現在、イギリス全体としての国家語は英語であるが、イギリスに含まれるウェールズやスコットランドでは英語以外の言語話者もいる。またイングランドでも、移民コミュニティなどではそれぞれの母語が使われている。
20世紀中盤まで、イギリスが多くの植民地を抱えていたことが、英語話者数の増加の要因となった(大英帝国を参照のこと)。イギリスの採った植民地政策は間接統治であった。つまり、エリート層をイギリス本国で教育を受けさせ、それぞれの植民地へ送り返した。上層階級であるエリート層はみな英語で教育を受けたため、植民地行政では英語が支配的となり、独立後もこの状態が続く。かくして、旧イギリス領(現在その多くはイギリス連邦に加盟している)では英語が公的に(政治・経済・教育で)使われるようになり、イギリスとこれらの地域の共通語になった。
第二次世界大戦後、イギリスは徐々に国際政治での影響力を弱めていくが、かつて英国が植民地を建設した土地であり、また同じ英語を使用する国でもあるアメリカ合衆国が強い影響力を持つようになり、結果として英語が有用な外国語として世界に広く普及することになった。
英語は通常ラテン文字によって記述され、以下の26文字全てを用いる。
ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
abcdefghijklmnopqrstuvwxyz
ヨーロッパの他の多くの言語と異なり、ダイアクリティカルマークはほとんど用いない。 手書き時は、アルファベットが連なる筆記体が以前は主流だったが、現在は署名(サイン)を除いて読みやすさなどの観点からブロック体が主流である。
英語においては多くの文字が複数の発音を持っており、綴りと実際の発音の食い違いも大きい。
詳細は英語学#音声・音韻学を参照
英語の発音と綴りの間の関係は、他のヨーロッパの言語と比べると一貫性に乏しい。これは主に中英語時代である15世紀初頭に始まり、近代英語初期である17世紀初頭に終わった大母音推移という現象にも関わらず、印刷技術が普及していたために綴りが固定化して基本的に変更が加えられなかったことに起因する。それ以前はnameはナーメと、timeはティーメと綴り通り発音されていた(というよりも発音どおりに綴られていた)が、ネイムやタイムという発音に変化したにも関わらず、neimやtaimなどと綴りが変更されることはなかったため、現在まで英語学習者を悩ませている綴りと発音の不一致が起きている。以下に発音規則を示すが、例外も多い。このことは、英語が他のヨーロッパ系言語から単語を借用する際に、多量の単語を元のつづりとあまり変えずに借用したことに起因する。
母音
a:
強勢があるときには/?/。ただ、その後に子音+eとなる場合は/e?/と二重母音化する。
例:fat /f?t/, make /me?k/
強勢がない場合は曖昧母音。
例:adamant /?d?m?nt/ ⇒聞く(ヘルプ・ファイル)
ai:/e?/
例:mail /me?l/ ⇒聞く(ヘルプ・ファイル)
al:/??/ また、ロマンス系単語の形容詞系としてのalは/?l/
例:all /??l/, talk /t??k/, national /?n??n?l/
ar:/??/ (英)、/??r/ ⇒聞く(ヘルプ・ファイル) (米)
例:car /k??r/ ⇒聞く(ヘルプ・ファイル), /k??/
au:/??/
この項では英語教育・英語学習者に適する「伝統文法」(規範的)の枠組みを示す。これとはまったく別の記述的英文法は生成文法および英語学を参照されたい。
言語類型論から見て、英語は以下の特徴がある。
インド・ヨーロッパ語族の特徴である名詞の性や格がほぼ消滅しており、格変化は代名詞に残るのみである。このため語順がSVOで固定している。
インド・ヨーロッパ語族の中では、動詞の変化が単純化している。しかし不規則動詞の数は比較的多い。規則動詞の変化形は過去形・過去分詞の -ed、現在分詞・動名詞の -ing、三人称単数現在形の -(e)s のみである。不規則動詞(古英語における強変化動詞の一部)では現在形、過去形、過去分詞で語幹変化が見られる。
複雑な時間表現がある。