デジタル式複写機の場合、コンピュータ用のスキャナと同様の仕組みで原稿をデジタルデータ化し、感光体を露光するレーザー光を生成する。
CCD方式
最も一般的な方法。第一・第二ミラー台が機器正面から見て左右に動き、第一ミラー台の原稿照明ランプにより発せられた光により原稿を第一?第三ミラーを経由してCCDに導かれる。CCDは固定されている。各ミラーが汚れると、画像の一部に帯状の汚れが発生したり、若しくは画像全体が黒くなるなどのトラブルがあるため、定期的な清掃が必要。
CIS方式
機器正面から見て左右に動く読み取り部に、原稿照明ランプとCCD・グラスファイバアレイが組み合わされた読み取り部が集約されている。構造上、光路上に異物が混入するおそれが非常に少ないため、ほぼメンテナンスフリーといえる。また、簡単な構造のため、小型化しやすいというメリットも併せ持つ。デメリットとして、原稿のシワ・折れなどにより原稿台ガラスと原稿が離れてしまった場合、影やボケ・裏写りが発生する場合が多い。
アナログ式複写機の場合、原稿に照射した光源の反射光を、ミラーで誘導し、レンズを通して倍率とピントを調整して直接感光体へ当てている。
第一ミラー台
原稿照明ランプと第一ミラーにより構成され、原稿読み取りの第一段階。
第二ミラー台
第二・第三ミラーにより構成。移動速度は、第一ミラー台よりも遅い。
レンズ台部
Xモータ・Yモータによって移動し、倍率及びピントの補正を行う。
第四・第五・第六ミラー
レンズ台部を通過した光をドラムに導く。第一?第三ミラーと違い、動かない。また、第六ミラー直後には防塵ガラスがあり、ドラムまわりから飛散したトナーが光路を汚さないようになっている。
アナログ方式で倍率変更を行う場合、主走査方向倍率はレンズによる倍率変更であるが、副走査方向は第一・第二ミラー台の移動速度を変更して行う。
スキャナ部のオプションとして、以下のようなものを接続することが可能な製品もある。
自動原稿送り装置(ADF, Automatic Document Feeder、フィーダとも)
複数枚の原稿を自動的にスキャナに送り、連続して原稿を読み込ませる装置。オフィス向け製品に搭載されることが多い。
PPC複写機の一種である。
PPC複写式のように光を複製したい紙に当てるが、カラーコピーではカラーフィルタ(カラーCCD)で色をRGB(赤、緑、青それぞれの頭文字、光の三原色)に分解し、それを信号化する。
分解された色の信号はコンピュータによって処理され、コンピュータはYMC(イエロー、マゼンタ、シアンそれぞれの頭文字、色の三原色)とBk(黒)に信号を変換する。
PPC複写式のようにトナーを紙に写していくが、カラーコピーではコンピュータからの信号で場所によって違う色のトナーを載せていく(メーカーによって黒の載せる順番が違う)。
以前は、紙を中間転写ローラーに巻きつけ、各色毎にトナーを転写していたが最近の機種は、中間転写体に各色のトナーを転写し、そのトナーを紙に転写する構造になっている。これは、コピー速度を上げるためや、中間転写体を用いても色ぶれを起こさない制御が可能になったためである。
カラーコピーの現像方式
ロータリー現像方式
基本構造は使用するトナー色の数だけ現像部を使用して、感光体は一つですませてしまう方式。現像部から感光体に載せられたトナーは中間転写体上へ転写されそのまま保持される。この後現像部の位置を入れ替えて、トナー色の数だけ感光体→中間転写体へ転写し、最後に用紙上へトナーを再転写させる。現像部の入れ替え方式や納められている構造がリボルバー式拳銃の弾倉に似ているためにロータリー(回転体)現像方式と呼ばれるようになった。一部のメーカーではそのまま「リボルバー現像方式」と呼んでいる場合もある。1枚の複写に各色の行程が必要なため、動作は遅い。
