衆議院議長
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選出と職務の代行衆議院議場・中央が衆議院議長席

衆議院議長の選挙は、議会召集日または議長が不在の場合において、集会した議員が総議員の3分の1に達した後で、事務総長による議長の職務代行のもとで行われる(法第6条、規則第3条)。議長選挙は無名投票であり(規則第3条第2項)、半数を得たものを当選人とする(規則第8条)。投票の過半数を得た者がない場合は投票数上位2人について決選投票を行い、2人の得票数が同じ場合はくじで決定する(規則第8条第2項)。

帝国議会時代は衆議院本会議で議長選挙で候補を上位3人に絞り、3人の候補の中から勅任していた。

慣例として議長は与党第一党、副議長は野党第一党の所属議員から選出される。また、1973年5月29日以降、慣例として正副議長は党籍を離脱し無所属となる。なお、自民党では衆議院議長ポストは上がりのポストとされている。そのため、2007年5月現在、衆議院議長を経験後に内閣総理大臣になった者は存在しない。

議長に事故がある場合(議事が長時間となり議長が休息をとる場合を含む)又は議長が欠けた場合は、議長の職務は副議長が行う(法第21条)。副議長も事故がある場合は、仮議長を選挙又は議院の委任により議長において選任して議長の職務を行わせることになっており(法第22条第1項・第3項)、最年長議員を仮議長に指名する慣例となっている。副議長又は仮議長が議長の職務を行う場合、自称(例:「議長は○○委員長に○○君を指名します」)・他称(例:議事進行係の「議長において○○されることを望みまーす」)は単に「議長」となり、「副議長は」「副議長において」のような呼び方はしないのが慣例である。

本会議場の壇上中央には議長席があり、議長席から見て右脇(議席から見て左)には事務総長席があるが、副議長席といったものはなく、議長に事故等がない限り副議長は自らの議席で審議に参加する。この場合、慣例・先例により議長が投票(賛否表明)をしない案件であっても、議席の副議長は他の議員と同様採決に参加する。


任期・待遇衆議院議長公邸(東京都千代田区永田町)。参議院議長公邸が隣接する。

正副議長の任期は衆議院議員の任期と同じである(法第18条)。解散によってすべての衆議院議員が地位を失うと、議員のひとりである議長も当然にその地位を失う。衆議院議員総選挙が行われたときは、直後に召集された国会の最初の本会議で議長の選挙が行われる(#選出と職務の代行の手続きによる)。

日本国憲法による衆議院の優越とは別に、立法府の長としての衆議院議長は参議院議長と同等の資格であり、歳費などの具体的な待遇もすべて同一である。また、議長・副議長はそれぞれ公邸へ入居することができる。国会の開会式は衆議院議長が主宰することとされている(法第9条)。


権限

国会閉会中における議員辞職の許可(法第107条ただし書)

議員の議席の指定(規則第14条)

参議院議長と協議して開会式の日時及び場所の指定(規則第19条)慣例として、開会式は参議院の議場で行われる。

委員の選任及び辞任の許可(規則第37条)

議院会議中における委員会開催の許可(規則第41条ただし書)

公聴会開催の承認(規則第78条)

会議開始時刻の変更(規則第103条ただし書)

午後6時を過ぎた場合の延会宣告(規則第105条第2項)

自席で発言している者に対する演壇での発言許可(規則第124条)

発言通告をしない者が発言する場合の発言許可(規則第127条)

記名投票における投票時間の制限※(規則第155条の2)

7日を超えない議員請暇の許可(規則第182条)

議事堂内の警察権(法第14章(第114条?118条の2)、規則第16章第1節(第208条?第210条))

議場内部における現行犯逮捕の命令(規則第210条)


議場内の秩序を乱した議員に対する退席命令(規則第233条)

議場に入る者のつえ等携帯の許可(規則第213条ただし書)

演壇登壇の許可(規則第217条)

号鈴を鳴らすことによって全ての者を沈黙させること(規則第218条)

1946年6月21日に号鈴が鳴らされた際、紛糾していた議場がさらに紛糾してしまったことから、それ以後は2000年11月20日に1回使用例があるのみで、号鈴には「鳴らずの鐘」という異名がある。


全ての秩序についての問題の決定(規則第220条)

傍聴人の身体検査(規則第228条)

取締のための傍聴人数の制限(規則第230条)

可否同数時の決裁権(議長決裁権)(憲法第56条第2項、法第92条第2項(両院協議会))


歴代衆議院議長


帝国議会(大日本帝国憲法)

(満)は議員任期満了による退任、(不)は不信任決議可決を受けての辞任、(除)は除名決議可決を受けての失職、(辞)はその他の理由による辞任、(散)は衆議院解散による失職、(亡)は死亡

衆議院議長
1中島信行1890年11月29日-1891年12月25日(散)立憲改進党
2星亨1892年5月2日-1893年12月13日(除)自由党
3楠本正隆1893年12月13日-1893年12月30日(散)同盟倶楽部
4楠本正隆1894年5月15日-1894年6月2日(散)立憲革新党
5楠本正隆1894年10月18日-1896年6月立憲革新党
6鳩山和夫1896年12月25日-1897年12月25日(散)進歩党
7片岡健吉1898年5月19日-1898年6月10日(散)立憲政友会
8片岡健吉1898年11月3日-1902年8月9日立憲政友会
9片岡健吉1902年12月9日-1903年12月5日立憲政友会
10河野広中1903年12月5日-1903年12月11日(散)憲政党


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki