雲は水蒸気を含んでおり、上空が冷たいときに、大気中の微粒子を核として氷の結晶が発生する。この氷の結晶を氷晶と呼ぶ。氷晶は液体の水が凍ってできたものではなく、気体の水蒸気が直接固体になってできたものである。
氷晶が落下する間に周囲の気温が0℃以上になることなく地上に到達すると、雪として観測される。気温が0℃より高いと氷晶は融け始め、完全に融けると雨になる。気温が氷点以上であっても、空気が乾燥している場合には昇華によって熱が奪われるため、すぐには雨にはならず雪のまま地上に到達することもある。
地上の気温が0℃以上の場合、雪が降る目安として、上空1500mで-6℃未満、または上空5500mで-30℃未満とされている。また、上空5500mで-36℃未満だと大雪の可能性がある。
気象庁による雪の定義は、雪、霧雪(むせつ。気温が氷点下での霧雨)、細氷(ダイヤモンドダスト)のいずれかが降っている状態のこと。また、日本雪氷学会では、雪質によって積雪を9つに分類している。(→詳細は積雪を参照)
氷晶の一部が融けて、雪と雨が混ざった状態のものを霙(みぞれ)という。霙は気象観測上、雪に分類される。
氷晶に水滴が付いたものが、雲の中の上昇気流で冷たい上空に上げられ、凍結したものが霰(あられ)である。霰は球形の氷の粒で、結晶の形をとどめない。低空での水の付着と上空での冷却が繰り返されると、粒はしだいに大きくなる。5mm以上に大きくなったものを雹(ひょう)という。寒候期に霰や雹が降れば、気象観測上は降雪として記録される。ただし、霰や雹は雪には分類されない(降雪と雪では定義が異なる)ため、霰や雹が観測されても雪が降ったとは言わず、初雪や終雪、雪日数の対象とはならない。
天気予報の予報文では、凍雨や雪あられも雪として扱う。ただ、実際に凍雨や雪あられが降った場合でも、観測上は雪が降ったとはされない(予報と観測では分類が異なるため)。雪の天気記号(日本式)
淡雪、薄雪、粉雪、細雪、どか雪、べた雪、ぼたん雪、綿雪などは、明確に定義された気象用語ではない。暴風雪、豪雪、大雪、小雪、にわか雪などは、気象庁により予報用語として定義されている。
また、太宰治の小説「津軽」の冒頭では、津軽の雪として7種類の雪の名称が紹介されている。
日本式天気記号では、雪の結晶を模した形の記号で表される。また、降水量や降り方によって「雪強し」や「にわか雪」と分類・表記される。(→詳細は天気図を参照)
1936年3月12日、北海道大学で中谷宇吉郎が雪の結晶を世界で初めて人工的に作成した。中谷が作った人工雪発生器は、ウサギの毛を結晶の核として用い、器具の中で水蒸気を対流させるものであった。発生器を用いた研究で、中谷は、雪の結晶の形が気温と湿度によって変わることを明らかにした。
気象レベルでの人工降雪は、人工降雨と原理的に変わらない。雲の中にヨウ化銀を撒布する方式が主に用いられる。
雪が少ないスキー場では、小さな氷の粒を撒布して人工雪を作る。この人工雪は氷の結晶ではないので、中谷らの研究が生んだ人工雪とは質的に異なる。(→人工降雪機)
利雪
エネルギー
水力発電
雪冷房(日本において、北海道美唄市、本州では上越市安塚区が有名)
住居、簡易居住空間
イグルー、雪洞
雪中貯蔵
雪室(氷室)
観光・レクリエーション資源
かまくら
雪合戦
雪下ろし
スキー場の一例
スキー
スノーボード
スノーモービル
ソリ
雪まつり(北海道札幌市・旭川市、長野県飯山市、新潟県十日町市など)
雪だるま
雪害積雪の中運行される高速バス。積雪は交通機関にさまざまな影響を及ぼす。2008年度には大阪でも積雪があった。なれない雪の道を行き交う自転車と轍。
直接被害
積雪(大雪)
交通障害、人身被害(転倒、雪除け中の事故)、構造物損壊
風雪・暴風雪(吹雪)
視程障害、吹き溜まりの発生
雪崩
交通障害、人身被害、農林被害
着雪
通信線・電線の損傷、農林被害
融雪
洪水の発生