タンデム現像方式
ロータリー現像方式が感光体を1つしか使わないことに対して、タンデム現像方式はトナーの数だけ感光体を利用する。つまりPPC複写機の作像部全体が複数あることになる。現像部が入れ替わらないため、ロータリー現像方式に比べて中間転写体上でのトナー像作成時間が短くなる。これによって複写機の複写速度を上げることができる反面、機械本体や作像部が大きく作られてしまうなどのデメリットも存在する。
銀塩写真方式
読み取った原稿画像を、写真の印画紙のようなものへ露光させる方式。大がかりなインスタントカメラの様な方式のもの。または印画紙のようなものへ露光すると、印画紙内部で普通紙へ転写可能なインクのポジ画像を作るものもある。この場合は印画紙と用紙を密着させ圧力などで転写させる事になる。感光体や現像部を持つ必要がないため機械の小型化が可能であるが、専用用紙のコストが高いなどの理由により現在ではあまり見ることのできない方式になった。
通常、モノクロ複写機と比較して定着温度及びニップ圧が高く設定されているため、違う機種の裏紙を使用した場合、裏紙に付いているトナーが溶融して加圧ローラや定着ローラに付着し、さらに用紙に付着してしまう「再転写」という現象が起こる場合がある。また、ラベル用紙やコート紙等の特殊な用紙は用紙の想定範囲外仕様になりやすく、専用紙や推奨紙以外の使用はトラブルの原因になる。
現在ではほとんど用いられていない方式について説明する。
直接静電複写方式
現在製造販売されているほとんどの複写機は、トナー像を感光体の上に作像してコピー用紙へ転写する方式をとっている。これを総称して乾式間接静電複写機という。それに対して、現在ではほとんど見られなくなったが、感光体に使われる物質を塗布した用紙上に、トナー像を作る方式のものを乾式直接静電複写機という。ここで言う「乾式」とは現像剤やトナーが粒子状のものを指しているため、液状のものを使用する方式をそれぞれ「湿式間接静電複写機」「湿式直接静電複写機」と呼ぶ。直接静電複写機のメリットとしては、転写によるトナー像の劣化がなくなるため、非常に鮮明な画像が得られることである。このメリットを利用してオフセット印刷用製版機として使われていたことがある。また感光体や中間転写体を機械内部で持つ必要がないため、機械本体を小型化できるという面もある。
湿式静電複写方式
トナーや現像剤が液状のものを使う方式を指す。トナー粒子は細かければ細かいほど鮮明な画像が得られやすくなる。その反面細かい粒子として製造するには高度な技術が必要でもある。そのためトナーを液状現像剤の中に溶かしてしまうことによって、微細な粒子を簡単に得ることができた。これが湿式静電複写方式である。トナー粒子が細かくなることによって画像が鮮明になる反面、大きな面積にトナーを付着させようとするとどうしても不均一になりやすい、トナーが乾燥してしまうことを防ぐために定期的な撹拌作業が必要になる等のデメリットもある。
複写物の著作権
本の一部または全部を複写して無断で配布または販売することは、一部の例外(学校での授業用に配布する必要最小限の資料など)を除いて、著作権法で禁じられている。複写物の配布には著作権者の許諾を得ることが必要であるが、手続きを簡素化するために、日本複写権センターに権利業務が委託されている場合もある。
また、紙幣(偽札)、小切手など有価証券を複写することも法律で禁じられている。これらに関しては実際に公で使用しない目的(個人的なコレクション等)であったとしても本物と紛らわしくなるものを作成すること自体が犯罪行為と見なされ、悪質な場合は刑事罰処分を受けることにも成る。ちなみに、近年のデジタル複写機では、紙幣を認識して紙幣の複写自体が不可能(「COPY」などの文字が入ったり、黒く印刷されたりする)になっているものもある。