詳細は銀貨を参照
真空中に於いて銀を高温で熱し、気化させ、目標物に蒸着させる事により、銀の高い反射率を利用する。鏡、反射フィルムなど応用範囲は広い。
銀イオンはバクテリアなどに対して極めて強い殺菌力を示すので、浄水器の殺菌装置など、近年急速に殺菌剤として普及してきた。抗菌性が高い金属イオンとしては、水銀、鉛などが知られているが、これらは動物に対しても害があり使用できない。環境に対して影響がないと考えられ[1][2][3] 、抗菌性を持つものとしては、金属銀と金属銅がある[4][5][6]、銅に関しては用いられるようになってからは200年ほどの歴史がある。銀は1990年頃から使用されるようになり、大手化粧品会社の資生堂からはそれを応用したデオドラントスプレーが発売された。
銀イオンは感光性があり、普通の塩の状態ではすぐに還元されて黒い銀の単体粒子が析出してしまうため、最近はチオ硫酸イオンなどを配位させた錯イオンを用いて、感光性をなくしたものを使用している。
日本では公衆浴場における浴槽水の衛生管理が義務付けられているが、銀イオンはその浴槽水の殺菌に利用されている。厚生労働省からは塩素剤による殺菌が推奨されているが、塩素殺菌が不向きな水質も存在している。銀イオンはそのような塩素殺菌が行いづらい水質の一部でも、効果的に殺菌を行えることが確認されている。また、他の浴水殺菌剤や殺菌装置にはない、還元的な殺菌作用(ORPによる比較)から近年注目されている殺菌方法である。
銀はまた、写真の感光剤(臭化銀、ヨウ化銀など)として利用されている。銀のハロゲン化物が光を受けて銀原子を遊離すること(潜像)を利用し、適当な還元剤と反応させることによりその変化を増幅し(現像)、画像を記録することが可能である。さらに、単独では濃淡しか表現できないが、複数の色素とフィルタ等を組み合わせ、波長に応じて感光の度合いを変化させることにより、カラーでの記録も可能としている。
銀は歯科医療で利用されている。比較的安価な材料として、主に保険診療で使用される。用途は主に歯のう蝕(虫歯)や歯根の患部を削った空洞などに、失った歯牙部分を補完する形で銀合金をかぶせたり、はめ込んだりする方法である。これらはロストワックス鋳造法により製作される。使用される銀は、銀に亜鉛やインジウムを添加したもの、また金やパラジウム等を添加した銀合金であり、そのうち銀の分量は約50%〜70%である。現在はほとんど行われていないが、銀とスズの合金に銅や亜鉛を添加した粉末を水銀で練るアマルガム法を用いたアマルガム修復もよく行われた。有機水銀の毒性が問題となって日本においては廃れたが、現在でも毒性がないといわれる無機水銀を使用して行われる場合もある。
東洋医学の分野では、鍼治療用として、銀を含む材質の鍼が製造されている。金を含む鍼に比べると安価だが、一般的なステンレスの鍼に比べて高価なため、銀の鍼を使うのが効果的とされる症状に対してコスト面で折り合いがつく場合に用いられる。
銀は既知の金属の中で最も電気抵抗が低い。そのため、導電性の良い電線として利用されている。もちろん銀そのものが高価なため、特殊な場合にのみ利用される。マニア向けの、オーディオケーブル、スピーカーケーブル等がその例である。また高周波を扱う配線にも用いられることがある。
銀は、その白い輝きから宝飾品としても広く利用されてきた。貴金属のなかでは比較的産出量も多く安価であるため、日本では特に若者向けの宝飾品として人気があるが、最近は一般的にも用いられるようになっている。
宝飾品などとして利用する場合、純粋な銀では柔らか過ぎて傷つきやすい為、他の金属との合金の形で利用される。日本では一般的に銅を混ぜるが、加工性や高硬度のため他の添加金属を用いることがある。古代エジプトでは銀は金よりも価値があり、金製品に銀メッキが施された宝飾品が存在する。
プラチナを混ぜたプラチナシルバーや金・パラジウムを混ぜたシルバー、また色合いを変えたイエローシルバー、ピンクシルバー、グリーンシルバーなどもある。
Silver900 (SV900):コインシルバー
Silver925 (SV925):スターリングシルバー(品位記号 Sterling)
Silver958 (SV958):ブリタニアシルバー(品位記号 Britannia)
Silver1000 (SV1000):純銀、ピュアシルバー
上記の銀の記号の SV は一般的に用いられているが、国際的には認知されていないので、社団法人日本ジュエリー協会は、元素記号である Ag の使用を推奨している。
SV900 ⇒(推奨) Ag900
SV925 ⇒(推奨) Ag925
銀製品は、年月を経ると空気中の硫黄分と反応して黒ずんでくるが、これを燻し銀と呼んで愛好する向きもあり、また強制硫化やめっきをした銀古美仕上げがある。
造幣局では、貴金属の品位証明を行っているが、銀の品位区分を1000, 950, 925, 900, 800(千分率)の5種としている。
ジュエリー用貴金属の純度を決めている ISO 9202(国際標準化機構)とJIS H6309(日本工業規格)は、銀の品位区分を、925, 835, 800の3種としている。
これらは品位区分であって、市場に出る地金として認めるとか認めないとかいう観点とは異なる。
ちなみに、流行のピンクシルバーはほぼ500‰(割り金は銅)であり、変色しない銀としてかつて用いられたソフトホワイトは500‰(割り金はパラジウム)である。
また、四分銀(おぼろ銀)は、四分一といわれ、銀が300〜600‰の各種合金で、伝統工芸品、美術品、宝飾品に用いられている。