アメリカでは結婚は一般的なものの、46%とほぼ2組に1組の高い離婚率を示しており、先進国ではトップに位置している[12]。
日本においては、先進国の中で比較すると、結婚は非常に一般的であるといえる。婚外子も僅か2%だが、未婚率は年々上昇し20代で結婚しない人の割合は1960年の9.9%から2000年には54%まで上昇している。生涯未婚率は上昇しているが相対的に低く、2000年では男性12.57%、女性5.82%となっている[13]。
平均結婚年齢は年々上昇し、未婚率も上昇しており、非婚化・晩婚化が進んでいる。
要因として、一般的には女性の高学歴化や社会進出(賃金労働者化)などが言われている。山田昌弘は、「男性の収入の不安定化」「女性の専業主婦志望」をあげている[14]。
男性は収入が低く、将来の見通しが不安定だと、結婚率が低くなる(女性の場合は、年収と結婚率に相関関係はみられない)[15]。この現象は、1980年代から零細農家や小規模商店の男性が結婚できないという形で徐々に現れていたが、政府・自治体やマスコミでは「低収入の男性を差別することになる」としてタブー視され、触れられなかった[14]。
1990年代までは、大多数の男性は年功序列制度により、若い間は収入が低くても将来収入が増える見通しがあり、収入及び将来が不安視されることはなかった。だが、1990年代に入り、ニューエコノミーへの転換、グローバル化の進展に伴い社会構造が変化した結果、少数の正社員と多数の非正社員が必要な状況へと変わっていった。この結果、多数の男性がフリーターなどの収入が低く、将来の見通しが不安定な状態になり(またそこから抜け出すことができず)、結婚しづらい状況となった[14]。
専業主婦を志望する女性にとっては男性の収入が低く、将来の見通しが不安定だと結婚相手として認識しづらくなる[16]。ただし、女性の専業主婦志望は、フェミニスト、反フェミニスト双方にとって都合が悪く、双方から圧力がかかるため、要因として挙げづらいという[14]。
フェミニスト側:「女性が(仕事など)社会で活躍できる機会を求める」という立場を取っているため、女性自らが仕事を辞め主婦になることを望んでいるということになると「活躍できる機会を求める」必要が無くなってしまう
反フェミニスト側:「女性が社会進出した結果、未婚化、少子化が進んでいる」という立場を取っているため、実は女性が社会進出をそんなに望んでいないとなれば、自分たちは見当外れのことを言っていたことになり、振り上げた拳を降ろす先が無くなってしまう
「結婚後も面白い、やりがいのある仕事を続けたい女性はいる」という反論もあるが、上述したように社会の構造が少数の正社員と多数の非正社員が必要な状況へと変化しており、定型的、単純な作業をしている多数の非正社員は、「面白く、やりがいのある仕事」をしておらず、結婚を機に楽な専業主婦になりたい人の方が多い[14]。
ただし、「専業主婦となっても生活水準を維持できるだけの収入がある男性」は少なく、低収入の男性が結婚相手として選んでもらえないという言い方をするならば、専業主婦となることを望む女性もまた、少数の高収入の男性に選ばれる立場になっているという言い方もできる[14]。
日本では、婚外で子をもうけることへの抵抗感が根強く、結婚は子供を生むための前提として考えられる傾向がある。結婚や子供を作ることを志向する独身者は、自分の親に対する尊敬の念があり、親への肯定感が強い。逆に親への否定感が強いと結婚を忌避する傾向がある。
(厚生労働省統計情報部『人口動態統計』より)
年男性(才)女性(才)
1950年(昭和25年)25.923.0
1960年(昭和35年)27.224.4
1970年(昭和45年)26.924.2
1980年(昭和55年)27.825.2
1985年(昭和60年)28.225.5
1990年(平成2年)28.425.9
1995年(平成7年)28.526.3
2000年(平成12年)28.827.0
2005年(平成17年)29.828.0
結婚することを俗に「籍を入れる」と言ったり、特にマスコミなどでは「入籍」と表現する場合があるが、この意味での「入籍」は、戸籍法上の「入籍」とは意味が異なる。俗に言われる「籍を入れる」・「入籍」は、単に「婚姻届を提出することで、男女が同じ籍になる」という意味である。
これに対し戸籍法上の「入籍」とは、既にある戸籍の一員になることである。既にある戸籍とは筆頭者が存在する戸籍であり、これに入るには筆頭者の配偶者になるか、子(養子含む)として戸籍に加えられるしかない。結婚は、戸籍法上では初婚の場合(分籍をしていなければ)、婚姻届が受理されることにより、元々お互いが入っていた親の戸籍から離れて新しく戸籍が作られ、そこに2人が構成される。その為、このケースでは戸籍法上の「入籍」とは言わない。ただし、離婚や分籍の前歴があれば当人が筆頭者であるため、その戸籍に配偶者を迎え入れればこれは戸籍法上の「入籍」と呼ぶことも出来るが、一般的ではない。
なお、まれに「婚姻届」ということを、「入籍届」と表現されることがあるが、入籍届は離婚時に子が別の(基本的には非筆頭者側の)戸籍に入るための届出書であり、婚姻届とは全くの別物である。
脚注^ a b 山口昌子「【緯度経度】「処女性」は結婚の条件?」『産経新聞』産経新聞社、2008月6月9日付配信
^ 婚姻 ? 広辞苑
^ ⇒正教会にわくわくの好奇心を抱いておられる方に(結婚式について) - 名古屋ハリストス正教会
^ これは懲罰的措置ではなく精神的治療に必要な期間とされている
^ ⇒カトリック教会の結婚観 - 東京大司教区
^ 聖職者の性行為も罪であるとされ、少年信者に対する性的虐待が問題となっている(カトリック教会の性的虐待事件を参照)
^ ユダヤの力(パワー)―ユダヤ人はなぜ頭がいいのか、なぜ成功するのか! (知的生きかた文庫) 加瀬 英明 著
^ 『現代用語の基礎知識』(自由国民社)