詳細はアブギダを参照
アブギダ(英: abugida)とは、子音の字母に特定の母音(随伴母音と呼ばれる。しばしば a 音だがそうでない場合もある)が結びついているため、単独の子音字母が随伴母音つきの子音をあらわす文字体系のことである。随伴母音以外の母音は、ダイアクリティカルマークを付加するなどのきまった表記規則によって表す。
アブギダは、ブラーフミー系文字に属する数百の文字体系を含むため、現在世界で使用されている文字体系のおよそ半数は、アブギダであることになる。ほかにアブギダに属する文字体系としては、カローシュティー文字(消滅)、現代のエチオピア文字(かつてはアブジャドだったがアブギダに変化した)、カナダ先住民文字の一種のクリー文字(ただし正書法の違いから真正のアブギダとは言えない場合もある)などがある。
アブギダという用語もアブジャドと同様で、Daniels の創作である。エチオピア文字のセム系文字で一般的な順序での、最初の 4 文字の読みからきている。
詳細はアルファベットを参照
アルファベット(英: alphabet)とは、すべての母音と子音を、各々独立した字母で表記する文字体系のことである。
アルファベットは、ラテン文字やキリル文字のように多くの言語の表記に用いられる文字体系を含むため、現在世界で使用されている言語のうち文字を持つものの大半は、アルファベットで表記されていることになる。
ほかにアルファベットに属する文字体系としては、アヴェスタ文字(消滅)、アルメニア文字、エトルリア文字(消滅)、グラゴル文字(古代教会スラブ語の表記に用いられる)、グルジア文字、イラクのクルド語で使われるアラビア文字(もともとアブジャドだが母音符号を必ず表記するためアルファベットと言える)、ゴート文字(消滅)、コプト文字(現代の使用はまれ)、フレイザー文字、満洲文字、蒙古文字、などがある。
詳細は音節文字を参照
音節文字とは、表音文字のうち、ひとつの文字でひとつの音節を表し、音素に分解して表記しない文字体系のことである。
音節文字に属する文字体系には、彝文字(ロロ文字)の音節文字、ヴァイ文字、キプロス音節文字(消滅)、線文字B(消滅)、チェロキー文字、女書、ハングル、平仮名と片仮名、などがある。
表音文字では多くの場合、文字の字形とそれが表す音との対応に規則性はない。したがって音節文字では、表記する言語で弁別される音節の数だけ異なる文字がある。そのため、文字の数は百から数百程度である。平仮名と片仮名はその下限に近く、基本的な文字の数は48(現代語で使用しないゐ/ヰとゑ/ヱを含む)である。ほぼ上限と考えられるのは凉山規範彝文で、音節の声調の違いも異なる文字で表すため、文字の数は800以上に上る。なおハングルは、#字形の規則性の節で述べたとおり字形と発音の関係に規則性があるため、論理的に可能な文字の数は1万を超える。
表1 主な漢字辞典の収録文字数[要検証]年(西暦)辞典名見出し字数
前14世紀-甲骨文 (参考)[a]約3,400?
前11世紀-金文 (参考)[b]約3,600?
100『説文解字』9,353?
227-239『声類』11,520?
543『玉篇』22,726?
751『唐韻』26,194?
1066『類篇』31,319?
1615『字彙』33,179?
1716『康熙字典』47,035?
1915『中華大字典』約48,000?
1960『大漢和辞典』[c]48,899?
1962『中文大辞典』49,888?
1986『漢語大字典』56,000余
1986『漢語大詞典』60,000余
b 『金文編』収録数 (3,552字) によった。
c 版および数えかたによって異同がある。詳細は大漢和辞典#大漢和辞典の親字数を参照。
ひとつの文字がひとつの語あるいは形態素を表す文字体系のことを表語文字(英: logogram)と呼ぶ。中国語では、ひとつの音節がひとつの形態素を表し、漢字はひとつひとつの文字が形態素を表している(わずかな例外はある)。したがって、漢字は完全な表語文字としては代表的なものである。表意文字とのちがいについては#表音と表意・表語の節を参照。
表語文字に属する文字体系には、アナトリア文字(消滅)、エジプトヒエログリフ(消滅)、漢字、契丹文字の一部(消滅)、楔形文字の一部(消滅)、古彝文字(現代では使われない)、古壮字(現代では使われない)、女真文字(消滅)、西夏文字(消滅)、チュノム(現代語の表記には使われない)、トンパ文字、マヤ文字(滅亡)、などがある。