SN形などの変周式とは互換性がないため、P形が搭載されていない列車が入線する可能性がある線区では、ATS-S改良形(=Sx)を併用している。関西空港線(りんくうタウン駅-関西空港駅間)は南海電気鉄道との共用区間であるため、南海ATSを併用している。
比較的列車密度の低い線区に導入されているATS-P形の地上装置。地上設備費用を低減するためエンコーダを使わずに無電源地上子の現示によるリレー切替としたもので、それにより車上→地上への情報伝達機能が省略されたものである。
当初無電源地上子は1コマンドだったが、これを最大5現示対応に拡張して「電文」=コードを複数持たせている。Sx地上子と同様に現示条件だけで制御できるので非常に安価に設置でき、2001年初頭に首都圏周辺部の現示アップ機能の必要ない線区約600kmに導入されている。
省略されて存在しない機能は、エンコーダ(EC)間通信、車上列番受信、光電送、現示アップ、踏切定時間機能。車上装置はすべて共通である。
川越線、武蔵野線、中央東線、成田線、外房線、内房線、八高線、五日市線、相模線、鶴見線、上越線等。
JR東海がATS-STの取り替えにより、2010年度から導入する予定の方式。過去、JR東海ではS型の危険性について議論されてきたが、折からの不景気による利益の低下や新幹線の耐震補強などがありまた、ST型でも40km/h以上減速個所の曲線8個所に過速度防止装置速度照査を追加して投入して、注意現示速度は運転士が必ず守ることを前提にそれ以下の速度のみ有効な過走防止装置を設置してATS-Pは設置しなかった。
ただ、JR東海はこのような状況の反面、P型への切り替え工事が数百億円ともいわれ(車両用の設置だけでも1,000万円するともいわれる)投入に見合うだけの輸送量でもないとの「判断」からS型の改良のみになったとも言われている[要出典]。
基本的構造はJR他社で導入されているATS-Pと同様のシステムを踏襲しているが、最大の違いは現在のP型がパターン制御により自動空気ブレーキ方式以外(直通、電気制御)の車両では応答の早い常用ブレーキを使い曲線など速度制限では自動減速だけでなく自動緩解できるのに対して、PT型の車上装置では自動空気ブレーキ式ではない車両でも常用ブレーキ制御は省略して即座に非常停止としたのが違いであるが、これは自動空気ブレーキ方式である従前の機関車、ディーゼルカー用ATS-Pと同機能である。
基本構造は先述のとおり他のP型と同様のため既に東京地区乗り入れのためATS-Pを搭載している373系はその常用制動制御機能をそのまま使用する。一方、従来からST区間のみを走行していた車両は順次P設置工事を受けているが、車両によって若干異なるので概略のみを説明する。
211系および311系
運転台右側に設置される。一部の編成は既に設置工事を終了しPT使用停止状態で運行中。変更点は次のようになる
速度計上部にP電源のランプおよびEB表示灯が搭載される。
助士側(運転台進行方向右側)にPT装置が搭載される。
313系(第1次・2次製造車両)および383系
313系は、いわゆる0・300・1000・1500・3000・8000番代である。設計上既にATS-Pの準備工事はされているので、残りは機器の取り付けのみである。また、現在各種機器表示灯は事故・ATS-ST・EBの1段であるが、順次2段式となる。
313系(第3次製造車両)
いわゆる1100・1600・1700・2000・3100・5000番代である。こちらは既にPT投入を前提に作られているため、車上装置の取り付け工事のみで運転台における変更点は無い。
373系
既に東京地区乗り入れのため全編成がATS-Pを搭載しているためこれに伴う工事は行われない。なお、本稿とは関係の無いことではあるが、東京地区のデジタル無線化に伴い一部の編成(F5?14)が今後順次デジタル無線対応工事を受けることになる。
小田急60000形(MSE)
抵抗器と共に設置されているが[要出典]、今のところ小田急より御殿場線乗り入れは発表されていない。
キハ85系
キハ75形
その他の気動車
設置予定区間
2010年度導入予定線区
東海道本線(熱海駅?米原駅)
中央本線(名古屋駅?中津川駅)
関西本線(名古屋駅?河原田駅)
高山本線(岐阜駅?美濃太田駅)
2011年度導入予定線区
上記路線以外のJR東海の在来線全線
JR貨物の機関車にはATS-PF形車上装置が搭載されているものがありPFと表記されている。ATS-Pコードが貨物の速度制限に対応しておらず、更に貨物のブレーキは強める一方のブレーキ操作しか出来ないものも多くあって減速特性が異なるので車上装置を旅客と共用出来ないことが分かったため貨物用のATS-P車上装置を開発したものである。