NTT東日本及びNTT西日本は時報サービス(電話番号:117番)において閏秒実施時の100秒前から1/100秒ずつ調整し、閏秒実施時にちょうど1秒ずれるようにしている。よって、閏秒実施時に秒が挿入または削除されるようなことはない(参考: ⇒時報サービスの概要(NTT東日本))。
電波時計は標準電波を利用して時計の時刻を校正するサービスである。日本では独立行政法人情報通信研究機構が提供する標準電波および標準時刻のサービスJJYを利用できる。
⇒JJYの時刻送信フォーマットには閏秒の挿入または削除を予告する情報が含まれている。ただし電波時計は掛け時計や置時計、腕時計など生活時計に使われることが多く、(日本標準時)8時59分60秒の挿入や8時59分59秒の削除が問題になることは少ない。このため実際の製品では単に59秒を示すP0マーカーの次の1秒で00秒にリセットする動作だけが実装されていて、表示としては(日本標準時)9時00分00秒が2回繰り返される・8時59分59秒がとばされるだけという動作が多いと考えられる(実際の電波時計は常時受信可能とは限らないため、1時間に1回だけ校正する場合も多い。その場合は最初の校正時刻でこのような動作になる)。針式のアナログ時計では単に時計が1秒進んだ・遅れた場合と同様に徐々に閏秒挿入・削除後の時刻に同期していくだけという製品が多いと考えられる。
なおJJYにおける閏秒の実施は、事前に官報で予告される。
NTP(Network Time Protocol)はコンピュータどうしの時刻を同期させるプロトコルである。正確な時刻の同期が必要なサーバ系OSで広く使われており、現在ではWindows系OS(『インターネット時刻に同期』)などPCでも利用可能である。
NTPサーバは時刻を比較する相手となる他のNTPサーバと時刻情報をやり取りするが、直前に閏秒が挿入・削除された場合にそれを示す警告情報も一緒にやり取りする。閏秒は1秒ステップさせるため、これがなければ突然他のNTPサーバより時刻が遅れた(進んだ)ようにみえ、閏秒挿入・削除後しばらくの間、時刻精度に影響を及ぼすと考えられるからである。
受け取った側がどう処理するかはNTPサーバプログラムの実装に任されるが、削除された1秒に自動起動するサービスがあるかもしれないため注意が必要である。また現実には、他のNTPサーバの閏秒情報を鵜呑みにすると偽の閏秒情報で時刻が狂わされる危険が考えられるため、コンピュータの管理者が編集・設置する『閏秒情報ファイル』を使って時刻のオフセットを管理する場合がある。
GPS(Global Positioning System)
GPS は測位に使われるシステムであるが、人工衛星に積んだ原子時計(これはまた地上からの指令で校正される)から受信地点に電波が届く時刻を立体三角法で計測して位置を推定するため、その原理上受信機は極めて高精度の時刻を得ている。
GPS衛星がもっている時刻はGPS時刻とよばれ、1980年1月6日にUTと同一(TAI - 19秒)であった。その後閏秒が挿入(削除されたことはない)されても修正されていない。したがってGPS時刻はUTに比べ、このとき以降挿入された閏秒の実施回数秒だけ進んでいる。
ただし前述のようにGPS受信機は簡単に高精度の時刻を取り出せる基準時計として利用されることが多いため、ブロードキャストメッセージにUTとGPS時刻の差(閏秒の実施回数)が含まれており、受信機が修正して出力している。
※UTC、すべて正の閏秒。
1972年6月30日
1972年12月31日
1973年12月31日
1974年12月31日
1975年12月31日
1976年12月31日
1977年12月31日
1978年12月31日
1979年12月31日
1981年6月30日
1982年6月30日
1983年6月30日
1985年6月30日
1987年12月31日
1989年12月31日
1990年12月31日
1992年6月30日
1993年6月30日
1994年6月30日
1995年12月31日
1997年6月30日
1998年12月31日
2005年12月31日
2008年12月31日 (将来)
外部リンク ウィキソースに ⇒標準時の調整の公表についての原文があります。
⇒うるう秒実施日一覧(情報通信研究機構電磁波計測部門日本標準時グループ)
⇒2006年1月1日の「うるう秒」挿入のお知らせ(JST)(情報通信研究機構報道発表)
⇒閏秒のページ(横浜市青少年育成協会)
⇒GPS, UTC, and TAI clocks
カテゴリ: 時間 | 暦法
更新日時:2008年8月5日(火)11:28
取得日時:2008/08/29 05:20