食肉
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機能性

食肉を機能性食品として取り扱う例はあまり多くないが、前述の鉄の吸収が良い点などを機能性として紹介する例がある。


流通


流通形態

食肉の流通形態は、大きくと体、枝肉、部分肉、精肉に分けられる。また、加工品として流通する場合もある。
と体
と畜、と鳥した動物の体をと体と呼ぶ。内臓等を除く前、除いた後のいずれともと体と呼ぶ。
枝肉
肉畜において、と体から内臓や原皮等、畜産副生物に相当する部位を除去し、脊髄で左右に切断したものを枝肉と呼ぶ。日本では、枝肉の段階で格付やせりが行われる。ウシの枝肉では、腎臓および周囲脂肪をつけたままにしておくかどうか、国ごとに慣行が異なり、日本では腎臓と周囲脂肪をつけたままにしておくのが一般的である。
部分肉
枝肉を、さらに部位ごとに切断し、余計な脂肪を除去するなどしたものを部分肉と呼ぶ。ウシやブタなどの畜種ごとに部分肉の取引規格が存在し、その規格に基づいて調製される。部分肉の規格は、カットの位置や呼称が国ごとに異なり、国ごとの歴史的な商慣行に基づき規格化されている。
精肉
部分肉を、小売等に適するよう、スライスや角切り、細切れ、ひき肉などに調製したものを精肉と呼ぶ。
加工品
食肉をハム・ソーセージなどに加工したり、精肉を惣菜などに加工した状態で流通および小売されることも多い。


輸送

食肉の輸送は、生体のままで輸送する場合、枝肉や部分肉の状態でチルドで輸送する場合、あるいは凍結で輸送する場合がある。部分肉は真空包装で輸送されることも多い。

生体で輸送される場合は、基本的には農家から市場(と畜場)までの輸送である。


格付

食肉は客観的な規格により格付を受け、その結果により価格が形成される。格付規格はいくつかの国で制定されているが、そのうち日本、アメリカ合衆国オーストラリアのものについて述べる。


日本

日本では、ウシおよびブタについて日本食肉格付規格[1]により格付が行われる。
牛肉の格付
牛肉の格付は、肉付きのよさに関する歩留等級をAからCで(Aがもっとも良い)、肉質のよさに関する肉質等級を1から5で(5がもっとも良い)、それぞれ判定することで行う。歩留等級はロースの大きさや皮下脂肪の厚さなどから、肉質等級は、枝肉を第6胸椎-第7胸椎間で切開した切開面の外観などから、それぞれ判定される。肉質等級においては脂肪交雑(いわゆる霜降り)、肉色、脂肪色、肉のきめおよびしまりなどにより判定が行われている。
豚肉の格付
豚肉の格付は、枝肉の段階で行うが、牛肉と違い切開などは行わない。枝肉重量や枝肉の外観、皮下脂肪の厚さなどから極上?等外の5等級に格付される。


アメリカ合衆国

米国においては農務省 (USDA) による格付制度[2]が確立されており、牛肉については8段階で肉質が格付される。豚肉については日本と異なり脂肪交雑(霜降り)の基準も確立されている。


オーストラリア

豪州においては、Meat Standard Australia(MSA)と呼ばれる規格により格付が行われる。日本や米国と異なり、枝肉ではなく、部分肉の段階で格付されるのが特徴である。


加工

食肉は、その保存性や市場価値を高めるため加工されることがある。主要な加工品はハムソーセージである。保存性や官能特性を高める加工法として、塩漬、加熱燻煙発酵などが用いられる。
塩漬
塩漬には主に亜硝酸塩が用いられる。亜硝酸は食肉の色素と反応して美しい加工肉の色を生じさせるとともに、ボツリヌス菌の増殖を抑制させ、保存性を向上させる。
加熱
ソーセージ製造などの際は、ボイルによる加熱処理を行い、保存性や食感を向上させる。
燻煙
ソーセージハムなどのように燻煙(スモーク)を行うことで、表面に雑菌をつきにくくするとともに水分活性を低下させて保存性を高め、さらに独特の香気を付与して風味を向上させる。
発酵
主として乳酸発酵を行うことで、乳酸酸性として雑菌の繁殖を抑制するとともに、独特の発酵香気を付与して風味を向上させる。主として発酵ソーセージにおいて行われる。


調理

食肉は、多くの場合加熱調理により食用に供される。加熱調理は、食肉の衛生を確保するとともに、食感を改善し、加熱肉独特の風味や香気を付与する。また、必ずしも加熱調理されるとは限らず、生食する場合もある。

また、加熱のほかにも食感や風味、香気の付与を目的とした調理操作がある。本記事ではこれら調理操作のうち特に食肉に特有な内容について述べる。総論については調理を参照されたい。


加熱調理

食肉の加熱調理の意義は以下のとおりである。
衛生面の確保
部分肉を精肉に加工すると、加工器材との接触や、表面積の増大による空気との接触の増加から、細菌による汚染にさらされやすい。よって、加熱によりこれら細菌を死滅させることで衛生を確保する。ブタやニワトリなど一部の畜種については、ウイルスや寄生虫の感染があるため、加熱することが特に推奨される場合がある。詳細は豚肉#生食の危険性および鶏肉を参照されたい。
食感の改善
生の食肉は噛み切りにくく、部位によってはきわめて食べにくい食感を示すが、加熱することによりタンパク質が変性し、食べやすい食感となる。加熱の程度と食感の関係は部位によって異なり、加熱しすぎるとかえって硬くなり食べにくくなる部位や、長時間加熱することでようやく食べやすい食感となる部位も存在する。
味の付与
加熱により、新たな呈味もしくは味を修飾する成分が生じることが知られている。その本体は加熱により生じるペプチドで、肉様の味を増したり、酸味を抑制したりすることが明らかにされている。
香気の付与
加熱により肉独特の香りが生じる。これは肉の成分のみから生じる場合もあるが、調味料などの副材料と反応して生じる場合もある。牛肉における独特の加熱香気、とくに霜降り和牛の特徴的な加熱香気は前者に属することが明らかにされている。


調味

食肉自身にも呈味成分は含まれているが、多くの場合、味や香りの付与を目的として調味することが多い。また、一部の調味料は食感の改善をもたらす場合がある。


生食

食肉は、生食したり、あるいはわずかな加熱により生に近い状態で食べられることがある。また、加熱しない場合でも、酢などを含んだ調味液でマリネして食べられるケースもある。

極地など、農耕が不可能なため新鮮な植物性食品を入手できない地域では、必須ビタミンなどを食肉から得る必要があるといった栄養上の必要性から生食を行う食文化が存在する。


主な肉料理

ローストビーフ

ステーキ

タルタルステーキ

ハンバーグ

ミートローフ


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki