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管理職(かんりしょく)とは、労働現場において、労働者を指揮し、組織の運営に当たる者を指す。
以下では特に断り書きがない限り、日本での事例について述べる。
目次
1 管理職の定義
1.1 管理職と管理監督者の違い
2 求められる能力
3 役職につくまでの年数
4 「名ばかり管理職」の問題
5 管理職を対象とした研修
6 脚注
7 関連項目
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労働基準法第41条2号では、「事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者」と定められている。
国家公務員については、国家公務員法第108条の2第3項により管理職員等の定めがあり、具体的には人事院規則17-0(昭和41年7月9日)で管理職員の範囲が定められている。これには、一般の係員が該当する場合もある。なお、「管理職員特別勤務手当」にいう「管理職員」は、規則17-0にいう管理職員とは関係がない。
労働組合法においては、役員、雇入、解雇、昇進又は異動に関して権限を持つ監督的地位にある労働者、使用者の労働関係について機密の事項に接する監督的地位にある労働者、その他使用者の利益を代表する者の参加を許す場合は労働組合として認められないことから、管理職は多くの場合、労働組合に加入したり結成する権利が無いと解釈される(ただし、一言で「管理職」と称していても、その実態はさまざまであり労働組合員になれるか否かは、実際に即して検討する必要がある。なお、管理職の労働組合として、「東京管理職ユニオン」(関東)・「名古屋管理職ユニオン」(中部)「管理職ユニオン関西」などが組織されている)。
民間企業及び行政職の公務員では、課長以上がこれに該当し、教育職の公務員では、校長・教頭(教務主任を含む県もある)がこれに該当する。また学校職員では、事務方の代表者である事務長も管理職である。
厚生労働省の通達では、残業代を支給しなくても良い存在である管理監督者とは「経営者と一体的な立場」「出退勤の自由」「地位にふさわしい待遇」などの条件を満たすものとされており、本項で解説している管理職とは全く異なる概念である。しかしながら、社内の職制に過ぎない「課長」などの職を「管理監督者」扱いとして残業代を支給しない企業は極めて多く、2006年の調査では7割の企業で「出退勤の自由」を持たない課長が残業代を支給されていなかった。[1]
業種、組織形態等によってバラツキはあるものの、管理職に求められる主な能力として、一例を挙げる。
管理職に求められる主な能力役職求められる能力
部長ビジョン・政策立案力、戦略的思考、リーダーシップ
課長部下の管理・育成能力、リーダーシップ、問題形成・解決能力
係長業務の遂行能力・知識、コミュニケーション能力、問題形成・解決能力
注:調査対象は、調査主体が任意に抽出した2,858社。回答は133社(回収率4.7%)。調査時期は2007年10 - 11月
出典:『企業と人材』2008年1月5日・20日号(産労総合研究所)
業種、組織形態等によってバラツキはあるものの、新卒者(正社員)が役職につくまでの年数を、一例として挙げる。
役職につくまでの年数役職平均最多階層
(5年区切り)
部長24.7年25 - 29年
課長16.9年15 - 19年
係長10.5年10 - 14年
注:調査対象は、調査主体が任意に抽出した2,858社。回答は133社(回収率4.7%)。調査時期は2007年10 - 11月
出典:『企業と人材』2008年1月5日・20日号(産労総合研究所)
「管理職」とは、上述したとおり経営に参加するべき役職の者であるが、企業の中には、人件費の削減を目的に、本来管理職にはあたらない職務の者を「管理職」として、残業代を支払わないケースがある[2]。こうした『名ばかり管理職』は、十分な経験を積まないうちに「管理職」に就かされる。長時間労働、そして労働量に比べれば低い賃金で企業に酷使されるこれらの「名ばかり管理職」には、体調を崩す者も相次いでいる[2]。悪質な例となると、社員全員に肩書きを付けて「管理職扱い」にし、労働基準法の規制をくぐり抜ける例もある[3]。このような「名ばかり管理職」は、残業代が支払われない為に給与総額が役職無し社員よりも低くなることが多いという特徴があり、それを悪用する企業が後を絶たない状況が続いている。[4]
こうした『名ばかり管理職』の問題は訴訟にも発展している他、社会からの批判も強い[5][6]。こうした状況の中で、コンビニエンスストア最大手のセブン−イレブン・ジャパンが、従来は管理職として残業代を支払っていなかった直営店の店長に対し、残業代を支払うことを発表するといった動きが現れた(ただし同時に店長手当の大幅減額を行った為、給与の額は殆ど変わらないとされる)[7]。また青山商事は残業代支給を開始し、日本マクドナルドも「名ばかり管理職」とされる店長との間で争われた裁判の一審で敗訴した後、店長に残業代を支給する方針を発表した。しかしながら日本マクドナルドは人件費総額は増やさないとしている為、サービス残業が増えるだけだとの指摘もある[8]。
管理職を対象とした研修としては、次のものがよく知られている。