会計検査院は内閣から完全に独立した地位を認められている「憲法機関」である[1]。そのため、組織法学上の行政委員会とはいえない。だが、その内閣からの強固の独立性は行政委員会の制度目的とも共通している。日本国憲法第73条の解釈上、憲法改正なくして会計検査院のような内閣から完全独立した行政機関を創設することはきわめて難しい。そのため、内閣等の所轄下にありながらも相当程度に強固な独立性を持つ「人事院」等の行政委員会制度は、会計検査院を理想モデルにしつつ憲法73条との抵触を避けた、組織法的な「力作」ともいえよう。
独立行政委員会とも呼ばれる。
人事院
公正取引委員会
国家公安委員会
公害等調整委員会
公安審査委員会
中央労働委員会 (国に設置される労働委員会の一つ)
船員労働委員会 (国に設置される労働委員会の一つ。船員中央労働委員会、船員地方労働委員会)
⇒地方自治法第138条の4、 ⇒第180条の5に基づく。
行政委員会は、政治的中立性を確保する観点から、長の指揮監督を受けない。また、委員は、議会の同意等を経た上で選任される。すなわち、執行機関が一の機関に集中して行政の公正さが損なわれることを防ぐため、日本の地方自治制度は、行政委員会制度を設けることにより執行機関の多元主義を採っているのである。
普通地方公共団体の委員会は、法律の定めるところにより、法令又は普通地方公共団体の条例若しくは規則に違反しない限りにおいて、その権限に属する事務に関し、規則その他の規程を定めることができる[2]。
行政委員会は、その権限に属する事務の一部を、長と協議して、長の補助機関等に委任又は補助執行させることができる[3]。
権限に属しない事項[4]は、以下の通りである。
普通地方公共団体の予算を調製し、及びこれを執行すること。
普通地方公共団体の議会の議決を経べき事件につきその議案を提出すること。
地方税を賦課徴収し、分担金若しくは加入金を徴収し、又は過料を科すること。
普通地方公共団体の決算を議会の認定に付すること。
委員は非常勤である。行政委員会と長が協議し職員を融通する方法としては、兼職・事務従事・充て職がある。
普通地方公共団体に必置
教育委員会[5]
選挙管理委員会[6]
人事委員会又は公平委員会[7]
監査委員
普通地方公共団体に必置のほか、
公安委員会[8]
都道府県労働委員会[9] (都道府県に必置の労働委員会)
収用委員会[10]
海区漁業調整委員会[11]
内水面漁場管理委員会[11]
普通地方公共団体に必置のほか、
農業委員会[12]
固定資産評価審査委員会[13]
出典^ 日本国憲法第90条第2項・会計検査院法第1条
^ 地方自治法第138条の4第2項
^ ⇒地方自治法第180条の7
^ ⇒地方自治法第180条の6