個々の電子メールのアドレスは、xxxx@example.co.jp などのような形で表現される。実際に電子メールを使うためには独自ドメイン名(この例では "example.co.jp")を得て、ドメイン名を管理するDNSサーバやメールサーバに登録する必要がある。
一般的には、加入プロバイダや勤務先・通学先の企業・学校などのアドレス(アカウント)になっていることが多い。
容量については理論的には制限はないが、送受信可能な最大容量は、プロバイダの提供する容量で制約を受ける。一般的には、ダイヤルアップ接続時代の名残の数メガバイトから、近年のブロードバンド対応として大容量を謳ったものでは100メガバイト程度に設定されることが多い。これ以上の大容量のデータのやり取りにはFTPやP2Pなどが使われることが多い。
無料アドレス(フリーメールサービス)の場合は、プロバイダなどのアカウントで利用する一般的な電子メールクライアントではなく、Webブラウザを使いWebページ上で、送受信を行うWebメールがほとんどである。
現在、インターネットでは、メールサーバ間での通信およびクライアントからの送信には、一般にSMTPが使われる。古くは、また現在でも希に、UUCPが使われる。メールは、数々のサーバをリレーのように経由して目的のメールサーバに伝えられる。なお、電子メールには、送信者の使用メールソフトや経由サーバなどのヘッダーと呼ばれる情報が付属されている。
メールサーバからメールを読み出す場合には、Post Office Protocol (POP) 、Internet Message Access Protocol (IMAP) などのプロトコルが用いられる。メールの書式については、 ⇒RFC 2822で規定がある。また、各国語やテキスト以外のデータをメールで送るなどのためにMultipurpose Internet Mail Extensions (MIME) が規定されている。
元来のメールの文字コードはUS-ASCIIのみであったが、上記MIMEの規定により様々な文字コードが使えるようになった。
かつての日本のJUNETではJIS規格に基づくルールを決めて日本語を扱えるようにした(JUNET利用の手引第一版)。このルールをMIMEの枠組みで再定義したものがISO-2022-JPである。現在の日本語メールでは、このISO-2022-JPが広く用いられている。
⇒RFC 2277では、出来るだけ広く知られた文字コードを選ぶように注意を促している。これはUTF-8が普及するまでの暫定的なものであるが、その期間は50年であるかもしれないので事実上は永遠と考えてよいとも書かれている。
元来は、メールはプレーンテキスト形式の物のみであったが、上記MIMEの規定および普及に伴い、メール本文をHTMLにより記述したHTML形式のメールも、RFCに規定され一般にも使われるようになった。HTML形式のメールを単にHTMLメールと呼ぶ事も多い。
HTML形式のメールは、メール本文をHTMLで記述できるため、メールにWebページと同様の表現力を持たせられる利点がある。携帯電話・PHSでも、cHTML形式のメールが一般向け仕様のサービスとして提供されているものもある。
その一方で、特に、Microsoft Windowsと、その標準電子メールクライアントであるOutlook Express(メールの作成はHTML形式がデフォルト)の普及に伴い、HTML形式のメールが送受信されることも多くなった。しかしながら、電子メールクライアントにおいては、メール中のHTMLデータを展開し表示するためのレンダリングエンジン(特にInternet Explorerを用いる物)にしばしばセキュリティホールが発見されているため、メールを見る(プレビューする)だけで、コンピュータウイルスが侵入する被害を受けたり、迷惑メール・架空請求メール等で画像タグを埋め込んだメールを送りつけて表示させ、メールを表示させた情報を収集(ウェブビーコンと言う)して悪用するなど、セキュリティ上の問題がある。このため、HTML形式のメールをフィルタリング機能などではねる(人によってはゴミ箱フォルダへ振り分ける)設定をしていることもある。また、全ての電子メールクライアントがHTMLメールの表示に対応している訳でもないため、一般的には、断り無くHTML形式のメールは送信しないようにすることが、いわゆるネチケットの一つとされる。
なお、あるファイルデータをメールに添付して送る場合、添付ファイルとしてMIMEなどによってテキスト化(エンコード)をしてメール本文に埋め込んで送信し、受信側で元のデータファイルに復元(デコード)する方法が取られる。添付ファイルには、コンピュータウイルスも仕込む事が可能なため、受信時に添付ファイルを自動的に開く設定になっていると、やはりコンピュータウイルスが侵入する被害を受けるなどの危険もある。そのため、一部では添付ファイルはしないでメール本文に記載するようにメール受信側から促している場合もある。
一通一通それぞれのメールは、本文とは別に、ヘッダフィールドと呼ばれる各種の特殊な情報が記載された領域を持つ。殆どの電子メールクライアントでは、何らかの方法(電子メールクライアント毎に異なる)によって、このヘッダフィールドの情報を参照可能である。この情報は、脅迫メールやスパムなどのメールが届く場合などに、送信元の特定などに威力を発揮する。ただし、偽装も可能で必ずしもすべてのヘッダフィールドを付加する必要はないため、完全に判断することはできない。
ヘッダフィールドは フィールド名:フィールド値 という形で記載される。
Return-Path
SMTP通信で送信元として伝えられるメールアドレス
Received
このメールが届くまでに経由したメール転送エージェント(IPアドレス)および経由した日時
Message-ID
メール一通一通に付加された固有の番号
From
送信元のメールアドレス(名前も含めることができる)このヘッダの記載は送信者が電子メールクライアントの設定によって自由に変更できる。このような電子メールの仕様から、いわゆる「なりすまし」などの悪用を完全に防ぐことは困難とされる。
To
受取人のメールアドレス(名前も含めることができる)