1903年、一高生藤村操が「巌頭之感」を書いて投身自殺した時は哲学的煩悶での自殺として新聞・雑誌などのメディアに大きく取り上げられ、文学者の間では議論も戦わされた。後追い自殺も相次いでいる。
1986年、1994年 - 1996年、2006年の時期は、子供の自殺についての報道が多かった。原因としては「学校におけるいじめ」が取りざたされた。また、これに関連して文部科学省が学校における「いじめの把握」が不十分であることが指摘された。
いじめ自殺が相次いだ1995年12月には、横浜市のいじめ110番に自殺をほのめかす電話が殺到し、当時の横浜市長高秀秀信が緊急会見を開くなど現場は一時騒然となった。そしてそのわずか2ヵ月後には日本各地の新聞社や放送局にいじめ自殺の予告やテストや運動会を取りやめないと死ぬといった自殺予告の手紙が多数送られ、実際に試験日を延期する学校が相次いだ。そして10年後の2006年11月には中高生が文部科学省に自殺予告を送り、マスコミでも大きく取り上げられた。
2007年前後から、硫化水素による自殺方法を、インターネットで情報を得て、実際に試みる人が多発している。無関係な人間も巻き添えになって多数の死傷者が出ている。2008年4月に入ってからは一日1人、多い時は2人もこの自殺方法で命を落としておりマスコミでも大きく取り上げられた。 だがマスコミによる過熱報道により硫化水素自殺を広めてしまったとの意見も多く、マスコミの責任を問う声もある。[要出典]
窮地に立たされた人々に自殺を強いる文化・社会状態への対策が緊急に必要とされている。
自殺防止対策の貧弱さ
自殺防止対策として、相談室の設置、カウンセラーの増強などの対策が取られているところがある。しかし、ほとんどがNPOによる自主活動またはボランティアで、行政側が全面的にバックアップをとっておらず、多くの相談室が人材・予算不足で苦境に立たされているのが現状である[38]。また、政治家の認識も薄く、自殺者が年間3万人を超えた際、時の首相・小泉純一郎は「悲観することはない。頑張って欲しい」と、コメントしたのみである[39]。交通事故と同様に遺族に大きな悲しみと苦しみを与える自殺問題に対して、行政も真剣に取り組む事が必要である。一方で、先進国において日本とアメリカは社会福祉がそれほど充実しておらず、長期失業するとホームレスにならざるを得ないセーフティネットがない社会であり、これは医療機関やカウンセラーなどに相談したからといって解決するような問題ではない。最終的には、セーフティネットの充実、あるいは景気が復興する以外に根本的な解決法はないとの意見もある。
日本のマスメディアも日本の自殺増加に関係しているとの指摘がある。WHOは、「自殺の連鎖」を防ぐため、報道のガイドラインを示している[40]が、日本のマスメディアは、これを逸脱している例が少なくない。また、その報道の仕方も自らの責任は一切顧みず、自殺増加の原因をインターネットや政治、社会などに求める事例は後を絶たない。
WHOの報道のガイドラインを無視しているのは、無知なのか意図的なのかは不明だが、いずれにしても日本のマスメディアの後進性を示す典型的な例の1つといえる[41]。
2008年4月16日付の日経新聞夕刊で、「自衛官の自殺 後絶たず 他省庁公務員の二倍 防衛省、ケアに苦慮」との報道などから、自衛官の自殺が政治問題化した。
自衛官の自殺のうち特別の事情として「いじめ」の問題がある。 遺族が初めて国家賠償請求を起こした、1999年(平成11年)11月に当時21歳の三等海曹の自殺(護衛艦「さわぎり」事件)についての原因も、上司の二等海曹による「ゲジ(スペードの2、役立たずの意味)」と呼ぶ、「海の上ではだれかいなくなってもわからない」その他の暴言の連続があったと遺族は裁判内で主張している(裁判では、事実は認定されたが、一審ではその意義について自衛官教育での範囲内とされた)。この事件を契機に自衛隊内でのメンタル?ヘルスが研究されるようになったとされるが、自殺者は自衛隊全体で事件後も減っていないうえ、2004年10月に護衛艦「たちかぜ」の当時21歳の一等海士が、いじめを告発する遺書を残して飛び込み自殺をし、事件をきっかけに、恐喝と暴行など「たちかぜ」艦内での刑事犯に発展した隊員への「いじめ」が発覚するなど「いじめ」と自殺の因果関係がクローズアップされる。 ⇒[1]。いじめに関しては、(防衛省として現在統計資料の有る)2003(平成15)年度から2006(平成18)年度までに『私的制裁』として92人、『傷害又は暴行脅迫』として291人の者に対して懲戒処分を行っている。
また特筆されるのが、イラク派遣の自衛官の帰還後の自殺で、イラクに派遣された5500人のうち、陸上自衛隊で6人、海上自衛隊で8人、航空自衛隊で1人の計7人(防衛庁広報課07年1月現在)が、自殺していることである。海自では期間が長い外は特別に戦闘のストレスはないと考えられるが、陸上自衛隊では米兵から銃撃されたり、ゲリラからの襲撃を警戒し続けたりで、自殺した陸上自衛隊の一人に関しては「『米兵には近づくな、殺される』と騒いでいた」と関係者は証言しており、派遣と直接関係があったようである。この数字は自衛官の自殺率の3倍であり、なんらかの関連が疑われる。なお、「西部方面普通科連隊(有事即応の対テロ特殊部隊)」では2002年に発足して4カ月の内に660人の隊員の内3人の自殺者がでるなどしている。
その他、問題となる自殺に、陸上自衛隊の駐屯地内での武器の使用による自殺がある。これは、小銃(ライフル)を連射モードに切り替え、数発(1‐9発程度)を命中させて自殺する者が、実包を装填した銃器を携行して歩哨警備を行う火薬庫の警備時に多発している。2004年(平成16年)度以降、2008年8月まで5件の弾薬庫警備任務中の隊員による小銃を使用した自殺、自殺未遂事件が起きている。
なお、2004年から2006年度は3年連続で、25万人の陸海空自衛官の内自殺と断定された自衛官の数は、毎年100人程度に達している(防衛省調)。2006年度に死亡した隊員は陸海空あわせて224人(陸自156人、海自35人、空自33人)。このうち自殺と認定された者は、97人(陸66人、海20人、空11人)で死亡理由の4割を超える。
中国(中華人民共和国、総人口13億人)における自殺者数は、2003年は年間約25万人強[42]、2005年は約29万人(うち女性は約15万人)となっている[43]。特に、15 - 34歳の若年層を中心とした年代では、自殺は死因のトップとなっている[44]。男女別では、女性の方が多い(国の自殺率順リストを参照)。自殺の要因については、ドメスティックバイオレンス(女性)[43]、夫の不倫(女性)[44]、「生活や就職」[44]などが挙げられる。
中国広東省広東市は、2008年6月に多発する自殺ショーと呼ばれるパフォーマンスの取り締まり強化を行った。自殺ショーとは、自殺すると見せかけ高層ビルの屋上などで「自殺する」と騒ぎ立て、未払い賃金支払いなどを訴え、見返りとして未払い金の支払いを要求をするというもの。自殺ショーが行われる度に、警察車両や救急車両が出動し、交通渋滞などの原因にもなっていた。そこで広東省広東市は自殺ショーを迷惑行為と位置づけ、ショーを数回に渡り実施した者に対する罰則を規定した。[45]