2006年(平成18年)、金融庁や自民党などで、グレーゾーン金利廃止などの法律の改正が議論され、後藤田正純ら規制強化を主張する人と、保岡興治ら例外措置として従来通りの金利を残すと主張する人が対立した。
しかし、日本弁護士連合会、マスコミ世論、民主党の反発を受けて、グレーゾーン金利の廃止等を盛り込んだ内閣提案改正法案 ⇒[1]が同年10月31日に第165回臨時国会に提出され、同年12月13日に成立、同月20日に公布された(平成18年12月20日法律第115号、貸金業の規制等に関する法律等の一部を改正する法律)。そして、2007年(平成19年)12月19日に本体部分が施行された。
同改正法の主な内容は次のとおりである。
貸金業の適正化
参入に必要な純資産額の引上げ(現行の個人300万円・法人500万円から、施行後1年半以内に2000万円に、上限金利引下げ時に5000万円以上に順次引き上げる。)
貸金業協会の自主規制機能の強化
夜間に加え日中の執拗な取立て行為の規制
借り手の自殺による生命保険金による弁済禁止
公正証書作成のための委任状取得の禁止
利息制限法を越える契約についての公正証書作成の嘱託の禁止
過剰貸付けの抑制(総量規制)
指定信用情報機関制度の創設(本体施行から1年半以内に施行)
1社で50万円、又は他社と合わせて100万円を超える貸付けを行う場合には、源泉徴収票等の提出を受けることを義務付け、年収等の3分の1を超える貸付けを原則として禁止する(本体施行から2年半以内に施行)。
グレーゾーン金利の廃止
みなし弁済制度の廃止(本体施行から2年半以内に施行)
利息制限法所定の制限利率(15%?20%)と出資法所定の上限利率(20%)の間の金利での貸付けについては、行政処分の対象とする。
日賦貸金業者及び電話担保金融の特例の廃止
ヤミ金融対策の強化
ヤミ金融に対する罰則最高刑を、懲役5年から懲役10年に強化する(この部分は公布から1か月後に施行された)。
同改正法の本体施行日(2007年12月19日)から、本法の題名は「貸金業の規制等に関する法律」から「貸金業法」と改められた。ただし、上記のとおり、みなし弁済の廃止や総量規制の導入については本体施行後2年半以内に施行されるなどの例外が設けられ、全体としては5段階の施行となっている。
段階施行
第1次施行(公布日より施行。即ち2006年(平成18年)12月20日施行)
附則66条のみ
第2次施行(公布日より1ヶ月経過した日から施行。即ち2007年(平成19年)1月20日施行)
改正法1条、6条関係
第3次施行(公布日より1年以内に施行。実際は、2007年(平成19年)12月19日施行)
法律の名称変更 「貸金業の規制等に関する法律」から「貸金業法」に。
業者の登録要件強化
行為規制強化
監督庁の監督強化
貸金業協会の取扱の変更(「社団法人全国貸金業協会連合会」の解散と、認可法人「日本貸金業協会」設立・移行)などが定められている。
第4次施行(本体施行(第3次施行)より1年半以内に施行。実際の施行日は未確定。リミットは2009年(平成21年)6月19日)
業者の財産的基礎要件の引上げ
貸金業務取扱主任者資格制度の創設
現在も「貸金業務取扱主任者」の制度はある。これは日本貸金業協会等の研修を受けて試験に合格した者であるが、国家資格ではない。改正後は、貸金業務取扱主任者が国家資格となる。
指定信用情報機関制度の創設
第5次施行(本体施行(第3次施行)より2年半以内に施行。実際の施行日は未確定。リミットは2010年(平成22年)6月19日)
貸金業務取扱主任者の必置
財産的基礎要件の再引上げ
行為規制の強化
過剰貸付規制の強化
みなし弁済制度廃止
利息制限法改正
出資法改正
なお、第5次施行と同時に、見直しをする旨の規定がおかれた。(附則67条)
関連項目
総量規制 融資の制限を行うことによる経済に対する波及効果としてよく引き合いに出される。
外部リンク
⇒貸金業法(法令データ提供システム フレーム版)
⇒金融庁 - 改正貸金業法・多重債務者対策について
カテゴリ: 日本の法律 | 貸金業
更新日時:2008年10月4日(土)04:43
取得日時:2008/10/09 15:05