単純な形状の蒸留装置(バッチ蒸留装置)の場合、蒸気が凝縮-蒸発サイクルが少ない段階で凝縮器に導入されるため濃縮効率が悪い。このような蒸留方法を単式蒸留と呼ぶ。代表的な例ではアルコール飲料の蒸留が挙げられる。
単式蒸留でもっとも単純な構造を持つ装置に、クーゲルロール蒸留装置がある。この装置は蒸発させたサンプルを隣接する球体で冷却して捕集するので理論段数はよくない。
逆に、蒸留塔を高くし、且つ内壁の表面積が大きくなるようにすると、凝縮-蒸発サイクルの理論段数が増え濃縮効率が向上する。このような理論段数を高くした蒸留を分別蒸留(分留)と呼ぶ。代表的な例では石油の分留が挙げられる。
分別蒸留の蒸留塔として代表的なものにビグリューカラムが挙げられる。また、理論段数の能動的に向上させた蒸留装置としてスピニングバンド蒸留装置が挙げられる。この装置は蒸留塔内の凝縮液の薄膜が強制的に形成させるので、非常に高い理論段数を有する。
また、凝集器導入口に分取蒸留ヘッドをつけて、留去時の成分を精密に捕集する装置を還流蒸留装置と呼ぶ。この装置を使うと沸点でおおよそ5度差の物質を分別蒸留可能といわれている。
用いる器具かつて蒸留に用いられたレトルト(ランビキ)
ト字管
ジムロート
リービッヒ冷却器
二又アダプター
ビグリューカラム
エバポレーター
レトルト
出典^ 長倉三郎、他(編)、「精留」、『岩波理化学辞典』、第5版 CD-ROM版、岩波書店、1998年。
カテゴリ: 化学実験 | 物理化学の現象
更新日時:2008年6月16日(月)12:56
取得日時:2008/08/20 21:57