ここでいう「銃砲刀剣類類」とは、「銃砲」、「刀剣類」、第21条の3で規定する「準空気銃」及び第22条で規定する「刃物」をさす(第5条の2第2項第2号)。第1項及び第2項に規定する警察官の権限は、銃砲刀剣類等による危害を予防するため必要な最小の限度において用いるべきであって、いやしくもその乱用にわたるようなことがあってはならないと第4項で注意規定がおかれている。 なお、本条に基づく検査を拒んだことによる罰則は設けられていない。
警察官は、銃砲刀剣類等を携帯し、又は運搬していると疑うに足りる相当な理由のある者が、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して他人の生命又は身体に危害を及ぼすおそれがあると認められる場合においては、銃砲刀剣類等であると疑われる物を提示させ、又はそれが隠されていると疑われる物を開示させて調べること
ができる。
警察官は、銃砲刀剣類等を携帯し、又は運搬している者が、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して他人の生命又は身体に危害を及ぼすおそれがあると認められる場合において、その危害を防止するため必要があるときは、これを提出させて一時保管することが
できる。
警察官は、銃砲刀剣類等の所持の検査及び保管をする場合には、その身分を示す証明書を携帯し、これを提示しなければならない。
一時保管した警察官は、銃砲刀剣類等を所轄警察署長に引渡さなければならない(第5項)。所轄警察署長は、一時保管を始めた日から起算して5日以内に所持が禁止されている場合を除き本人に返還しなければならない。ただし、本人に返還することが危害防止のため不適当であると認められる場合においては、本人の親族又はこれに代わるべき者に返還することができる(第6項)。
銃器愛好家によって、規制内容が現状と合わなくなっていると指摘される。中でも特徴的なのが、弾丸を発射するタイプの遊戯銃に関する点である。この法律が制定された当時、弾丸を発射する遊戯銃は銀玉鉄砲程度しかなく、エアソフトガンのような高い威力(といっても玩具として成立するレベルではあるが)と命中精度を持ったものは想定外であった。そのため、遊戯銃の威力に関する規制が十分に機能していないという問題があった(有害玩具参照)。具体的には、威力を危険なレベルまで増大させるカスタムパーツの販売が野放し状態となっていた。2006年3月7日、威力を極端に増加させたエアソフトガンによる犯罪に対処すべく(規制に乗り出した発端は、威力増大が施された改造銃を用いて鉄製の弾を走行中の車両のガラスに撃ち込む等の器物損壊事案が頻発した事による)、政府(警察庁)は気温35度以下の環境で、銃口から1m離れた位置での威力が3.5J/cm2以上のものを「準空気銃」として所持を禁止する旨の規定を新設するための銃刀法改正案を提出し、5月24日に公布、8月21日から半年間を猶予期間とし2007年2月21日に施行された。この基準では威力を単位面積あたりの運動エネルギーとしており、面積として、弾丸を前から3mm後ろの部分の断面積を用いる。これは6mmBB弾を使用する機種の場合は0.989J未満、8mmBB弾の場合は1.64J未満のものが合法なエアソフトガンとなる計算である。この値はASGK、JASG双方の自主規制値をやや上回るため、威力を増大させていなければ、これらの自主規制団体に加盟しているメーカーのエアソフトガンは合法となると思われるが、実際には自主規制団体に加盟しているメーカーですら自主規制を守っていないこともあり、全機種にわたる安全宣言を出したメーカーと、要改修機種を発表したメーカーに分かれた。対象となるエアソフトガンには、2007年2月20日までに威力低下を行う必要があった。現在は既に改正規定が施行されているので、適正威力でない遊戯銃は警察に届け出るか自身で修復困難なまで破壊処分、または廃棄しなければならない。
威力制限に対し法的根拠が生まれ、それまでグレーゾーンに位置していたエアソフトガンの法的に危うい位置づけが解消されること、悪質なパワーアップに対する抑止力となることが期待されている。だが、後者に関しては疑問視する声もあり、ネットオークションでは改正施行後も大幅な威力増大を目的に使用可能なパーツが出回っている。また、過去の事件で使われたエアソフトガンは20〜30J(8Jの銃の摘発例もある)なのに対し、この規制では0.989Jという低い値になっていることを不当と批判する愛好家(特に遠距離への標的を狙う事等が多いサバイバルゲームファン等)も多い。尤も、犯行で使われるエアソフトガンは金属製の弾を使用したりする事が多い為、改正以前の銃刀法で対処可能である。
また、銃創学的には弾丸が人体への侵徹効果を持つのは12.8J/cm2から(BB弾に換算すると3.6J)といわれているため、3.6J以上の改造が不可能な構造をエアソフトガンに義務付ける方が改造銃による危険防止には実効的だという意見もある。
この改正に対応し、メーカーでは規制値を上回る恐れのある製品の威力調整を、各自主規制団体では改正銃刀法に適合した商品を表すラベルを発行している(ASGK・JASG・メーカーが威力低下及び破壊処分を行う必要があると記した遊戯銃以外は、改正前の銃刀法適合のラベルが貼られていても問題はない)。またASGKでは、ユーザーサイドでの威力測定のための安価な簡易弾速計を販売している。
関連項目
火器
銃
砲
刀
武器
犯罪
刀狩り
銃規制
コントロール・アームズ
カテゴリ: 中立的観点に議論ある項目 | 日本の法律 | 銃社会と規制
更新日時:2008年8月7日(木)05:52
取得日時:2008/08/17 05:24