唐を経由して伝来したものを左方舞(左舞)と言い、伴奏音楽を唐楽と呼ぶ。 朝鮮半島(高麗)を経由して伝来したものを右方舞(右舞)と言い、伴奏音楽を高麗楽と呼ぶ。
平舞(ひらまい)は、文舞(ぶんのまい)ともよばれ、武器などを持たずに舞う、穏やかな感じの舞。 仮面を付けずに、常装束(襲装束・蛮絵装束)で、4人で舞う曲が多い。 例外として、『振鉾(えんぶ)』は鉾を持つ1人舞、『青海波』『迦陵頻』『胡蝶』は別装束、『安摩』『二ノ舞』は仮面を着け笏や桴を持つなど。
走舞(はしりまい)は勇猛な仮面を付け、桴や鉾を持ち、平舞に比して活発な動きで舞う勇壮な舞。 別装束(裲襠装束)で1名(『納曽利』は2名、または1名)で舞う。
武舞(ぶまい、ぶのまい)は、太刀・剣や鉾を持って舞う勇猛な舞。「文舞」に対する言葉。 2名、または4名で舞う。
童舞(どうぶ、わらわまい)とは、元服前の男子が舞う舞楽のことである。近代以降は女子あるいは成人女性が舞う場合も多い。下記の事情から童舞は特に関東地方においては希少価値がきわめて高い。
『迦陵頻』と『胡蝶』は童舞専用の曲であり、その他にも『蘭陵王』や『納曽利』等、童舞のバージョンがある曲が多い。仮面を付けずに白塗りの厚化粧をするのが原則であるが、素顔のままや薄化粧の場合もある。
女舞(おんなまい)とは、妙齢の女性が舞う舞楽のことである。平安末期には中絶し、文献上のみの存在となってたが、1970年代に一部の団体が復活させた。
『柳花苑』は元々は女舞専用の曲だったが長年管弦のみだった。その他にも『桃李花』や『五常楽』等に、女舞のバージョンがあった。仮面を付けずに白塗りの厚化粧をするのが原則であるが、素顔のままや薄化粧の場合もある。
有名曲抜頭林歌振鉾 後方に大太鼓が見える※は林邑八楽、及び、その番舞
唐楽(左方)※太字は舞楽曲
双調 春庭楽、柳花苑(女人舞楽:近年復活)
壱越調 春鶯囀、賀殿、酒胡子、武徳楽、新羅陵王、北庭楽、承和楽、迦陵頻※、蘭陵王※、胡飲酒※、菩薩※、安摩(二ノ舞)※
黄鐘調 喜春楽、桃李花、央宮楽、感城楽、西王楽、河南浦
太食調 抜頭※(舞は左右双方にあり)、散手、太平楽(朝小子、武昌楽、合歓塩)、傾盃楽、賀王恩、打毬楽、還城楽(左右双方にあり)、庶人三台、輪鼓褌脱、長慶子
平調 万歳楽、三台塩、裹頭楽、甘州、五常楽、越天楽、勇勝、慶徳、王昭君、老君子、小娘子、皇?、夜半楽、扶南、春楊柳、想夫恋(相府蓮)、陪臚※(唐楽だが舞は右方)
盤渉調 蘇合香、万秋楽※、秋風楽、輪台、青海波、採桑老、剣気褌脱、蘇莫者、白柱、千秋楽、竹林楽
高麗楽(右方)※全曲が舞楽曲
高麗双調 地久、白浜、登天楽、蘇志摩利
高麗壱越調 新鳥蘇、古鳥蘇、進走禿(進宿徳)、退走禿(退宿徳)、納曽利※、胡蝶※、長保楽、延喜楽、蘇利古※、綾切、新靺鞨、敷手、皇仁庭、貴徳、狛鉾、八仙、仁和楽、胡徳楽、埴破、進蘇利古
高麗平調 林歌
雑楽
振鉾(新楽乱声(唐楽)と高麗乱声(高麗楽)を同時に演奏、左方と右方の舞人が登場)、壹鼓、一曲
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平安以降、唐楽の曲目と高麗楽の曲目が番舞(つがいまい)としてセットで上演される場合が多くなった。その一覧を示す。
唐楽高麗楽備考
迦陵頻胡蝶童舞(厚化粧が原則)
蘭陵王納曽利
菩薩蘇利古
抜頭還城楽還城楽は双方に同名曲
還城楽抜頭抜頭は双方に同名曲
甘州林歌
太平楽陪臚陪臚は双方に同名曲
陪臚地久
春庭楽白浜
五常楽登天楽
蘇莫者蘇志摩利
打球楽埴破
散手貴徳