本作は、制作当初のドラマとしての位置付けは「刑事ドラマ」であったが、従来の刑事ドラマの常識を覆したストーリー展開が話題を呼んだ作品であった。警視庁という「会社」の、湾岸警察署という「職場」で働く警察官という「地方公務員」で「サラリーマン」という人々の日常を描いた「業界ドラマ」の一種で、ドラマ的ジャンルとしてはいわゆる「職業もの」の部類に入る。
従来の刑事ドラマよりは現実の警察社会に忠実なドラマであり、警察の抱える様々な内部矛盾、特に警察組織の厳格なキャリア制度の問題も大きなテーマとなっている。また、警官のことを「刑事」または「デカ」ではなく「捜査員」と呼び、加害者のことを「犯人」または「ホシ」ではなく「被疑者」と呼ぶなどより現実に忠実な用語法や、「発砲許可」、「パトカー手続き」、「本庁接待」など、今までの刑事ドラマでは描かれてこなかった日常の側面の描写を重視している点が作品全体にリアリティーを与えている。
ただし、「刑事」と「犯人」というセリフについてはシーンによって違うが設定されている。また、「デカ」については第1話の青島のセリフ、第8話のタイトルと最終話の被疑者安西昭次のセリフから少なくとも3つは出ている。
そして名セリフとして『正しい事をしたければ、偉くなれ』、『事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ』等があげられる。
『踊る大捜査線』(1997年1月7日〜1997年3月18日、平均視聴率18.2%・最高視聴率23.1%)、初回は21:03〜22:24の81分、最終回は21:02〜22:14の72分拡大版。ちなみにサブタイトルは全て亀山千広プロデューサーがつけた。
話数放送日サブタイトルゲスト出演者視聴率
第1話1997年1月7日サラリーマン刑事と最初の難事件近藤芳正、畠山明子、伊藤眞、森廉、清水宏、山崎邦正18.7%
第2話1997年1月14日愛と復讐の宅配便伊藤俊人、篠原涼子、松本留美、西田雅彦、松重豊16.4%
第3話1997年1月21日消された調書と彼女の事件橋龍吾、清水章吾、真実一路、桜金造、水川あさみ、佐々木敏、正名僕蔵16.5%
第4話1997年1月28日少女の涙と刑事のプライド佐々木勝彦、井上慎一郎、DRAGON、KEE、滝本せいこ、沢井小次郎15.7%
第5話1997年2月4日彼女の悲鳴が聞こえない伊集院光、永松恵子、きたろう、小池栄子18.1%
第6話1997年2月11日張り込み 彼女の愛と真実布川敏和、篠原ともえ、石井トミコ、谷村好一、宇梶剛士、小木茂光、水森コウ太、三川雄三、山下裕子、石塚透、名須川京子18.7%
第7話1997年2月18日タイムリミットは48時間布川敏和、浅野和之、真木蔵人、ひがたともこ、佐伯伽耶、小野沙織、澤口夏奈子、飯田訓子、高杉航大、小木茂光18.2%
第8話1997年2月25日さらば愛しき刑事石塚英彦、岡安泰樹、袴田吉彦、山下徹大、永堀剛敏、梨本謙次郎、西秋愛奈、加門良17.3%
第9話1997年3月4日湾岸署大パニック 刑事青島危機一髪阿部サダヲ、安永亜衣、つぶやきシロー、大木凡人、てらだちなつ、奥山英志、平松あゆみ16.3%
第10話1997年3月11日凶弾・雨に消えた刑事の涙保坂尚輝、渡嘉敷勝男、真木蔵人、吉田朝、伊藤芳則、中山仁、マキシ・プリースト、宮脇順19.1%
最終話1997年3月18日青島刑事よ永遠に保坂尚輝、伊藤俊人、中山仁 、升毅 、有川博、 堀真樹 、武野功雄 、中丸新将 、原ひさ子 、山本シュウ 、宮脇順23.1%
再放送
TVシリーズは人気が高まるとともに何度も再放送が行われた。またスペシャル番組の放送や映画の公開と絡めた再放送も何度か行われた。全話の再放送は1998年8月25日から行われたが、権利の問題や、時間枠(再放送は一般的に初回放送より時間が短く(つまり、同じ「1時間」でも再放送枠では本放送時よりCM枠が多い)、拡大版もそのまま放送することが出来ない)その他の関係で、初回放送からのシーンの入れ替え・カットや音楽の変更があった。この後再放送ではこちらが流れることが多いため、「再放送版」と呼ばれたりする(再放送版は放送するFNS各局の時間枠に合わせる関係上数パターンあると言われている)。また、最近では2007年9月下旬から10月上旬を中心にTVシリーズ放送開始10周年を記念してTVシリーズとスペシャルドラマの再放送が全国規模でされ、金曜プレステージ枠と土曜プレミアム枠で10th Anniversary特別企画と題して2週にわたって映画版・スピンオフ映画の放送もされた。映画版の放送前後には2日とも、主演の織田裕二が登場してコメントを述べた。
特殊な再放送例
『ザッツ踊る大捜査線』(2001年1月24日〜2月14日、第2話、第5話、第9話、第10話)
『ザッツ踊る大捜査線ファイナル』(2001年2月20日、第11話、火曜ワイドスペシャル枠)
2001年1月、当時フジテレビで放映されていた連続ドラマ『ロケット・ボーイ』で、主演である織田裕二が体調不良(椎間板ヘルニア)により緊急入院し、収録・放送が完全に不可能となったことから、急遽4週に渡り『ザッツ踊る大捜査線』と題し、特徴のある4エピソードに『ロケット・ボーイ』出演者(市川染五郎、ユースケ・サンタマリア(織田裕二と同様に両作品に出演))のコント仕立ての解説を繋いだものを製作・放送し、大きな反響を巻き起こした(この4週の再放送の平均視聴率は21.3%にも及んでおり、これは『ロケット・ボーイ』本編の平均視聴率(18.3%)を上回っている)。