以上のような特殊な稲は栽培にあたって留意が必要である。一般的な品種を栽培している田に隣接する場所で栽培すると他品種同士で自然交雑し、収穫された米の品質が低下する可能性があるためである。
一般的には知られていないが、イネには食用米品種以外に観賞用品種が存在する[1]。観賞用イネは米を収穫することが目的ではなく、鮮やかに染まった葉や穂を鑑賞して楽しむためのイネである。切り花やドライフラワーなどに適している。
奥羽観383号
奥羽観378号
西海観246号
その他の米
アフリカイネ(グラベリマイネ Oryza glaberrima): アフリカ西部中央部、主にニジェール川流域で僅かに栽培される。アジア原産のイネとは同属別種で、Oryza barthiiもしくはその近縁種から栽培化された。
ワイルドライス(北米大陸のマコモで、正しくはイネではない)
イネ(稲)の栽培を稲作(いなさく)という。
イネは熱帯原産であるのでその栽培には温暖湿潤の気候が適しているが、寒冷地向けの品種が作出されその栽培法が確立したため、寒冷地での栽培も可能となった。
現在では日本の総生産高のうち、北海道および東北地方が占める割合が最も大きい。
特に1931年(昭和6年)、並河成資によって世界初の寒冷地用水稲・早稲である農林1号の育成が成功するまでは、現在米どころとされている新潟、山形、秋田など冷涼地の晩稲は「鳥またぎ」とされ、食味では台湾米の比するところではなかった。
収穫までの間に大量の水を使うが、そのため地力の低下が小さく、連作できる。
栽培する土地を田または田んぼといい、特に水を張っている田を指して水田(すいでん)ともいう。
水田で育成されたものを水稲(すいとう)、畠で育成されたものを陸稲(りくとう・おかぼ)と呼ぶ。近年では陸稲は少なくなっている。
主要病害虫
いもち病(稲熱病)
白葉枯病
縞葉枯病
立枯細菌病
ばか苗病
籾枯細菌病
紋枯病
イネシンガレセンチュウ
イネミズゾウムシ
セジロウンカ
ヒメトビウンカ
トビイロウンカ
ツマグロヨコバイ
ニカメイチュウ
イネツトムシ
フタオビコヤガ
斑点米カメムシ類
突然変異による理化学研究所では、重イオンビーム照射により、一般種の1.5倍の耐塩性を獲得した品種の開発に成功[2]。塩害で耕作ができなくなった土地での栽培により、生産可能地域が広がり食糧問題の解決に貢献することが期待される。
イネは生物学や農学において、植物のモデル生物として用いられている。ゲノム研究所 (TIGR) やイネゲノム研究プログラム (RGP) などで、ゲノムプロジェクトが進行している。
稲に関わる語彙
早稲(わせ) 中稲(なかて) 晩稲(おくて)
早苗(さなえ) 女性の名前にも見られる。
稲妻(いなづま)・稲光(いなびかり) 稲穂が実る時期に雷が多いことから、古来、雷が稲を実らせると考えられていた。
関連項目五円硬貨の表には稲穂がデザインされている。
米
藁
稲作
稲妻