1980年代、イギリスではサッチャー政権により、ビッグバンと呼ばれる大規模な金融規制緩和が行われた。これにより、ロンドン・シティには外資系金融機関が進出。イギリスの金融機関は厳しい競争に見舞われることとなった。買収・合併によりイギリスの金融機関はきわめて少数となり、シティは外国勢による取引所と化した(ウィンブルドン現象)。
日本では、1996年に橋本龍太郎首相の指示により、日本の金融市場を2001年までにニューヨーク、ロンドンとならぶ国際金融市場として再生させるための金融システム改革が行われた。これを、日本版金融ビッグバンと呼び、フリー、フェア、グローバルの3原則が採用された。
この改革により、日本の金融市場は急速にオープンで競争的になり、いまや証券仲介手数料などは世界で最も低コストのクラスになっている。
ここでは、学問としての金融について述べる。 金融理論とは、経済学の一分野で、資金(貨幣)の概念、時間の概念、リスクの考え方やそれらの相互関係を解明するものである。20世紀以降急速に発達した分野で、以下のようなものを「金融」として論じている。
現金と現金以外の資産についての研究
経営及び資産の有効活用
事業計画についての有利性の判定
余資運用の科学的分析
金融派生商品、為替の市場分析
小口の企業債権や個人のカーリース債権やマイホームローン債権のファンディング
金融理論は経済学の中でも非常に実践的分野(とりわけコーポレートファイナンスやデリバティブズ、資本市場分析など)を含むことから、金融の基礎的な概念の把握を通り越して企業金融の一部としての「資金調達理論」やその中の「信用リスク測定」、「財務格付理論」などに注目されがちだが、本来はマクロ的には家計、企業、政府、国外市場の相互間における資金の有効需給を目的としたものであり、ミクロ的には個人の生涯の貯蓄や投資、ローン、保険の利用の効率化、企業の資金調達、運用の効率化のための科学領域である。
学問分野としてのファイナンス理論は、新しい学問であり、経済学、数学、工学にまたがる学際分野としても位置づけることもできる。なかでも数理的側面や工学的側面の強いものは金融工学と呼ばれる。近年、証券実務、銀行実務に極めて大きな影響を及ぼすため、金融外務員などの公的資格を取得するために学ばれることが多い。
家計にまつわる金融について論じる領域で以下のようなものがあげられる。日本では貯蓄と保険によることが多かったが、近年、「貯蓄から投資へ」との政府の方針やフィナンシャル・プランナーの資格取得者が広まり、実践分野での議論や活動が活発化している。
将来のライフプランでいつ、どの程度の資金が必要で、必要資金をどのように調達するか
その資金は貯蓄によるべきなのか、借り入れによるべきなのか
ライフプランニング上、個人が安全資産として保有すべき資産の量はどの程度か、保険の適正購入レベルはどの程度か
家計における遺産相続のあるべき金額とはどの程度か
課税が家計の金融行動にどのような影響を及ぼすのか
信用収縮が家計の資産形成や運用に与える影響
不透明な将来の経済環境における資産形成の方法
個人の金融行動は教育投資、不動産や自動車など高額な生活必需品の購入、保険商品の購入、証券投資、退職後の生活資金のための資産形成などである。なお、金融行動には結果としての借入金の返済が含まれる。
詳細はコーポレート・ファイナンスの項を参照。
企業金融は、企業が経済活動を行う上で必要となる資金をまかなう金融について論じる領域である。大企業だけではなく、CDOなどを通じた中小企業の金融についても論じられる。一般的にリスクの最小化とリターンの最大化を定量的に明示しつつ行うものである。
資本調達の手法
超長期資本調達(最終弁済まで7年超)
証券化
匿名組合出資
ベンチャーキャピタル
私募債(en:Debenture)
セールス&リースバック
プロジェクトファイナンス
中長期資本調達(最終弁済まで2年超7年以下)
タームローン
ファイナンスリース
ハイヤーパーチェス(en:Hire purchase)
オペレーティングリース
短期資本調達(最終弁済まで2年以下)
当座貸越
信用取引
費用の繰延払い
ファクタリング
資本市場からの調達
長期資本調達
株式発行
転換社債発行
公募社債発行
ユーロ円債発行
金融市場からの調達
金融市場からの短期資金調達
オープンアカウントクレジット
当座貸越
ショートタームローン
コマーシャルペーパー
売掛債権等の証券化
借入資本による調達
負債による調達(主として社債)
償還社債
永久債
コマーシャルペーパー
ハードコア債(高利の無期限コーラブルCP)
株主資本による調達
株主からの調達(純資産の部が増加する取引)
優先株
ハイブリッド債
子会社業績連動株(ソニーがかつて発行)
種類株
借入資本と株主資本の違い
借入資本
リターンについて会社の業績変動の影響を受けない
経営参加権がない
会社倒産時に優先して弁済を受けられる
株主資本
リターンについて会社の業績変動の影響を受ける
経営参加権がある