著作権の対象として想定されるのは、典型的には美術、音楽、文芸、学術に属する作品である。絵画、彫刻、建築、楽曲、詩、小説、戯曲、エッセイ、研究書などがその代表的な例である。他に写真、映画、テレビゲームなど、新しい技術によって出現した著作物についても、保護の対象として追加されてきた。
国によって保護の対象が異なる場合があり、例えばフランスの著作権法では、著作物本体のほかにそのタイトルも創作性があれば保護する旨を規定している。同じく、一部の衣服のデザインが保護されることが特に定められている。米国の著作権法では、船舶の船体デザインを保護するために特に設けられた規定がある。他に、明文規定によるものではないが、活字の書体は日本法では原則として保護されないが、保護する国もある。
著作権の保護の対象にならないものとして、典型的には全く創作性のない表現と、情報やアイディアがある。例えば、五十音順に人名と電話番号を配しただけの電話帳や丁寧に書かれただけの正方形などは著作物ではないので、保護されない。最低限どのような創作性が必要になるかについては、必ずしも明瞭な判断基準は存在しない。
また、非常に独創的な思想や非常に貴重な情報であっても、そうした思想自体、情報自体が著作権法によって保護されることはない。ここから、ある数学の問題の解法やニュース報道で取り上げられる事実などは、その発見や取材に非常な努力を要することがあっても、著作権で保護されることはない。ただし、その解法の表現や、ニュース報道における事実の表現などは著作権で保護されることがある。
著作権は、日本においては日本国憲法でいう財産権に含まれる。これは著作物を財産として利用する権利である。ただし、著作権法ではこのような財産権の他に、著作者人格権、著作隣接権に関する規定を設けることも多く、これらを総称して広義の著作権と呼ぶこともあるが、著作権と著作隣接権との関係については、後述のとおり、考え方及び立法例が分かれる。
著作者人格権は、著作者の人格的権利であり、主に作品の公表(公表権)、作者名の表示の有無(氏名表示権)、作者の名誉声望などを害する作品の改変などについての権利(同一性保持権)である。また、この権利は他人に譲渡することは出来ない。
著作隣接権は、著作権が対象としている著作物に密接に関連している権利であり、財産権と人格権を含む。作曲家によって制作された楽曲は著作物であり、著作者である作曲家は著作権を有しているが、この楽曲を演奏する演奏者やそれを録音するレコード製作者、コンサートを放送する放送事業者は、著作物の著作者ではないが、著作物に密接に関わる活動を業としている。このような著作物の利用者に発生する権利が、著作隣接権として扱われる。
著作権は特許権、意匠権、商標権などと並ぶ知的財産権の一種である。特許権は発明に対する保護を与えるのに対して、著作権は「表現」すなわち著作物(「思想又は感情」の「創作的」な「表現」であり、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの)に対する保護を与える。ここで、「創作的」については、表現者の個性が表れていれば足り、新規性や独創性までは要せず、他と区別できる程度であればよいとされる(判例・通説)。なお、アイディアは一般的に保護されない。
美術的分野では、意匠権は工業デザインの権利を保護するものであるが、著作権は原則として美術鑑賞のための作品などに適用され、実用品には適用されないとする。ただし、この境界線は必ずしも明解ではなく、美術工芸品は双方の権利が及ぶとする説もある。また、国によっては意匠法と著作権法をまとめて扱っている場合もある。
また、特許権、意匠権、商標権などは登録が権利発生の要件であるが(方式主義)、日本法においては著作権は著作物の創作をもって発生し、登録は不要である(無方式主義)。著作権の登録は、第三者対抗要件に過ぎない。ベルヌ条約は、加盟国に無方式主義の採用を義務付けている(ベルヌ条約5条2項)。
前述のとおり、著作者に認められる権利は、財産的利益を保護する著作権と、人格的利益を保護する著作者人格権とがあるが、両者の関係については考え方及び立法例が分かれる。
まず、著作権を純粋に財産権として把握し、著作者人格権は著作権とは別の権利であるとする考え方がある。この考え方を徹底しているのがアメリカ合衆国著作権法であり、同法には視覚芸術著作物(106A条)を除き著作者人格権に関する規定が存在しない。大陸法で著作者人格権として理解される権利は、コモン・ロー上の人格権の範疇に含まれる。
第2に、著作権を財産権(著作財産権)と人格権(著作者人格権)の2種類の権利の上位概念として把握する考え方がある。フランスの知的所有権法典に関する1992年7月1日の法律がこの考え方に立脚しており、著作権について、人格的な性質と財産的な性質を包含するものとして規定し(111の1条第2項)、著作者人格権は処分できないものとする(121の1条第3項)のに対し、著作財産権は処分できるものとして(122の7条)区別している点に、このような考え方が現れている。
第3に、著作権は財産権と人格権の双方を含むが、両者は一体となっており分離できないものとして把握する例である。ドイツの1965年9月9日の著作権及び著作隣接権に関する法律がこの考え方に立脚しており、著作権の内容を構成するものとして著作者人格権に関する規定を置き(11条〜14条)、財産権と人格権が一体化しているがゆえに、財産権をも含む著作権について譲渡ができない旨の規定が置かれている(29条)点に、このような考え方が現れている。
日本法は、著作権法に著作権と著作者人格権の方法を規定している点では、ドイツやフランスの法制に近いものの、著作権概念には著作者人格権が含まれていない点では、むしろアメリカ法に近い。
古来から書籍は貴重なもので、その閲覧や複写を制限しようという考え(著作権)はあり、また、真の著者をめぐって争われる(著作者人格権)こともあった。
しかし、本格的に考慮されるようになったのは、15世紀にグーテンベルクによる印刷術が確立し、読者層が従来の聖職者、学者からブルジョワ階級に広がって以降である。
16世紀になるとヴェネツィアなど出版の盛んな地域で出版権が認められるようになり、 イギリスでも特許の一種としてしばしば、個別の著作が認定されていたが、1662年に最初の出版権を定めた法が制定された。1709年にはアン女王の法律で、著作者の権利、即ち著作権が認められた。この法では、著作権の有効期間(著者の死後14年、1度更新可能で最大28年)や、その後のパブリック・ドメインの概念も制定されている(もっともこの時代は、著作権の対象は書籍だけで、音楽などは対象外であり、モーツァルトも盛んに盗作【既存の音楽の再利用、改変】を行っていた)。
フランスでは革命時に、著作者の権利が宣言され、アメリカ合衆国では1790年に著作権法が制定されている。