雨氷
近所セレブを即検索
永久無料セレブマップ

[Wikipedia|▼Menu]
□記事を途中から表示しています
[最初から表示]


山地での被害

雨氷は高山で発生することが多いため、山地で局地的に雨氷が発生し、樹木への被害をもたらす例が多数報告されている。雨氷が樹木にもたらす被害は、枝のみが折れる軽微なものもあるが、傾いたり、大きく曲がったり、地面に倒れこんだり、根ごと倒れたり、途中でごと折れたりといった深刻なものもあり、林業にとっては大きな打撃となる[2]

雪が樹木の上部や外部にのみ付着するのに対し、雨氷は樹木の枝葉1つ1つに氷がついて重くなるため、雪の半分程度の降水量で折れ曲がったり倒壊してしまう。ある調査では、樹木に付着する雨氷の重さは、平均で木の総重量の5〜16倍に達していたといい[2]、15mの木に総重量4.5トンの雨氷が付着した例もある[20]。木の重さの雨氷により樹木が倒壊すると、土壌がむき出しとなり土砂災害を起こしやすくなるため、二次災害を誘発する。


居住地での被害雨氷の重さで地面近くにまで垂れ下がった電線

市街で発生した場合は、特に被害が大きくなる。雨氷はあらゆる物にくっついて凍るため、外気に触れている構造物のほとんどに硬い氷が付着し、どんどんと成長していく。また、氷が付着した物は、重みを増した上に氷により表面積が増えているため、強風に弱くなる。北米では、冬に多く見られる、雨氷を伴った天候を ⇒ice storm(アイスストーム)と言う[3]

送電線に付着した氷の重みで電柱が倒壊し、氷の量が多い場合には送電線の鉄塔でさえ倒れることもある。鉄道の架線に付着した場合は、給電がストップして運行ができなくなるが、雨氷を取り除く作業にも時間がかかり、運行再開は遅れがちになる[21]。また、電線の一定の方向にだけ雨氷が付着すると、強風によりギャロッピング現象と呼ばれる振動現象を起こし、電線同士が接触するなどしてショートし、断線することがある[22]

雨氷が道路を覆うと、表面は硬く滑らかなため非常に滑りやすい状態となり、はスリップし、歩行者も転倒しやすくなる。雨氷に覆われた道路の制動距離は、乾いている場合の10倍、雪に覆われている場合の2倍といわれている[20]。雨氷は表面が滑らかで透明なため、道路が雨氷に覆われていることに気付きにくく、そのために誤って怪我をしてしまうことが多い[13]。また、鉄道線路飛行場滑走路も凍結した場合、交通網の深刻な停滞・麻痺を来たす。

また、特に雨氷の場合に留意しなければならないのが、停電に伴う影響である。雨氷は電線に付着して停電を起こしやすいため、ガスや電気の代わりとして暖房に火を使うことになる。それによって火災の危険性が高まり、締め切った室内で暖房器具や発電機を使うことで一酸化炭素中毒の危険性も高まる。実際、1998年1月上旬に北米を襲ったアイスストームでは、多数の一酸化炭素中毒患者が出ている[23]

雨氷に前後して強い寒波が訪れ、低温が長期間続くと、これに水道管の凍結などが加わり、ライフラインがほぼ全て停止するほどの大きな影響が出ることがある。氷が融けない状態が続けば、被害は長期化する。


航空機への被害

地上に限らず、上空でも雨氷は発生する。航空機などは、雨氷が付着すると視界が悪くなったり、機体の重みが増したりすることで、航行に支障が生じることがある[8]。ただ、雨氷だけではなく、その他の着氷も航行への支障の原因となる。


雨氷と景観花や葉の表面を覆う氷小型のリンゴ(crab apple)に付着した雨氷

雨氷が物体に付着すると、独特の景観がもたらされる。木々に付着した雨氷は、透明な氷の層を形成し、光が当たるとガラスのように光り輝く。また、山の斜面に帯状の雨氷ができ、それが白く輝いて見えることがある。これらは観光や自然観賞の対象となり、寒い時期に見られる美しい景観として親しまれている。廬山黄山をはじめとして、山でよく見られる景観として捉えられている地域もあれば[24]、平野部の居住地でも身近に見ることができる景観として捉えられている地域もある。

雨氷を見ることができる地域では、雨氷がもたらす美しい景観やその情緒が、さまざまな形で芸術に表現されている。雨氷をテーマとした文化作品や芸術作品を以下に挙げる。

『雨氷の朝』(詩) - 尾崎喜八 『自註富士見高原詩集』、1969年、日本

『Freezing rain』(歌) - m.o.v.e アルバム『Deep Calm』、2004年、日本

『Freezing Rain Freezin'』(歌) - トロイ・グレゴリー( ⇒Troy Gregory)、2002年、アメリカ


過去に起こった雨氷の例

北米やヨーロッパでは、冬を中心に、低気圧の通過時に平野部でも雨氷が発生することがある。以下に顕著な被害を出した例を挙げる。

1994年10月31日 - アメリカ インディアナ州上空を飛行中のアメリカン・イーグル4184便が雨氷に遭遇し、着氷により操縦不能に。同州ローズローン近郊に墜落、乗客・乗員68名が死亡[25]。( ⇒American Eagle Flight 4184)

1996年1月23日24日 - イギリス ウェールズからイングランド中南部にかけての地域で雨氷が発生、各地で停電や交通障害が発生した。[26]

1998年1月5日10日 - カナダ南東部・アメリカ北東部の広範囲で雨氷(アイスストーム)が発生、特にセントローレンス川沿岸で数十mmの雨氷が降り積もった。停電により約400万人が影響を受け、46人が死亡、被害額は数十億ドルに達した[27]。( ⇒North American ice storm of 1998)

日本でも、雨氷の観測や、雨氷被害の報告が多数ある。山地で局地的に発生することが多いため、集落や都市部で見られることは少ない。


■可愛い娘探セル■
■18歳以上「入口」■

[次ページ]
[オプション/リンク一覧]
[記事の検索]
[おまかせ表示]
[トップページ]
[ニュースをチェック!]
[列車運行情報]
Size:48 KB
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Smilegreen