貴族院_(日本)
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院内会派

貴族院は、衆議院における政党政治の防波堤となり、国権主義の保持に寄与するという建前上、院内に政党を置くことはなく、政党に参加した議員は不文律として貴族院議員を辞職することになっていた(ただし政党の党籍を持ったまま、貴族院では無所属として活動した例はある)。ただし、議会活動の上での親睦や情報交換を目的とする院内会派は設置された。

大正末年から昭和初期にかけての政党政治の爛熟期には、これらの会派の一部が衆議院における政党と結び、政党色を強めることもあった。もっとも、貴族院議員の性質上、再選を目指す必要がない議員も多く、大半の場合、院内会派の拘束力は弱かった。具体的には、大半の会派において、不偏不党と「一人一党」主義を謳い、党議拘束を行わなかった。そのため、衆議院における政党とは明らかな差異が認められる[7]

なお、貴族院に替わって戦後の国会を構成した参議院には、当初旧貴族院議員の多くが転身立候補して当選しているが、彼らはやはり不偏不党を謳った院内会派・緑風会を構成、一時は参議院最大会派として国政に大きな影響力を持った。しかし、やがて所属議員は政党(大多数は自由民主党などの保守政党)に吸収されていった。


主な院内会派
火曜会
公爵及び侯爵議員による会派。少数派ではあったが、終身議員のみで構成されており、強い影響力を持っていた。徳川家達(第4代議長)、近衛文麿(第5代議長)、徳川圀順(第7代議長)、徳川家正(第8代議長)などが所属。
研究会
1890年(明治23年)に子爵議員の互選団体である尚友会を中心に結成され、伯爵・子爵議員を多く擁し、長らく貴族院院内会派としては最大勢力を誇った。後には官僚出身の勅選議員も多く所属することとなる。松平頼寿(第6代議長)などが所属する。
公正会
1919年(大正8年)に男爵議員を中心に結成。
茶話会
平田東助らが中心となって結成した官僚系勅撰議員の会派。山縣有朋の系統につながる議員を結集し、貴族院における官僚派・反政党主義の牙城となった。
交友倶楽部
原敬らの画策により結成された官僚系勅撰議員の会派。伊藤博文西園寺公望の系統につながる、政党政治に理解のある議員を結集し、実質的に貴族院における政友会の別働隊となった。
同成会
土曜会の後継会派で官僚系勅撰議員が中心となった。親民政党議員が多く、貴族院における民政党の別働隊として活動した。
三曜会
貴族院議長の近衛篤麿も所属した。
同和会
茶話会の後継会派で旧茶話会と無所属議員を中心として結成された。反研究会・反政友会色が近く、同成会とともに貴族院における民政党の別働隊として活動した。

1920年(大正9年)7月における各会派の所属者数:研究会143、公正会65、茶話会48、交友倶楽部44、同成会30、無所属67、計397

1947年(昭和22年)3月、最後の帝国議会終了時における各会派の所属者数:研究会142、公正会64、交友倶楽部41、同成会33、火曜会32、同和会30、無所属倶楽部、22、無所属8計373名(ただし4月に交友倶楽部所属議員1名が死去)


歳費

貴族院議員の歳費は、議院法に定められた。それぞれ、議長7,500円、副議長4,500円、議員3,000円であった(いずれも1920年(大正9年)の法改正から1947年(昭和22年)の法廃止まで、衆議院も同額)。


参考文献

内藤一成『貴族院』 同成社、2008年2月10日発行、266ページ、税抜き2800円、ISBN 978-4-88621-418-8


脚注^ ただし衆議院には予算先議権があった。
^ 例外として、第1議会(明治23年12月1日)に山階宮晃親王が登院し、第88議会(昭和20年9月1日召集、同4日開会、会期二日間、ただし閉院式は同6日)に東久邇宮稔彦王内閣総理大臣として登院している。
^ 事業を法人化して役員報酬を得たり、配当を受ける資本家は含まれなかった。
^ ただし、首相辞任後衆議院に転出し当選。
^ ただし、以前に衆議院議員歴あり。
^ 在任中貴族院の廃止により、衆議院に転出し当選した。
^ ただし最大会派の研究会の会派拘束は厳格で、政党の党議拘束以上の厳しさがあり、会派の内外から批判の対象となっていた。


関連項目

帝国議会

貴族院 (イギリス)

三笠宮崇仁親王

東伏見慈洽


外部リンク

『帝国議会の運営と会議録をめぐって』 大山英久
カテゴリ: 日本の貴族院 | 明治時代の政治 | 大正時代の政治 | 昭和時代戦前の政治

更新日時:2008年7月11日(金)01:41
取得日時:2008/08/20 09:28


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki