著作権が侵害された場合の救済手段として差止請求権が明文で認められている。損害賠償請求は一般法である民法の規定によるが、損害額の算定に関して特別の規定が設けられている。さらに権利侵害に対しては刑事罰も規定されているが、これらは親告罪とされている。ただし、コピーを防ぐためのプログラムを解除する装置やソフトを販売したり、著作者名を偽って販売を行ったりした場合には、権利者の申告は必要ない(非親告罪)。
特別な主体のみに適用される法律ではなく、日常的な生活において職業を問わず著作物に接する機会があるにもかかわらず、その内容は必ずしも直感的に明解ではない[4]。そのため、
「所有権」や「特許権」と混同されがちである。
「利用」と「使用」、「引用」と「転載」などの使い分けが理解されていない。
学校における適法な複製利用など、著作権の制限の範囲が理解されていない。
など、著作権の内容を知らない人が多いという問題点がある。
海賊版対策の観点から、2006年より内閣府で行われた「知的創造サイクル専門調査会」の報告書(2007年2月26日)に、親告罪の一部非親告罪化、海賊版の広告への規制が盛り込まれた。
報告書では、親告罪の状態では海賊版を取り締まる際に以下のリスクがある事に言及。
権利者が複数いた場合調整が困難
告訴権を持つ者が中小企業等の場合、金や人の負担を恐れて告訴をためらう
親告罪は犯人を知ってから6ヶ月を過ぎると告訴が不可能になるため、著作権侵害の事実確認などに手間取ると告訴が不可能となる
これを解消するため、一定の場合(営利目的の海賊版の販売など)においては非親告罪の適用範囲拡大の見直しを提言。また、海賊版の広告についても、権利侵害として法律の整備を提言している。
非親告罪の拡大部分については、日本弁護士連合会が「著作権保護による利益は対象の権利者のみのものであり、また侵害かどうかを判断できるのは被害の当事者(対象の権利者)である。加えて、平成12年国会答弁において文化庁は「非親告罪とすることは見送り、状況等を見ながら検討していきたい」と述べているが、現在(意見書提出は2007年2月9日)は当時と比べて状況は変化していない。よって非親告罪化をする理由はない」と、反対意見を出している。
脚注^ 中山信弘東京大学法学部教授『ソフトウェアの法的保護(新版)』83頁
^ 加戸守行文化庁著作権課長『著作権法逐条講義』562頁
^ 北川善太郎京都大学法学部教授『ソフトウェアの使用と契約?開封契約批判』NBL435号11?12頁
^ 創作で生計を立てている者でないと著作権侵害の程度や性質が理解しにくく、被害者意識を共有しにくいという問題点が挙げられる。
日本における過去の著作権法については、以下の項目を参照
著作権法 (明治32年法律第39号)
著作権法 (琉球政府)
日本を除く各国の著作権法・関連法については、以下の項目を参照
著作権法 (大韓民国)
デジタルミレニアム著作権法(アメリカ合衆国法)
著作権延長法(アメリカ合衆国法)
関連項目ウィキソースに ⇒著作権法の原文があります。
著作権 - 著作者人格権 - 著作権侵害
翻案権 - 同一性保持権
公衆送信権
原盤権(レコード製作者の権利)
著作者 - 著作権者 - 著作家
著作物 - 製作 - 制作
複写 - 引用 - 転載
私的録音録画補償金制度
パブリックドメイン
フェアユース
図書館法
日本音楽著作権協会(JASRAC)
外部リンク
⇒著作権?新たな文化のパスワード?(文化庁)
⇒社団法人著作権情報センター
⇒平成15年改正(平成16年1月1日施行)の新旧対照表(社団法人著作権情報センター)
⇒著作権法における罰則規定の概要 - 懲役年数、罰金額、親告罪・非親告罪の区別の一覧
⇒知的創造サイクルの推進方策 - 知的創造サイクル専門調査会報告書
⇒著作権罰則の非親告罪化に関する意見書 - 日本弁護士連合会
カテゴリ: 日本の法律 | 著作権法
更新日時:2008年8月31日(日)16:57
取得日時:2008/10/14 17:37