松における餃子の発祥と考えられている[3]。
2007年1月14日放送の『噂の!東京マガジン』(TBS系)が、浜松市の独自調査の数字に基づいて、1世帯あたりの餃子への年間支出額が19,403円だと放送した。番組内では、総務省の「家計調査年報」の「餃子購入額」の宇都宮市のデータ(2004年〜2006年の1世帯当たり年間の餃子購入金額=4,886円)と比較し、「浜松は宇都宮の4倍、断トツの全国1位に躍り出る数値」とした。両者の調査方法は異なるので単純比較できない。これについて「浜松餃子学会」は、「総務省の統計は県庁所在地と政令指定都市を対象とした調査であり、1地方都市である浜松市の餃子消費量は本統計には反映されておらず、浜松が最も消費量が多い町であることはほぼ間違いない」としている[要出典]。翌2007年4月1日に浜松市は政令指定都市に移行したことから、今後は浜松市も加わっての総務省調査の餃子消費量日本一の座の争奪戦となると言われている。
2007年には「浜松餃子学会」が「B-1グランプリ」という食の祭典に浜松餃子を出展した。
神戸市ではメニューが餃子と飲み物だけという専門店も多く存在する。市内の餃子店は南京町を中心に水餃子が多く見られ、JR神戸線沿いには焼き餃子の店が多く見られるという傾向がある。また、神戸の焼き餃子の特色として味噌ダレをつけて食べることが挙げられるが、近年では通常の醤油ダレの方がメインとして扱われていることが多い。味噌ダレを醤油ダレと混ぜ合わせて第三のタレとする人もまれに見受けられる。
福島市では餃子専門店を中心に「ふくしま餃子の会」が結成され、餃子の町としての観光PR活動を始めている。福島市内にある飯坂温泉では餃子専門店の無料招待券が付いている旅行会社のパック商品もある。客層が勤め帰りのサラリーマンであるため、営業時間が夕方からの店が多い。全てというわけではないが野菜が多い具を厚い皮で包み、円盤状に並べて焼き、それをそのまま皿の上に載せて出す餃子が多い。このようなタイプの餃子を出す専門店はにんにくを入れず、薬味として使う店が多い。