自動列車停止装置
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4.4.1 設置区間



5 私鉄のATS

5.1 変周式(単変周・多変周)地上子

5.1.1 名古屋鉄道式自動列車停止装置

5.1.2 京阪型速度照査ATS


5.2 多変周式信号ATS(多変周式(点制御、連続照査型))

5.2.1 東武鉄道TSP式(多変周式・パターン照査型)


5.3 AF軌道回路方式(連続照査型)

5.4 軌道電流式(半連続照査型・点照査型)

5.4.1 1号型自動列車停止装置(1号型ATS)


5.5 デジタルATCの技術を応用したもの

5.5.1 C-ATS



6 軌道のATS

7 台湾のATS

8 関連項目

8.1 ATS関連の鉄道事故


9 外部リンク 

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導入・改良の背景

ATSなどの運転保安装置は、人為的なミスによる事故を未然に防ぐための装置であり、労災防止の安全装置の機能基準としては「操作者のエラーを前提に、致命的事態を回避できる」ものが求められるが、残念ながら鉄道ではこの基準は不徹底で、導入・改良のきっかけは、過去に発生した苦い事故の教訓によるものがほとんどである。ATS導入・改良のきっかけは、「山陽本線網干事故」「参宮線六軒事故」「常磐線三河島事故」、1968年前後に相次いだ分岐器での過速度転覆事故、お茶の水・日暮里追突事故、新宿駅タンク車炎上事故、「山陽線西明石事故」「中央線東中野駅追突事故」、「飯田線北殿駅列車正面衝突事故」「JR福知山線脱線事故」など(詳細は鉄道事故を参照)の教訓によりその都度現象面を追って部分改良されたものが主である。

先の大戦開戦直前の網干事故を受けて戦時中に設置準備が進められたATSは「常時速度照査型」で衝突防止に非常に優れたものだったが、これは戦災(工場爆撃)により取り付け直前の受信機を全損して頓挫、戦後すぐに関門トンネルを挟む幡生(はたぶ) - 門司間9.8kmを部分完成させ、車上装置を4両に搭載し試験を開始したが占領軍命令で中止となった。また、戦後1966年に国鉄全線へ導入されたATSは、当初(1950年代?1960年代前半)は、「車内警報装置」(車警)という運転保安装置が使用されていた。この装置は文字通り「警報」を発生させるのみであり、自動的に列車を停止させる機能はなかった。翌1967年の私鉄ATS通達は衝突防止に冒進速度抑制という基本点を抑えた優れたもので以降私鉄に大事故の発生がなくなったが、通達の設置基準に該当しない私鉄・第三セクター鉄道において経営が苦しいためにATSの設置・改良が大幅に遅れてしまった路線が存在した他(後述)、国鉄民営化に際して廃止されてJRには適用されていない。また1968年前後に国鉄で分岐での過速度転覆事故が多発したが対策は国鉄に任されて分岐器過速警報装置を主要箇所に設置、曲線制限などは2005年福知山線尼崎転覆事故後の国交省通達までほとんど手つかずだった。詳細は私鉄のATS項、および鉄道事故を参照されたい。

この点ATS-P型は、目標点から制限を逆算して事故防止を図る方式で、原理に遡った制御であり防御の穴を生じないばかりか輸送容量も増やす優れた方式と認められ、このP方式の実績からパターン速度照査方式が新ATCにもDS-ATC、D-ATCなどとして採用された。


ATS動作・構造概要と分類

ATSの機能としては大別して信号現示に対して働く衝突防止のATSと、信号現示とは独立に進行信号で働く過速度に対するATSがある。福知山線尼崎過速度転覆事故は後者過速度ATSをリスクの大きい現場に設置しなかったため防げなかった事故であり、ATS方式がATS-PかATS-SWかには関係していない。しかし、「ATS-Pであれば防げた」という事故直後からの誤った報道は繰り返し訂正されながら未だに終息していない。 国土交通相は運転再開の条件として「ATS-P」の設置を挙げ、さらにJR西日本社長も「現場に新型列車自動停止装置(ATS-P)があれば事故を防げたと考えると、痛恨の極み」と発言しているが、国交省は大臣発言の後で解説図を発表してそこにATS-Sxでの対応法を述べて事実上の訂正を行っている。正しくは信号ATSとは独立の曲線過速度速度照査装置を設置していないことが事故の原因である。JR西日本はこの曲線速照の設置基準について、ATS-Swでは130km/hの路線が設置条件だったから事故現場は対象外だったが、ATS-P区間では半径450Rとして設置してきているので、信号ATS-P設置を追ってその設置基準適用で設置されたはずのものということである。

ATSには各路線の設備、運転状況などに応じて多種多様の方式が存在するが、大きく2タイプに分けることができる。

停止信号に近づいたときに警報を発し、乗務員が警報に応じた所定の確認の取扱をしない場合に列車のブレーキを動作させる装置。(国鉄B型・S型)

乗務員が信号に従った運転取扱いを行っている場合はその運転に介入せず、乗務員の(体調不良、錯誤、故意など理由を問わず)異常な取扱いが行われた場合にだけ介入して列車のブレーキを動作させる安全装置。(上以外のタイプ)

衝突防止機能を受け持つ信号ATSでは、冒進距離を制限することが絶対条件で、そのため地点に応じた制限速度を管理して冒進速度を抑制する。私鉄ATS通達(昭和42年鉄運第11号通達)ではATSの自動投入、2?3段階の速度照査、信号直前の照査速度20km/h以下など6項目を定めて私鉄各社がこれを設置以降、ATS故障時誤扱いを除き大事故を押さえ込んだし、目標位置基準で各列車の制動特性から手前側の制限速度を車上で算出して比較照査する「車上演算方式」=いわゆる「パターン方式(P方式)」が安全性が高く線路容量も増やす最も優れた方式として採用される様になった。危険度に直結する「最大冒進距離比≒冒進エネルギー比」でみると速度2乗比であるから ATS-Sx:私鉄通達:ATS-P≒36:1:0 という著しい安全性能の違いが存在する。


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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
担当:Mamenoki