金赤
きんあか
16進表記#EF4123
RGB(239, 65, 35)
CMYK(0, 90, 100, 0)
HSV(9°, 85%, 94%)
マンセル値9R 5.5/14
備考
印刷技術の用語として、マゼンタをアカと呼ぶ場合もある。 そのため、光の三原色の赤に近い標準的な赤色を印刷の用語でオレンジレッド、金赤(きんあか)などと呼ぶ。 これは、イエローとマゼンタをほぼ一対一の割合で混合したものと定められている。 したがって、RGBでは定義されない。しかし、RGBとの対応関係をある程度明らかにすることは不可能ではない。
CMYK値を用いて C=0 M=100 Y=100 K=0
となる。ただしこれは仮構的な値とも言えるものであって、印刷や塗料の現場では大なり小なり差異が存在する。金赤として表現される赤は、一般的にイメージされる赤よりも黄色を帯びた赤である。また、RGBにを用いて似た印象の色彩は指示できる。英語ではこの色をブロンズレッド (bronze red) という。
赤(JIS慣用色名)
マンセル値4R 3.5/11
レッド(JIS慣用色名)
マンセル値5R 5/14
金赤(JIS慣用色名)
マンセル値9R 5.5/14
JISの規格では赤およびレッドがそれぞれ定義されている。 両者は微妙に異なる色として定義されている。 また金赤もJIS慣用色名にも規定されている。
赤は太古より血や火の色などと関連させられ、ひとを高揚させる色として多くの人間に認識されていた。当然であるが各色の物理的顕示は各色を示す物体によって為される。赤色気味の色料の入手は比較的容易であった為、赤は殊更使われて来た色となった。ただし、赤色と我々の緊密性はこれにのみ依るものであるのではない。また、赤の色料は一般に耐光性が高くなかったが、近年高い耐光性を持つ顔料が開発され、自動車等にも使われている。
赤色の中で特筆すべきなのは、朱色([英]vermilion,vermillion)である。朱色は朱の色のことである。朱色の顕色は、辰砂(しんしゃ)、朱砂(しゅしゃ、すさ)、辰朱(しんしゅ)、丹砂(たんさ)と呼ばれる硫化第二水銀(硫化水銀)を用いる。赭土(丹、焼成土、弁柄。合成弁柄、三酸化二鉄)、鉛丹(光明丹、四酸化三鉛)、鶏冠石(リサージ、硫化砒素)を用いるか、或いはそれ以外の顔料や染料単独によって若しくはこれらの混合に基づいて、或いは他の朱色の発光物によっても、実現できる。
辰砂による朱(≠朱色)は壮美な発色をするので、紀元前から利用された。人工的に合成したものは銀朱とも呼ばれ、現在の朱(≠朱色)の多くをまかなう。現在でも朱砂は山口県萩などで採掘される。赤の色料の中でも、太古から使われている朱砂は、東洋では寿(ほぎ)の色材、呪術的な意味を付与された色材として重用されていた。例えば平等院鳳凰堂、中堂の四面扉には朱(≠朱色)が塗られた[1]。また朱漆としても用いられた。これは朱砂が持っている色彩自体の印象以外に、硫化水銀や水銀そのものの毒性に依存・依拠するものとも考えられている。そして、乾性油で練り上げられた朱は、今日台頭しているカドミウム赤や縮合アゾ系を以ってしても代替不可能な、油絵具の内で最高の不透明性を誇る類例のない色材である。ただし、色材としての硫化水銀の運用にあっては、硫化水銀の黒変を回避しつつ目的の色彩を定着させる高次の技術が要請される。
死者を葬る際や祭祀の場に魔除けの意味で朱塗りを施した例が知られている。古代日本の軍場(いくさば)ではを顔を代表する身体の各部位に丹色(にいろ)を塗布し武運と安全を祈願したという。また、弁柄はしばしば朱漆の代用となった弁柄漆として器物と組み合わせらたりしてきた。現在、三酸化二鉄は「マルスレッド」としても流通している。この「マルス(mars)」は、ギリシャ神話におけるアレースに相当するローマ神話の軍神Marsの意味を持つ。これは先述の事態に関連するものとして看取してよい。三酸化二鉄は高彩度ではないものの安価にして比類ない耐光性(褪色に対する耐性)を具えた色料である。そして、三酸化二鉄は土の発色成分の主たるものであって、古画や土器に見られる赤褐色の発色成分の大半は三酸化二鉄である。
鉛丹は紀元前から使用されたといわれるが、硫化水銀との混同とも考えられる。朱と同じ位高彩度の赤色顔料として知られているが、硫黄と反応し黒変する為、一般に絵具などには用いられない。最も大きい用途は鉄の錆止め塗料用である。
アカネ色素をレーキ化したマダーレーキ(ローズマダー、ピンクマダー等)は天然レーキ中最も安定した色材のひとつである。カイガラムシ、エンジムシの色素をレーキ化したものはコチニールレーキである。これらは類似した組成を持つ合成品であるアリザリンレーキ等が存在する為、真正品が使用されることは稀である。
アゾ基を有する化合物で、顔料としては顔料色素型とレーキ顔料型がある。顔料色素型のモノアゾ赤の種類は膨大であるが概して耐溶剤性に劣る。ただし高分子化するにつれ耐溶剤性は高まる。レーキ顔料型は鮮明な色相を有し耐溶剤性も有する。
縮合アゾ顔料は従来の不溶性アゾ顔料に比べ、耐光性、耐溶剤性などは高まっているが、製造コストが高い。Colour IndexにはPigment Red 221、Pigment Red 242等が記載されている。PigmentRed 221は青味のある赤、Pigment Red 242は黄味のある赤といった色合いである。
キナクリドンはキノリンとアクリジンが合わさった化合物として1896年Nimerovskyが付けた名称で、CAS名はquino[2,3-b] acridine-5,12-dihydro-7,14-dioneである。Colour IndexにはPigment Red 122、Pigment Red 202、Pigment Red 206、Pigment Red 207、Pigment Violet 19等が記載されている。Pigment Violet 19に色相が異なるβ型(赤味紫)やγ型(青味赤)がある。また、α型は顔料として使用されていない。Pigment Red 122は両者の中間的色相を備え、印刷等においてはマゼンタとしても使用されている。Pigment Red 202はPigment Red 122より若干青味が強いものの、その差異は希釈などによって両者の色合いを似せることが出来る程度の差異である。